シャープペンでノートを取っているとき、せっかく調子よく書き続けていたのに、突然ペン先からガリッという衝撃が…。芯切れは仕方のないこととはいえ、やはり不愉快なものです。

なにより、テスト中やアイデアのメモ取りなど1分1秒を惜しんで書きたい場合に、ノックの時間がすごくもったいない

その点、書くたびに減った分だけ芯を出してくれる、いわゆる自動芯出し機能のついたシャープペンはとても快適です。

ノックを意識せずに芯が切れるまでずっと書き続けられるので、集中力が削がれないのも大きなポイントと言えるでしょう。

自動芯出し機能のシャープペンで解決です

ぺんてるから1月末に発売された「オレンズ AT デュアルグリップタイプ」(以下、AT)は、芯が折れないシャープペンとしてお馴染み「オレンズ」シリーズの最新版

外見的には、金属とラバーを組み合わせたデュアルグリップがとても目立ちます。

しかし最大の特徴は、やはり常に最適な長さの芯が供給される自動芯出し機能でしょう。

筆記によって芯が減るのに合わせて先端のガイドパイプも後方にスライド。芯先が紙から離れると、バネの力でパイプと芯が元の長さまで引き出される…というのが、その大まかな仕組みです。

パイプ先端からは、芯が“書けるけど折れない”ちょうどいい長さで露出するので、筆記中に芯が折れてイライラすることもなさそう。

自動芯出し機能といえば、2017年に発売されたシリーズフラグシップモデル「オレンズ ネロ」(以下、ネロ)にも搭載されていました。

「ネロ」は金属の削り出しでボールチャック(芯を固定するシャープの心臓部)をつくるなど、とてもハイスペックな構造をしていたんですが、そのぶん量産化が難しい、というネックがあったんです。

対して「AT」は内部構造をゼロから見直し、研究に5年かけてボールチャックを樹脂化することで、ローコストかつ量産しやすいようになっています。

パイプスライドによる自動芯出しは、パイプが紙に当たる感触が気になると感じる人も。

ただ、あくまで個人的な印象ですが、「AT」のパイプスライドは当たりが比較的ソフトで、不愉快な擦れや衝撃はほぼ感じられませんでした

実際、30分ほど連続してノート筆記を続けた際にも、パイプの当たりに意識を取られることはなかったように思います。

また、デュアルグリップの握り心地も非常に優秀です。

金属の重さによる低重心化と、ゴツゴツしたラバーの強いグリップ力によって、握った際の安定感がとても高くなっています。

その分だけリラックスして筆記ができるので、長時間筆記にも向いているのではないでしょうか。

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自動芯出し機能と共に使いたい!進化した「芯」のスルスルと快適な書き心地
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