未来の街で、自分はどのような働き方をしているのだろう──。具体的にイメージしたことはありますか?
テクノロジーが発達して暮らしはますます便利になり、さらにこの数年で私たちの働き方や価値観は大きく変わりました。さらに10年後、20年後は?
そんなワクワクする提案を投げかけるのは、3DCGで未来の街を体験できる「kaonavi Town(カオナビタウン)」。1月10日(火)にローンチされたばかりのこの街は、私たちにどんな未来を見せてくれるのでしょうか。
タレントマネジメントのリーディングカンパニーが描く未来の働き方とは

カオナビタウンが描くのは、今から数十年後の、ひとつの未来のかたち。11のコンテンツがあり、「働く、学ぶ、楽しむ」といった人々の営みを、回遊しながら体験することができます。
このカオナビタウンをローンチしたのは、株式会社カオナビ(以下、カオナビ)。社員の個性・才能を発掘し戦略人事を加速させるタレントマネジメントシステム「カオナビ」を提供する会社です。
カオナビタウンに構想から関わったカオナビ コミュニケーションデザイン室の長谷川 亮さんによれば、カオナビタウンは「カオナビのパーパスが実現した未来の街を可視化したもの」とのこと。
コンセプトは「すべての個性がワークする街」。ここでは、あらゆるテクノロジーが正しい形で実装され、それぞれが互いに作用することで街中は活気であふれ、人々は個性を活かし、コラボレーションしながら働いています。
掲げただけでは実現できない。社員みんなでパーパスを叶えるために

広告代理店を経て、2021年10月に株式会社カオナビに入社。コミュニケーションデザイン室でクリエイティブディレクター/BXデザイナーとして、全社横断のブランディング施策に取り組んでいる。
カオナビは、2022年6月にリブランディングを実施。それに先駆け、2021年11月に策定したのが「“はたらく”にテクノロジーを実装し、個の力から社会の仕様を変える」というパーパスです。
しかし、会社がパーパスを掲げただけでは実現はもちろん、浸透にも至りません。そこへ「社員とパーパスをリンクさせるようなこと、何かできないかな」と長谷川さんに持ちかけたのが、カオナビのCo-CEO 柳橋 仁機さんでした。
パーパスを実現して社会を変えるには、まずは社員一人ひとりが、目指すべき世界をイメージできるようにすることが大切だと考えました。そうすることで日々の業務にも目的が生まれ、好影響につながるはずという思いもありました。(長谷川さん、以下同)
社員が一丸となり、同じ方向を向いてパーパスを実現させ、またステークホルダーにパーパスを認知してもらうために、パーパスを可視化したのがカオナビタウンというわけです。
2022年2月、有志の社員とともに「カオナビタウン プロジェクト」が始動。「未来の“はたらく”を考える」をテーマに、カオナビがあるべき姿や、自分たちの「こうありたい」という暮らし方や働き方を、ワークショップなどを通じて探ることになりました。
カオナビタウンを、未来と今の自分を考えるきっかけにしてほしい

カオナビタウンを描くにあたり、長谷川さんが痛感したのは、未来という正解がないものについて考える難しさ。突拍子もないことを掲げてしまえば、自分ごととして考えられなくなってしまいます。
また、人によって描く未来や理想は異なるため、それをひとつの街に落とし込むことに、長谷川さんをはじめとするメンバーたちは頭を悩ませました。
しかし、模索するなかでたどり着いたのが「正解はなくていい」ということ。カオナビがバリューとして掲げている「仮説思考」を重ねて、ようやくひとつのかたちに落とし込めた、と長谷川さん。
実際にできあがったカオナビタウンを見て、「こうじゃないだろう」という方もいると思うんです。でも、むしろそこが狙いでもあります。「自分の未来はこうしたい、こんな自分でありたい」と考えるきっかけにしていただきたいです。
実際、社員向けのワークショップやイベントなどでは「自分が将来どんな生き方、働き方をしたいかを考えるいい機会になった」「言葉だけで示されるよりも、可視化されることで自分ごととして考えることができた」といった声が寄せられたとのこと。


しかし、社内ではカオナビタウンも浸透し、パーパス認知の高まりも感じる一方で、難しかったことのもうひとつとして長谷川さんが挙げるのが、社外向けのアプローチ。
外に向けて広く伝えるのであれば、バーチャル上で表現するほうが多くの人にふれてもらえると思い、3DCGにすることにしたんです。そこで構想から約11カ月をかけてようやくローンチしたのが、このカオナビタウンのサイトです。

ここに集約された人材データは、カオナビタウンのインフラとして、あらゆるサービスに紐づいている。

多様な考え方を大切にするカオナビタウンの学校は、誰もが持つ個性を認め、それを伸ばすカリキュラムが組まれている。
ポイントとしたのは、思わずふれたくなるようなCG。やわらかな色調と丸みを帯びた街や人のデザインは、見る人によって想像や補完ができるように、あえてあいまいに形づくることを意識したそうです。
僕が所属しているコミュニケーションデザイン室は、社内はもちろん社外にもひとりでも多くのカオナビファンを増やすことがミッションのひとつ。ぜひサイトにいらして、カオナビのパーパスとともに、カオナビタウンのメッセージや遊び心を受け取り、ファンになっていただけたらうれしいです。
パーパスは、社員と社外のステークホルダーへの「宣言」でもある
「“はたらく”にテクノロジーを実装し、個の力から社会の仕様を変える」
あらためて、このパーパスについて長谷川さんに聞いてみたところ、人の働き方と企業のあり方を考えるカオナビならではの答えが返ってきました。
まず、ここでいう「テクノロジー」とは、人を正しく理解するためのサービスのこと。サービスを開発して実装することで、人の可能性や個性、多様性はますます開かれ、働く人に多くの機会を提供することができます。
また、後半の「個の力から社会の仕様を変える」とは、人々がより自分らしい働き方を手に入れ、個人のキャリア形成がさらに多様化される未来のこと。そして、個の力を中心に相互選択できる未来のこと。
このパーパスは、カオナビが思い描く未来であると同時に、「そのようなアクションを起こします」という社会への宣言だと捉えています。

カオナビタウンが描く未来は、10〜20年後をイメージしているのだそうです。働き方がますます多様化し、カオナビタウンのような街で自分らしく働くには、どのような「個」であればいいのでしょうか。
僕も10〜20年後はまだまだ現役。自分の才能や個性をどう捉えていくべきかを考えるのですが、正解はないのかもしれません。個性は人から与えられるものではなく、自分で見つけるものだと、今回カオナビタウンの制作に関わって思いました。
個性は自分で見つけるものとしながらも、「見えにくい個性にスポットライトを当て、伸ばすお手伝いをするのがカオナビのミッション。カオナビタウンをそのきっかけにしてほしいですね」と長谷川さん。
未来の街を訪ねることで、今の自分に立ち返る。カオナビタウンは、そんな大きな意義を持つと言えるのかもしれません。
タレントマネジメントのリーディングカンパニーが、未来の街とそこでの働き方を描くことで示した「意志」。カオナビタウンを訪ね、未来の自分、今の自分を今一度考える機会にしてみませんか?