敏腕クリエイターやビジネスパーソンに仕事術を学ぶ「HOW I WORK」シリーズ。
今回お話を伺ったのは、オンラインメンターサービスMENTA代表の入江慎吾(いりえしんご)さんです。
入江慎吾
1982年生まれ長崎県五島列島出身。MENTA株式会社代表取締役。オンラインメンターサービスMENTA、クラウド請求見積CLOUD PAPERなど、これまでに30個以上のプロダクト開発を行なう。
サービス開発について思うことなどを語るYouTubeチャンネルも開設。チャンネル登録数6,000人を突破。2020年10月、MENTAを株式譲渡してランサーズグループにジョイン。CLOUD PAPERも2020年12月にM&Aにて売却。引き続き、MENTAの開発にたずさわり、好きなことになめらかに挑戦できる世界に向けて挑戦中。
現在、4000人のメンターが登録をしているMENTAを手掛ける入江さん。過去30個に及ぶサービスを個人開発し、そのうち2つをM&Aで売却した入江さんの仕事術とは? タスク管理やアナログの手帳の使い方まで、根掘り葉掘り伺いました。
入江慎吾さんの一問一答
氏名:入江慎吾
職業:プロダクトマネージャー
居住地:福岡市
現在のコンピュータ:iMac 24-inch M1 2021
現在のモバイル:iPhone14
現在のノートとペン:トラベラーズノートパスポート、ペリカンM800
仕事スタイルを一言でいうと:行動・一点集中型
30個のサービスを作って、2つM&A
――MENTA開発までの流れを教えてください
初めてサービスを作ったのは2008年。最初は、ほとんど当たっていませんでした。ノリで作っているものもあるし、新しい技術を試してみようというのも。リリースしていくうちに、ビジネスモデルや誰が使うのかを考えて、サービスに価値がないとお金払ってくれないことに気づきました。
2011年にフリーランスになった後も個人開発を進め、トータル30個のサービスを開発しました。MENTAは、その30個目。それまでの受託開発の仕事もすべて断って、ひとつのサービスにコミットした結果生まれたサービスです。2020年にランサーズに株式譲渡をして、現在はグループにジョインしています。
――受託開発を断るとは大きな決断ですね。そこまで覚悟できた理由は?
フリーランスになって、受託開発の仕事が回るようになって、悪い状況ではないのですが、自分でビジネスがしたい。そんな気持ちが強くなったんです。
後は、受託開発で蓄えができていたので、最悪1年間収入がなくてもなんとかなりそうでした。これも、受託開発をやめられた理由です。とは言いつつも、企画をしてリリースするまで、不安はありました。作っていないと不安で、あまり眠らずに作業をしていました。
MENTAは先生と生徒のマッチングサービスなので教える側は、最低でも100人はいて欲しい。そこで、テストユーザーを募集したところ、応募が200人ほどありました。出してみるまでわからないという緊張感はありましたが、Twitterで拡散されて光が見えました。
――「誰が使うのか」は、どう見分けているのでしょうか?
空想でユーザーを考えて開発しても、リアルを知らないので的外れになりがちです。だからこそ、自分が使いたいサービスなら間違いないと、MENTAも僕が使いたいサービスでした。自分がユーザーなら、課題がはっきりわかりますし、考えやすいのがそこかなと。
――うまくいったサービスもあれば、うまくいかなかったサービスもありますよね。どう失敗に向き合いますか?
フリーランスになってすぐ、10個のアプリをリリースしましたがどれもヒットしませんでした。でも、そのアプリを見た人から、受託開発の問い合わせが入ったんです。だからあの失敗も無駄にはなっていないと思いますね。
前日に翌日のタスクを3つ決める
――仕事をする上で、欠かせないアプリは?
TodoistをiPhoneとMacで。
――そのアプリで何をしますか?
- 日々のルーティン管理
- 仕事のタスク管理
Todo管理はいろいろ試してきましたが、使ってはやめての繰り返し。長続きしませんでした。
その点、Todoistは続いていますね。一般的なTodo管理アプリは、タスクを追加するたびに積み上がっていくのですが、Todoistは日付でタスクを分類できます。
僕の場合は、習慣の管理に使っていて、朝起きたら何をするのか。毎日繰り返ししていることを、あらかじめ入れています。
翌日こなしたい仕事のタスクは、前日までに設定、やることを明確にしておくのがおすすめです。そうすれば気持ちよく寝られますよ。ポイントは、やり切りたいタスクは3つまでに限定すること。その日に必ず終わらせるという意識が大事です。
――仕事のなかで編み出したライフハックは?
- ブロック時間をつくり集中する
- 前日に翌日やるタスクを3つ決める
僕の場合は、午前中の3時間が一番集中できるので、カレンダーの予定をブロックして、集中して作業したいことに充てています。前日に作ったタスク3つを集中的に取り組みます。
この時間はメールやチャットがきても、なるべく返事をしません。Slackだと送信時間の指定ができるので、返事だけ予約しておくことはあります。