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全図解 中小企業のためのSDGs導入・実践マニュアル』(中谷昌文、馬場 滋 著、日本実業出版社)は、中小企業を対象として、SDGs導入に関する実務をわかりやすく解説したもの。

社会貢献活動家である中谷昌文氏、そしてSDGs実践コンサルタントの馬場 滋氏による共著ですが、数年前からSDGsを専門に研究しているという馬場氏には気になったことが3つあったのだそうです。

1つ目は、中小企業を対象として、SDGsは2030年という期限がある単なる一時的なトレンドだと思われていること。SDGsは一時的なトレンドではありません。SDGsという概念は地球が存在する以上、未来永劫必要なものであり、現在のSDGsは2030年で区切りがついたとしても、次のSDGsが間違いなく提唱されます。

2つ目は、自分には関係ないと考えている方、今はやる必要がないと思っている方が非常に多いこと。

そして3つ目は、情報の格差です。(「はじめにII」より)

なお3つ目に関しては、とくに問題視すべき点があるようです。それは、中小企業の方々にはなかなかSDGsに関する情報が届いていないということ。そのため現場の人々は、誰に相談したらいいのかさえわからない状態にあるということです。

したがって馬場氏も、SDGsに着手していない、着手できないということが現実なのだということを実感したというのです。つまり本書は、そういったSDGsに関する悩みを抱えた中小企業のみなさんをサポートしたいという思いから書かれたわけです。

ポイントは、行動に移すことを前提として書かれている点。実践的な内容になっているため、すぐに役立てることができるのです。きょうはSTEP01「SDGsを学びましょう、実感しましょう、話しましょう」に焦点を当て、基本的なことを確認してみたいと思います。

まずは「SDGsを始めてみよう」という気持ちになる

ここ数年、SDGsということばを耳にする機会は格段に増えました。とはいえ国連で採択された2015年からの数年に関していえば、ほとんどの日本人はこのことば自体を知らなかったのではないでしょうか?

そんなところからもわかるとおり、これだけSDGsということばがメジャーになっても、まわりにSDGsを仕事にしている人や関係している人がいなければ、それはいつまでたっても他人事なのです。

著者も「個人的な感覚ですが」と前置きしたうえで、いまでも8割以上に日本人にとってSDGsは他人事なのではないかと指摘していますが、たしかにそれは事実かもしれません。

貧困は確実に存在するものですが、日本で生活するなかで飢えている人を目にする機会は限られていることでしょう。

教育にしても、基本的に日本人は平等に受けています。そういう意味では、「まったく実感がありません」「自分には関係ないもの」と思われるのも無理はないと考えることもできるはず。それにSDGsは、他人から強制されてやるものでもありません。

ただ、中小企業は違います。今すぐ、SDGsを学習し、実行に移すべきです。SDGsは、あなたの会社の未来を切り拓いてくれます。(28ページより)

「そんな夢みたいな話があるのか」と思われるかもしれませんが、まずは先入観を取り除いてみるべきであるようです。(28ページより)

可能な限り本を読み、関連サイトを閲覧する

SDGsを学ぶ意思があるのなら、書店に足を運んで関連書籍を購入し、それらを読破することが大切。

ただし、そういったことを続けていくと、やがて「自分はこれから誰に相談し、どうやってSDGsを深めていけばいいのだろうか」という問題に直面することになるかもしれません。

もちろん、SDGs専門サイトを見るという手段もあるでしょう。しかし、そのなかにはコラム程度のものも少なくないのだとか。そのため、情報の選択が大きな意味を持つようです。

「SDGsメディア」「SDGsマガジン」「SDGsナビ」に代表されるSDGs専門サイトは『SDGsを学ぶため』、各新聞社や雑誌社が運営しているSDGsコーナーは『SDGsに関する事例やトピックスを収集するため』につかうと考えて頂いてよろしいかと思います。(30ページより)

専門サイトは多くの動画も配信しているため、これからSDGsを学ぼうという方にも最適。いろいろ確認してみれば、「ああ、こういうことか」という気づきが得られるといいます。(30ページより)

自治体や町内会、所属する団体、金融機関にも相談する

SDGsの目標達成のためには、地方自治体によるSDGs推進の取り組みも必要不可欠です。

そこで国は、SDGsの達成には、個々の地方公共団体が、持続可能なまちづくり事業に取り組むことが重要であるとして、SDGs未来都市構想を推進しています。

この取り組みは2018年度にスタートし、現在までに日本全国154の県や都市がSDGs未来都市に選ばれています。SDGs未来都市に選定された都市は、国やステークホルダーと連携して、国に提出した提案内容をさらに具体化し、3年間の実施計画を策定しなければなりません。(32ページより)

この取り組みがスタートしたことにより、自治体のSDGsに対する関心は急速に高まったそう。

認知率はほぼ100%で、おそらく現時点においては全国のほとんどの自治体がなんらかのかたちでSDGsに取り組んでいるであろうとのこと。そこで、まずは近隣の市や町の窓口に足を運び、相談して見てはどうかと著者は提案しています。

同様に、町内会や商店街という単位でSDGsに取り組むケースも増えています。最も有名なのは、福岡県小倉にある魚町商店街で、第3回ジャパンSDGsアワードの内閣総理大臣賞を受賞し、高校の教科書にも登場しています。

また、金融機関でSDGsをスタートしていないところはありません。(32ページより)

つまり、実際に探してみれば相談相手は必ず見つかるということ。地域と連携することもまた、企業がSDGsに取り組むうえでの重要なポイントなのでしょう。(32ページより)

冒頭でも触れたとおり、本書は基本的には中小企業を対象としたものですが、実質的には「SDGsについて基本的なことを知りたいというすべての方のニーズを満たしてくれるはず。

だからこそ、いまさら聞けないSDGsの基本を知りたいという方にも最適な一冊だといえます。

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Source: 日本実業出版社