今の仕事に不満がたまり、「もうこれ以上無理! 退職届を出したい」と思っても、ちょっと待ってください!
今のポジションを利用してキャリアを次のステージに進める方法を考えてみましょう。
なぜなら、Fast Companyの最近の記事が論じているように、今の仕事がどうして嫌いなのか考える時間を持たないと、次はどんな仕事を探すべきか、あるいはどんな仕事を避けるべきか、わからないからです。
楽しい点・退屈な点を分析する
まず、今の仕事で楽しいと思えるところを見つけることからはじめてみましょう。
タスクやプロジェクトの中で特に好きなものはあるでしょうか? 独りで仕事をするほうが好きですか? それとも誰かと組んで働くほうが好きでしょうか? 今の仕事で何を学んでいますか?
自分に問いかけてみてください。苦労して身につけたスキルは次の仕事を探す時の強い味方になるからです。
Fast Companyの記事では次のように述べられています。
今している仕事にフラストレーションを感じているなら、心がワクワクして時間があっという間に過ぎる瞬間はどんな時かを考えてみましょう。
感情をメモしていくと、将来のキャリアに役立ちます。同時に、仕事をしている時間の中で退屈で単調に感じる部分も、そこから何か学ぶことがある以上、過小評価すべきではありません。将来必要になる知識や経験を得ているかもしれないからです。
嫌な仕事でも何を学んだか振り返ってみる
嫌でたまらない仕事からも多くを学べるのはすばらしいことですし、履歴書を有利にするスキルも人格形成のスキルも習得していることになります。
たとえば、私は電話で勧誘するテレマーケターの仕事をしていたことがありますが、その仕事を通して、顧客から否定されても自分を個人的に否定されたと受け取らないようにすることを学びました。
ほかにも、キャリアの初期のころは、飲食の仕事やオフィスの総務の仕事をしていて、冷凍庫の掃除やファイルを入れるキャビネットの掃除といった手を汚す仕事は、一度やればそれで良いのかなという甘い考えがありました。
でも、それは間違いでした。どんな仕事も退屈な作業や手を汚す作業があり、できたら避けたいところですが、避けられません。
そして、そういった仕事は定期的に発生するので、いっそ慣れてしまったほうがいいのです。
また、いつもあとまわしにしてしまう仕事にも注意を払う価値があります。
以下の文章は、私が今年書いた過去記事「『仕事が終わらないけど帰る人』を評価すべき理由」からの抜粋です。
職場での1日の終わりに、自分が何をやり残したか確認してみましょう。それが優先順位の低い仕事なら、あなたは自分が思っているより有能な従業員かもしれません。それが優先順位の高い仕事ならば、自分が得意なことをして毎日を過ごせる職を探す時期に来ているのかもしれません。
その場合、同じような仕事でも、それをこなすのに必要な環境を与えてくれる別の会社を見つけるか、あなたが自然と優先させている仕事に集中して取り組めるような新しい職を見つけるのも手です。
次のキャリアへの準備は常にしておく
原則として、今の職場にいるうちに、次の職場ではどんな仕事をしたいかを見つけることが目標であり、どのように準備していくべきかも考えなければなりません。
たとえば、「人脈を広げる」「必要なトレーニングを受ける」「履歴書を更新する」など、努力すべきことはいろいろあります。
本来、今の仕事が好きであろうが嫌いであろうが、どんな仕事も永久には続けられないので、常にこのような準備をしていることが理想です。
ですから、仕事に不満が溜まってきた時は、その戦略を加速すべき時だと思いましょう。
──2019年9月11日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
訳:春野ユリ/Source: Fast Company