都心の駅近にあるコワーキングスペースは確かに便利だけれど、わざわざ訪ねたくなる秘密基地のような場所を持っていたい。仕事だけでなく、ゆったりと心を落ちつけられるお気に入りのサードプレイスが欲しい──。
そんな付加価値のあるワーキングスペースを実際に体験してみる企画「個性派ワークプレイス探訪」。
今回は、東京・品川の「ザ・パークレックス天王洲[the DOCK]」に伺いました。
水辺でワーケーション気分が堪能できる

運河に囲まれた水辺の街、天王洲アイル。倉庫街というイメージはとうに払拭され、オフィスビルや商業施設、マンションが立ち並び、アートの街としても人気を集めています。
2019年6月、天王洲運河沿いにオープンしたのが「ザ・パークレックス天王洲[the DOCK]」。天王洲アイル駅、品川駅、北品川駅の3駅から徒歩圏内という好立地にあります。

ワークスペースのある建物は、大きな吹き抜けと黒を基調としたインダストリアルな内装が印象的で、1階にはテントやアウトドア用のテーブルやチェアを設置。
鳥たちのさえずりといった音まで演出されているので、ワーケーションさながらのリラックス感が味わえます。


2階の「ブックパーク」は700冊もの蔵書を誇るライブラリー。ビジネス書から料理本、絵本まで、ジャンルを問わずにセレクトされた本が並ぶほか、スタッフたちのおすすめが選書理由とともに紹介されています。
月額会員でなくとも、利用料(1時間1100円〜)を支払えば、ドロップインでの利用が可能(平日9〜18時)。
もちろん、1階のテントも2階のライブラリーも使えて、文房具や電子レンジも使用可能、Wi-Fiもドリンクも無料。コピー機は有料ですが利用可能です。

おもしろいのが植物の貸し出し。好きな植物を選んでデスクに置けば、仕事の生産性を上げながらストレス解消も図れます。
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天王洲という地域に開かれた場所でありたい

ここは、もともとパナソニックのショールームだったんです。『この築古のビルをどうにかして地域に開かれた空間にしたい』とご相談をいただき、私どもがリノベーションをしました。
そう教えてくれたのは、今回私たちを案内してくれた三菱地所レジデンスの酒井勇生さん。リノベ後、その一部を借りて、三菱地所レジデンスがこのオフィスを運営しています。
リノベするにあたり、もっともこだわったのは開放的な空間づくり。天井をはがして天高にすると、光熱費は上がってしまいます。しかし、「非日常の空間で仕事をするほうが気分がいいし、はかどりますよね」と酒井さん。あくまでもユーザーファーストの姿勢を貫きます。
「地域に開かれた空間にしたい」という希望の通り、月額会員はほぼ近隣に暮らすビジネスパーソンで、リモートワークの会社員やフリーランス、起業している人など業種はさまざま。
ドロップインの利用者は、近隣住人か近隣のオフィスで働く人、打ち合わせなどで天王洲を訪れた人が多いそうです。