日々発生するタスクの管理に、ToDoリストを活用している人は多いでしょう。

でもこのシンプルなツールを使って、「1日の終わりに、処理できないタスクが山積みになっている…」とへこむ人は少なくないようです。

なぜ処理できないタスクが、たまってしまうのでしょうか?

タスクの見積もりをどんぶり勘定しがち

心理学的にも確かめられていますが、多くの人は実際にかかる時間よりも3割甘くタスクの所要時間を見積もるそうです。言い換えると、各タスクにかかる時間は、想像の3割増しになるということ。

また、ひとつひとつのタスクには、付随する細かいタスクがいくつもあることを見落としがち。

たとえば上司から、今まで別の人がやっていた業務を振られた場合。単にその業務を実行する以外に、「前任者に業務の委細を確認する」「上司に途中経過の報告をする」などの不随タスクが生じるはず。

ですがここを考慮せず、「だいたいこのぐらいの時間で終わるだろう」と、どんぶり勘定をしてしまうのです。かくして、終わらないタスクが、毎晩山積みになります…。

すべてのToDoに、時間を追記する「タスクシュート」

タスクシュートとは、単純なToDoリストがはらむ、こうした問題を解決するのに最適なタスク管理術です。

最大の特徴は、公私を問わずすべてのタスクを、開始時間と終了時間を含めて明記する点。通勤、3度の食事、SNSの閲覧、デスクの整理も例外ではありません。数分以上かかるタスクは、漏れなく記録します。

こうすることで、1日を振り返る時に、「このタスクをこの時間帯にする意義はあったか? 改善できる点はないか?」など、深く検討することが可能となります。

これを繰り返すことで、24時間という有限の資源を巧みに活用できるようになります。

アプリ「TaskChuteCloud」を活用しよう

タスクシュートのデメリットは、タスクを漏れなく書き込むのが面倒なことです。

私たちは、毎日およそ50件ものタスクを処理しているそうで、それら全部をタスクシュートに落とし込むのはちょっと気が滅入ります。

それを解消するのが、アプリ「TaskChuteCloudです。これは、1日に数度生じるタスクを、ルーティンとしてコピペ使用できたりなど、さまざまな工夫がこらされています。

アプリの基本的な使い方

さっそく、アプリの基本的な使い方を紹介しましょう。

「TaskChuteCloud」は、パソコンとスマホのどちらでも使えます。無料版と有料版があり、有料版ではルーティンの登録数が無制限になるなどメリットがあります。

もっとも使いはじめのうちは、機能的には無料版で十分(以下、無料版で話を進めます)。

最低限の個人情報を入力してインストールしたら、次のような初期画面が表示されます。

Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud
Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud

いろいろな情報があって戸惑うかもしれませんが、まずは「タスク名を入力」に注目。ここに「歯磨き」など1つのタスクを入力して「+」を押しましょう。

自動的に以下の表示になります。

Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud
Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud

「タスク」に必要な項目を埋めていく

ここで、「歯磨き」タスクの横の項目を処理していきましょう。

まずは「モード」。ドロップダウンリストを見ると「Break」「MTG」「インプット」などあり、該当するジャンルを選びます。

その隣の「見積」には、タスクにかかる想定時間を入力します。

その隣には「実績」とありますが、これは実際にかかった時間を意味し、(タスク完了後に)自動的に表示されます。

さらにその隣に「開始」と「終了」がありますが、ここには開始時間と終了時間を入力します。

以下、歯磨きタスクの入力例となります。

Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud
Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud

この要領で、やるべきタスクをどんどん入力していきます。

ルーティンタスクはコピペを活用する

歯磨きのように、毎日あって、しかも1日に3回もするタスクだとその都度入力するのが面倒ですよね。

この場合は「ルーチン」のタブであらかじめ「朝の歯磨き」「昼の歯磨き」「夜の歯磨き」と登録しておき、「今日のタスクとしてコピー」すれば、一瞬でタスクに加えることができます。

ついでに「朝食」「昼食」「夕食」も加えた、翌日のタスクの入力例が以下となります。

Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud
Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud

リアルタイムでなくても構いませんので、各タスクは開始時間と終了時間を必ず入力するようにします。

終了時間を入力すると、ポップアップウィンドウが出て、「タスク実行後の評価を入力してください」と求められます。評価項目は、◎、〇、×などから選択し、さらにコメントを入力。

Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud
Screenshot: 鈴木拓也 via TaskChuteCloud

時間がかかりすぎる作業は、複数のタスクに分割する

やりはじめてすぐ気付くと思いますが、各タスクをどれだけ細かく入力するか悩むと思います。たとえば、「朝食」とひと口に言っても、「献立を考える」「調理する」「食べる」「後片付けをする」と、複数のタスクに分割できます。

分割のさじ加減は、そのタスクについて、何らかの課題があり、改善の余地があるかどうかで判断するのが良いでしょう。

食事に関係した時間がかかりすぎると思っているなら、細かくタスクを分割することで、「食洗機を導入するのはどうか」など、ひらめきが生まれる可能性が高まります。


これまで普通のToDoリストに馴染んできた方にとっては、「TaskChuteCloud」は、最初は煩雑に思えるかもしれません。

しかし、慣れてきたら今までのToDoリストには戻れないほど、便利で快適なツールだと実感できるでしょう。

そうなればしめたもの。あとは毎日続けて、日々のルーティンやプロジェクトを少しずつ改善していくだけ。やがて、効率性とパフォーマンスが、如実に向上していることに気づくはずです。

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Source: TaskChuteCloud