人には、必ず「心の癖」というものがあります。
筆者が研修講師として多くの企業を見て感じるのは、それが原因で、せっかくのポテンシャルを出し切れていない人が少なくないこと。
「失敗したくないから、新しいことに挑戦するのが不安」「人の言動にイラつきやすい」など、人にはさまざまな癖はあるものです。
行動にブレーキをかけてしまう「心の癖」があるなら、年末のこのタイミングで捨てておきませんか? そのブレーキがかかっているうちは、成長も、チャンスをつかむこともできません。
今回は、新たな飛躍に向けて「チャンスを阻む“囚われ”」をうまく手放す方法を紹介します。
「失敗が怖い」を捨てる

失敗が不安な人は少なくありません。でも、失敗をしたほうが成功確率が高くなると聞けば、失敗の捉え方も変わるでしょう。
おもしろい研究があります。
米ブリガム・ヤング大学のピーター・マドセン氏とコロラド大学のヴィニット・デサイ氏による、「成功体験」「失敗体験」のどちらが後の成功に影響を与えるのかを調査した研究です。
その研究からわかったことは、次の通り。
- 成功体験も失敗体験も「その後の成功」確率を上げる。しかし、失敗体験のほうが、その後の成功に強く影響する。
- 失敗体験が乏しいまま順調にいくと、むしろその後は失敗確率が高まる。
これが意味することは、成功よりも、失敗から学ぶことのほうが大きいこと。
もし、慎重になりすぎて行動できないなら、以下の3つを考えてみてください。
【慎重になりすぎた時、自問したい3つの質問】
- 「やることで得られること」は何か?
- 「やらないことで失うこと」は何か?(※1つ目の回答と重複してもよい)
- 「失敗しないための“予防策”」は何か?
漠然とリスクを考えるのではなく、具体的に考えることで、一歩踏み出す勇気が湧いてくるはずです。