日本の片づけコンサルタント、近藤麻理恵さんの著書『人生がときめく片づけの魔法』が出版されてから12年が、Netflixの番組『KonMari 〜人生がときめく片づけの魔法〜』で彼女が一躍有名人になり、「Marie Kondo」が動詞として使われ、議論を呼ぶほどになってから4年が経ちました。
同氏の「こんまり®メソッド」は、片付けられないという問題を解決し、ひいては人生のほかの問題をも解消する唯一無二の方法として、一時は大きく注目されましたね。
しかし、私たちの脳は皆同じように働くわけではありません。こんまり®メソッドでうまくいかない人も当然ながらいます。
もしあなたがその一人であり、あなたが「マキシマリスト」タイプなら、ノーリング(knolling)と呼ばれる整理方法が向いているかもしれません。
ノーリング(knolling)とは?
簡単に言うと、ノーリング(knolling)とは、道具や日用品などを、平行や直角に並べて整理する手法です。
そうすることで、ワークスペースがすっきりとバランスよく整理されます。ふだん使っているアイテムをしまい込むのではなく、わかりやすく見えるように配置します。アイテムにアクセスしやすくなるだけでなく、見た目も美しくなります。
Instagramでも、上の画像のようなノーリングが紹介されているのを見たことがあるかもしれません。一般的には、フラットレイフォトグラフィー(flat-lay photography)と呼ばれているようです。
ノーリング(knolling)という呼び方はKnoll社にちなんだものです。1938年に設立されたアメリカの家具メーカーで、Eero Saarinen、Florence Knoll、Marcel Breuer、Frank Gehryといった著名なデザイナー・建築家の椅子やテーブル、デスク、収納用品などを製造している会社です。
ノーリング(knolling)は、さかのぼること1987年、彫刻家のAndrew Kromelow氏とアーティストのTom Sachs were氏が共にGehryのスタジオで働いていたころに誕生しました。Kromelow氏がこの言葉を生み出し、Sachs氏がそれを世に広めました。
ノーリング(knolling)を使ってワークスペースを整理する方法
2010年、Sachs氏は社員向けに10 Bullets(10の弾丸)と題した動画を作成します。
同氏はそれを「スタジオマニュアル」とも呼んでいます。そして、10の弾丸の1つが「Always Be Knolling」(常にノーリングする)であり、そのやり方を以下の4つのステップで説明しています。
- 使っていない材料、道具、本、音楽などがないか、身の回りを調べる。
- 使っていないアイテムはすべて片付ける。確信が持てない場合は、そのままにしておく。
- 似たようなものをグループ化する。
- すべてのアイテムを、置き場所となる台や、ワークスペースそのものに対して、水平や直角になるように並べる。
こちらの動画が参考になるでしょう。
ノーリング(knolling)についてもっと知りたければ、Dwelに詳しい解説記事が掲載されています。
Source: Dwell, Knoll, Ten Bullets,YouTube