「効果的な脳トレは?」と聞かれると、多くの人は、クロスワードパズルといった知的な遊びを思い浮かべると思います。ところが、最近の数々の医学研究によれば、もっとも脳に効くトレーニングは「運動」なのだそうです。
本国スウェーデンでベストセラーとなった『運動脳』(アンデシュ・ハンセン著、御舩由美子訳、サンマーク出版)では、運動によって記憶力や集中力が増し、ストレス解消にも役立つと解説されています。
「脳トレ」には有酸素運動がベスト
ライフハッカーの書評記事でも触れられているように、運動といっても、筋トレよりもウォーキングやランニング。著者のハンセン医師は、「重要なポイントは心拍数を増やすこと」と述べているように、有酸素運動がベストなのです。
筆者は、筋トレはよくしますが、有酸素運動には関心がありませんでした。
ですが、『運動脳』を読み有酸素運動を習い覚えたことで長時間のウォーキングや、本書で推奨する「週に3回、45分以上」のランニングをする気がわきました。
▼運動が脳に与える驚くべき効果とは?
自宅で有酸素運動をするなら「ステッパー」がぴったり
とはいえ、筆者が住んでいる青森は、世界有数の豪雪都市。連日のように雪が降り積もり、とてもそうした運動ができる環境ではありません。
また、一番近いフィットネスジムは、数キロ離れた場所にあり、ランニングマシンを使うためだけにそこへ通う気にはなれません。かといって、個人向けのランニングマシンやエアロバイクは、費用・音・大きさの点で、購入には二の足を踏みます。
そこで導入の候補に挙がったのが「ステッパー」。2つのステップに片足ずつ乗せ、交互に足を踏み込むアイテム。費用もリーズナブルで、音もほとんどせず、場所もとりません。
ステッパーのタイプ|筋トレもしたいなら「サイドステッパー」を
調べてみると、ステッパーにもいくつかタイプがあることがわかりました。たとえば、「ストレートステッパー」は上下に足踏みする安定性重視のタイプで、「サイドステッパー」は左右に足を踏み込む足腰の筋トレを兼ねたタイプです。
有酸素運動をはじめるといっても、筋トレをやめるつもりのない筆者は、迷わずサイドステッパーを選びました。
購入したのは東急スポーツオアシスの「エアロステッパー」。数社から似た製品が出ているなか、著名フィットネスクラブが開発した信頼性が決め手となりました。
「エアロステッパー」の構造はシンプルです。足を乗せるステップは、(前後でなく)左右に上下し、油圧による負荷がかかっています。
「サイドステッパー」の使い方

本体中央にデジタルメーターがありますが、上の数値は踏み込みの回数を示します。
下の数値は、経過時間、消費カロリー、1分あたりの平均回数のいずれかを示し、赤いボタンを押すごとに切り替わります。このボタンを長押しすると、上下の数値ともリセットされ、0になります。

使い方は、いたってシンプル。各ステップに片足を乗せ、左右の足を交互に踏み込むだけ。
コツとしては、膝とつま先を同じ向きに合わせること。つまり、足をまっすぐ前に向けます。膝に対して足が斜めになってしまうと、筋肉を傷める原因になりますので注意してください。
そして姿勢は前かがみにせず、努めてまっすぐに。ちなみに、ステップはわずかに内側に傾斜していますが、足首を安定させるための仕様です。

30分を目標に頑張ってみよう
やってみると、負荷は想像以上に重いです。踏み込みには、意外なほど力を要するので、慣れるまでは壁に手をつきながら運動したほうが良いでしょう。筋トレは二次的なものなので、深く踏み込ませようと頑張る必要はありません。
それよりも、1分あたりの回数を高めることを目標とします。メーカーの推奨では、1分間に30~50回。運動時間は、最初のうちは5~10分にとどめます。そして、中期的には30分を目標にします。合間に休憩をはさみ10分間ずつ計3セットでもよいでしょう。
何日か使ってみての感想ですが、有酸素運動というレベルに到達するには、7~8分間は連続して使用する必要があります。もちろん個人差はありますが、最初の何分かは準備体操のようなもので、それを過ぎてから有酸素運動になるわけです。
想像より時間がかかるため「かったるい」と思われるかもしれません。が、屋外の運動と違ってステッパーの大きなメリットは「ながら運動」ができること。好きな番組を見ながら運動すれば、せっかちな方でも続けられるでしょう。
また、HIIT(高強度インターバルトレーニング)のような、短時間で強度の高い有酸素運動を併用するとよさそうです。そのあたりは、ご自身の体調と相談しながらトライするのがいいでしょう。
ともあれ、長い冬の運動不足を防ぐのに「エアロステッパー」は、とてもおすすめです。
Source: TOKYU SPORTS OASIS, Amazon.co.jp (1, 2)