Appleは、自社製品が他のデバイス同士がうまく連係するように設計しています。
実際どうなのかは疑問の余地がありますが、Appleのデバイスを2つ以上持っている人は、Handoffのような便利な機能を活用することができます。
Handoffを使ったことがない人へ、今回はHandoffの使い方と、Handoffでできることをご紹介します。
あわせてHandoffがうまく使えない時のためのトラブルシューティングもお教えします。
目次
Handoffとは何か?
Handoffとは、アプリやドキュメントの作業中に中断せずに、Appleデバイス同士をシームレスに切り替えられる機能です。
例をあげながら説明するのが一番わかりやすいでしょう。
例えば、iPadでメールアプリを開いて、大事なメールに返信を書き始めるとします。
その途中で、Macに保存してあるファイルを添付しなければならないことに気づきます。
そんな時は、Macで一から書き直すのではなく、Handoffを使って書きかけのメールをiPadからMacにワイヤレス転送できるのです。
あとはファイルを添付して、メールの残りを書くだけ。

Handoffが連携しているアプリ
Handoffは、以下のような幅広いアプリで使うことができます。
- Pages
- Numbers
- Keynote
- Calendar
- 連絡先
- リマインダー
- Safari
- ミュージック
- Podcasts
- その他サードパーティのアプリ多数
他のデバイスにHandoffすると、使用していたデバイスとまったく同じ状態で、同じアプリやドキュメントが開きます。
Handoffは、Appleのデバイス間で音楽やポッドキャストを転送して再生するのにもピッタリです。
iPhoneで、Handoff(もしくは正確に言うならUniversal Clipboard)を使って何かをコピーして(英文)、Macにペーストすることもできますし、その逆もできます。
Handoffを使って、Mac、iPhone、iPad、iPod touch、それにApple Watchも切り替えができます。
(ただし、Apple Watchから他のデバイスに切り替えるだけで、逆はできません)
iPhone、iPad、MacでHandoffを使う方法
Handoffの使い方は簡単です。最初のデバイスで互換性のあるアプリを開き、それを使って作業をして、それから以下の手順にしたがって、次のデバイスのアプリに受け渡すだけです。
デバイス間でコピー&ペーストするだけなら、ユニバーサルクリップボードを使うだけで、他に特別なことをする必要はありません。最初のデバイスで何かをコピーして、別のデバイスでペーストするだけです。
HandoffでiPhoneへ
画面の下からスワイプアップ(ホームボタンがあるiPhoneはダブルクリック)して、Appスイッチャーを表示します。
それから、画面下のアプリのアイコンが表示されている、どのデバイスからのものかを知らせるバナーをタップします。

HandoffでiPadへ
上記のiPhoneへのやり方と同じようにAppスイッチャーでアプリを見つけるか、ホーム画面に行ってドック(Dock)の右側にあるアプリのアイコンをタップします。
Handoff元のデバイスの小さなバッヂが付いているはずです。

HandoffでMacへ
Dockに表示されたアプリのアイコンをクリックします。macOSのバージョンによって、このアイコンがDockの左か右に表示されるかは違います。Handoff元のデバイスの小さなバッヂが付いているはずです。
もしくは、「Cmd + Tab」キーを押して、Appスイッチャーを表示し、左端にあるHandoff元のデバイスの小さなバッヂが付いているアプリを選びます。

Handoffがうまくいかない場合の解決法
Handoffは、2つのデバイス間で手動でコンテンツを転送するよりも、簡単にできるようになっています。ほ
とんどの場合はそうですが、時々Handoffがうまく機能しないことがあります。
Handoffが正しく動作しない理由はいくつかありますが、以下のやり方で解決できるはずです。
1. 両方のデバイスで同じApple IDでサインインする
Handoffを使いたい両方のデバイスで、同じApple IDやiCloudのアカウントでサインインをしてください。
iPhoneやiPadの場合は、「設定」に行き、画面上部にある自分の名前を確認してください。

Macの場合は、「システム環境設定」開いて、「Apple ID」に行きます。
それでもHandoffが機能しない場合は、両方のデバイスで一度サインアウトし、もう一度サインインし直してみましょう。
2. 両方のデバイスでHandoffを有効にする
Handoffを使おうとしているデバイスの片方、もしくは両方の設定で、Handoffが無効になっている可能性があります。
iPhoneやiPadの場合、「設定 > 一般 > Handoff」に行き、Handoffを有効にします。
Apple Watchの場合、接続しているiPhoneでApple Watchアプリを開き、「一般」に行って、Handoffを有効にします。
Macの場合、「システム環境設定」を開き、「一般」をクリックして、「このMacとiCloudデバイス間でのHandoffを許可」にチェックをします。

Handoffの設定が見つからない場合は、AppleのWebサイトで自分のデバイスが連係機能を使用するためのシステム条件を満たしているか確認してください。
3. Wi-FiとBluetoothをオンにする
Handoffは、デバイス間でデータを転送するのにWi-FiとBluetoothを使います。
それぞれのデバイスのコントロールセンターでBluetoothがオンになっているかを確認し、それから同じWi-Fiネットワークに接続します。

また、Handoffを使うには、両方のデバイスが比較的近く(少なくとも同じ部屋)になければなりません。
4. 最初のデバイスでアプリが開いているか確認
Handoffが正しく動作しないほとんどの原因は、最初のデバイスで転送しようとしているアプリを開いていないからです。最近使用したアプリではなく、現在使用中のアプリでしかHandoffは使えません。
特に、バックグラウンドで流していた音楽やポッドキャストのアプリでは、これが原因のことがよくあります。
Handoffを使うには、最初のデバイスでHandoffしたいアプリをアクティブにしましょう。最初のデバイスでそのアプリを開いてから、次のデバイスでそのアプリを開いて、データを転送します。
Appleのデバイスを連係して使う他の方法
Handoffは、Appleの連係技術に支えられており、Appleのデバイスを使うことで得られる多くのメリットのうちのひとつに過ぎません。
連係技術によって、AirDropでのワイヤレスなファイル転送や、Personal Hotspotでのモバイルデータの共有、自動ロック解除で楽にMacをロック解除するなど、他にもたくさんのことができます。
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Image: MakeUseOf
Source: Apple
Original Article: Seamlessly Switch Between Your iPhone, iPad, and Mac Using Handoff by MakeUseOf