年が明けて「大きな目標やプロジェクトの計画を立てなければならない」というプレッシャーを感じているなら、その考え方には大きな間違いがあります。
よほどのことがない限り、新年の抱負というのは普通叶えられずに終わります。
新年の抱負は、義務のように人に(もしくは自分に)言い聞かせるものです。
あるいは、真面目に新年の抱負を掲げたところで、あまりにも大きな目標や達成するのが難しいことを誓ってしまうため、基本的に失敗するようになっているのかもしれません。
ですので、もし本当に新年は自分を向上させたいのであれば、「旧年の抱負」を立てたほうがいいのです。その理由をご説明しましょう。
「旧年の抱負」を立てる(そして叶える)方法
旧年の抱負とは、失敗を成長の過程の自然な一部として認め、受け入れる方法です。
年が明けてから正式に始まる、一か八かのアプローチとは正反対のやり方です。
インディアナ大学の心理学教授Christina Downeyと、インディアナ大学ココモ校学務部の副総長Mark Canadaが共同執筆した、2021年の「The Conversation」の記事では、旧年の抱負の立て方を次のように書いています。
最初に、人生でどのような前向きの変化を起こしたいかを明確にします。ただし、怖気づいて手を付けられないような、劇的なことや、思い切ったことはやめましょう。
次に、すぐそれに取り組み始めます。1月1日になるのを待たないでください。
DowneyとCanadaは、旧年の抱負のポイントは、その目標や、変化を実行する練習時間を設けることだと言います。
「自分の変化や進歩を記録してください。時々つまづくかもしれませんが、これはただの練習なのです」と2人は書いています。
DowneyとCanadaは、旧年の抱負を公演のリハーサルやスポーツの練習試合のようなものだと考えるようにすすめています。
もちろん、うまくやりたいと思うでしょうが、失敗が想定され、許される、本番に向けた軽い準備を経験することが大事なのです。
そして、1月1日も練習期間のほかの日と同じように扱ってください。
実際、旧年の抱負に関しては、カレンダーを完全に無視しても構いません。旧年の抱負とは、日付に関係なく、自分のライフスタイルを簡単に変えられるようにし、失敗しても自分に優しくするためのアイデアです。
Source: The Conversation