ウェイトリフティングに関連して、「体幹を引き締める」という表現を耳にしたことが誰しもあるはずです。体幹の強さは欠かせません。
それは以前の記事でもお話ししました。
運動が苦手でも体幹は鍛えられる?
体幹を引き締めることで、へっぴり腰のデッドリフトは格段に格好よくなりますし、腕立て伏せの冴えないフォームもびしっと決まります。
基本的に、パワーが必要な動きには、強い体幹が必ず役立ちます。
スクワットやデッドリフトをする場合、体幹を引き締めると適切なフォームを維持でき、背中が丸くなるのを防げます。
背中が丸くなっていると、おのずと重いウェイトが持ち上げられなくなるのです(体幹は、単なる腹筋ではありません。斜筋やウェストを起点に前後に体を曲げる時に使ったり、脊椎骨を接合したりする筋肉も体幹です)。
それでもまだ、体の一部を「引き締める」とは実際にどういうことなのか、うまく理解できない人もいることでしょう。
腹筋を収縮させることだと思っているかもしれませんが、体幹を引き締めるのはそれよりもう少し複雑です。
念のためにお話しすると、プランクは体幹に抜群の効果を発揮するエクササイズであり、体の動きがギクシャクしていて運動が苦手な人でも簡単にできます。
完璧なプランクのマスター法についてはこちらの記事をどうぞ。
ただ、プランクと言っても20種類以上の方法があり、サイドプランクやワイドグリッププランクなどさまざまです。
私はたいてい、リフティングを終えたあとに、プランクを3~4セット追加で行なっています。
スクワットの前にプランクするメリット
しかし、数カ月前に「reddit」のスレッドを読んで以来、スクワットやデッドリフト前のウォームアップとして、プランクを行なうようになりました。
なぜなら、リフティングで体幹を引き締めるための合図になるからです。
プランクの姿勢を維持している間に何かを感じます。それが「体幹を引き締めている」感覚です。
スクワットの前にプランクをやっておくと、その感覚をスクワットで体を持ち上げる時に再現しやすくなるかもしれないのです。
リフティング指導を行なう「Stronger by Science」のGreg Nuckols氏によると、科学的な根拠もあるようです。
人間の神経系は、ある一連の動きをして、その間に筋力を発揮しても問題なく安全だとわかれば動けます。
安全だと判断されなかった場合は、筋肉がそれ以上伸びないよう制御し、体を適切にコントロールできない動きを停止させます。(略)スクワットやデッドリフトの前にプランクやサイドプランクを行なうと、体幹筋があるべき形で作動し、原動機にあたる筋肉をもっと激しく収縮させても安全だというメッセージを神経系に送ります。
その結果、股関節はさらに長い一連の動きができるようになるのです。
Nuckols氏の場合は、スクワットと股関節の可動性が劇的に向上したようです。
とはいえ、プランクを行なえばすぐさま効果が出るというわけではありません。
プランクが効果的だとはいえ、たった1セッションのプランクで、前よりも重いウェイトを不意に持ち上げられるようにはならないということです。
そうは言っても、私の場合は、スクワットがもっと楽にうまくできるようになった気がします。それに、プランクによるウォームアップを必死になってやる必要はありません。
私は1回30秒のプランクを1~2セットやっただけで、スクワットにとりかかることもあります。
「reddit」のほかのユーザーは、プランクの時間を長めにしたり、セット数を増やしたりするようアドバイスしていますが、どうするかはあなた次第です。
自分に一番効果的なやり方を見つけて、必要に応じてアレンジしてみてくださいね。
Source: reddit (1, 2), Stronger by Science