ようやく大統領選の結果が落ち着いたので(多分)、またスマホ中毒に対処しなければと思っている人もいるでしょう。
依存状況は以前より悪化している可能性もあります。
状況を変えたいなら、別の依存症対策のテクニックが利用できるかもしれません。それは、タバコの依存症です。
模索したら禁煙方法に行き着いた
オーストラリアのライター、McKinley Valentineさんは、自分がひっきりなしにスマホをチェックし、とめどなく流れ込んでくるクズのような情報を見て落ち込んでいることに気がつきました。
そして、これではいけないと思い、スマホ中毒に対処する決心をします。
そして、自分の経験をBetter Humansに綴っています。
すべてのアプリの通知をオフにしようとしましたが、不安になって、アプリをもっと頻繁にチェックするようになってしまいました。
そこで、ニュース、メッセージなどのアプリを削除することにしました。
そうしたら、ブラウザでアクセスするようになっただけでした。
Stay Focusedのようなアプリを使ってアクセスをブロックしようとしましたが、結局アプリを無効にしてしまいました。
じゃあ、スマホをチェックするのをやめればいい。突然一切を断つコールドターキーですね。
これもダメでした。自分の悪習への罪悪感がもっと募って、機嫌が悪くなりました。そこで思ったんです。
もっと賢いやり方ではなければだめだと。依存症の専門家は誰?
何十年にもわたって、最善の方法を確立するために、膨大なグループを実験対象にして詳細に研究されてきた依存症は何?
そう、タバコです!
Valentineさんは、研究に裏付けされた禁煙方法をいくつか試して、ようやく自分に合ったものを見つけました。
それは、Allen Carr’s Easy Way to Quit Smoking(アラン・カーの簡単に禁煙する方法)。
それは、Carrさんが2011年に出した同じタイトルの本の中にありました。
Alan Carrメソッドのやり方
Valentineさんのお兄さん(弟)は、Allen Carr’s Easy Way to Quit Smoking(ACE)を使って禁煙に成功したそうです。
それだけではなく、この方法はいろいろ精査もされています。
その中には、2020年に『Addiction』誌に発表されたものもあり、従来の禁煙テクと同じくらい効果的であることが判明しています。手順は次のとおりです。
1. 禁煙(スマホの過剰使用)が自分に与える影響を思い出す
Carrさんは、喫煙のあらゆるネガティブな影響についての要約からはじめます(Valentineさんはスマホ依存についてのネット記事を大量に読みました)。
そう、おっしゃる通り、本人がすでに知っている情報がほとんどです。
しかし、ここで重要なのは、人が望むものと実際に楽しむものとの間に大きな隔たりがあるという考えを叩き込むことなのです。
Carrさんは、その違いにしっかり気づいて、自分の中に落とし込むようにすすめています。
喫煙者に、次に吸うタバコに注意を払うように説くんです。
マインドフルネスみたいですが、これは自分の中の不快感に気づくための作業です。タバコの味はどうかを考えます。
『吸いたくなったら、どんな味がするか想像してみて』ではなくて、実際に吸った時の味です。
匂いはどう? 自分の手の匂いは? どんな気持ちになる? リラックスできるのか、それとも気分は悪くなるのか?
そんな風に自問自答するのです。
そして、Valentineさんはこのマインドフルネスを使ってTwitterを数分チェックしました。
その後は、間違いなく気分が悪くなっていることに気づきました。
「スマホチェックの『いいね』の現実にもっと注意してみればみるほど、スマホを使いたい衝動に抵抗するのが容易になってきたんです。状況は……明らかでした」と述べています。
2. 期日を設ける
次は、禁煙(またはスマホ断ち)の予定です。やめる期日を設けて、前向きにその日を楽しみにするのです。Valentineさんによると、
「ああ、スマホ断ちしなきゃいけないなんて、いやだ」とは思わないことです。
自分に言い聞きかせます。
「やめるのが楽しみ! ストレスは減るし自由時間は増えるし、友だちにももっと連絡できるようになる」
スマホの使用を減らすことは、負担ではなく、ワクワクする素晴らしい機会だと捉えるのです。
そして、ValentineさんはCarrメソッドの残りのステップを実行しました。
その詳細は、Carrさんのウェブサイトにあります。
サイトではセミナーなどを売り込もうとする傾向があるというのがValentineさんの忠告ですが、著書(本を扱っているところで購入可能)に必要な情報はすべてあるそうです。
結果はどうだった?
Valentineさんが試したすべての禁煙テクニックの中で(彼女の記事で読めます)、Carrさんの方法がもっとも効果があったそうです。
それによって、スマホを使いたいという衝動に抵抗できるようになっただけではなく、その衝動がなくなったと言います。
結局、(スマホ依存に対処するのは)明らかに良い選択肢を選ぶようなことではありませんでした。
『休憩』のたびに緊張して興奮するよりもずっと良い選択肢があることは、ずっと知っていたのですから。
言語による思考の脳よりももっと深いところで決断されたような感じでした。そこに落ち着いて、実現できたという感じです。
Valentineさんは、人生が一変するような奇跡を経験をしたわけではありません。
自分の気分の変化がよくわかるようになり、スマホをひっきりなしにチェックすることがなくなった毎日の生活は向上したと言っています。
もし大統領選挙後にValentineさんと同じような状況にいることに気づいたら、Carrさんの方法を試してみることをおすすめします。
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Image: Shutterstock
Source: Better Humans, Amazon, Wiley Online Library, Alan Carr
Elizabeth Yuko – Lifehacker US[原文]