本に向き合う時、用意したい「3つの質問」

読書の際、学習効果を最大限高めるためには、3つの質問がカギになると言います。

1. どう使うことができる?(How can I use this?)

Kwik氏は、読書などのインプット作業をしている最中、この質問を繰り返し自問しているそう。

インプットの前後ではなく、知識を得ている過程で常に頭をフル回転させることで、能動的な読書体験となります

得た知識と自分が置かれている状況を常にリンクさせる意識を持つと、具体的な行動イメージも描きやすくなりそうです。

2. なぜ使わなければならない?(Why must I use this?)

これは言い換えると、動機づけ=モチベーションを見つけるということ。

Kwik氏は、これを「たとえば、私たちが人の名前をなかなか覚えられないのは動機がないから」だと説明しています。

確かに、私たちは出会ったすべての人の名前を覚えることはできません。ビジネスで重要な人、自分にとって魅力的だと思える人、など何かしらモチベーションがあって初めて名前を覚えるもの。

「なぜこの本を読む必要があるのか?」「なんのためにこの知識、スキルを学んでいるのか?」を読書中にも自問することで、学習意欲の持続にもつながるのでしょう。

3. いつ使う?(When will I use this?)

この質問では、学びをより具体的な行動計画にまで落とし込み、得た学びをいつ実践するかを、カレンダーに登録するレベルにまで具体的にイメージします。

Kwik氏は、カレンダーは私たちの行動を決定づける重要なツールだとし、学びの実践を優先度の高い予定として扱う(たとえば「病院へ行く」と同じくらいの優先度を持たせる)ことが重要だと指摘。カレンダーに予定があれば、あとは実行するのみですから。


今後読書をする際には、この流れを1つのルーティーンとして決めてしまうと良いでしょう。

「読書→実践日のカレンダー登録」を習慣化することで、決断疲れ(決断の回数が多くなることでパフォーマンスが低下してしまうこと)も防ぐこともできます。

成功の方程式=頭×心×手(身体)を動かすこと

Kwik氏は、この3つの質問以外にも、頭、心、そして手(身体)を三位一体として動かすことの重要性を指摘。

同氏が読書中はもちろん、何か新しいアイデアをインプットする際に実践しているというTIPSがこちら。

【前準備】

0-1. 背筋を伸ばして呼吸を整え、きちんと脳に酸素が行き届く姿勢を整える。

0-2. 「これから学ぶぞ」と心の中でマインドセットを行なう。

【方法】

1. ノートを開いて真ん中に線を引く。

2. 左側に話者が話したことをそのままメモする。

3. 右側には左側に書き留めた内容に対する自分の考え、感想、感じたことを書き留める(先述の3つの質問を活用し、それに対する自分の答えを書き出していくのも◎)。

この過程に頭、心、身体の動きがバランスよく散りばめられています。

頭と身体をフル回転させる作業のため、手順3では「これで本題に集中できるのか?」と疑問に思えるでしょう。

一方、Kwik氏によれば、いずれにせよインプット中は気が逸れてしまうもの。どうせ気が逸れてしまうのなら今学習していることに関して気を逸らすほうが有用だ、としてこの方法を推奨しています。


3つの質問やノートテイキングの方法は今すぐ実践できるものばかり。早速次回、読書をする際に試してみたくなりますよね。

後編では、読むスピードにまつわるヒントと、速度を上げるTIPSについてご紹介します。

▼後編はこちら

脳トレコーチ直伝「今すぐ実践できる速読術」読むスピードが遅いと学びの効果は半減する | ライフハッカー・ジャパン

脳トレコーチ直伝「今すぐ実践できる速読術」読むスピードが遅いと学びの効果は半減する | ライフハッカー・ジャパン

Source: Kwik Learning, YouTube

12