心待ちにしていた人も多いはず。
はいはい! 僕もその1人!iPadOS 16のマルチタスク機能「ステージマネージャ」の外部ディスプレイサポートがやっと実装されました。
対応モデルはiPad Air(第5世代)、12.9インチiPad Pro(第5世代以降)、11インチiPad Pro(第3世代以降)。
個人的には、iPadOS 16の目玉機能だと思っているので、さっそくiPad Air 5で試してみました。
拡大表示設定に合わせて、表示解像度が変わる

外部ディスプレイを接続すると、「画面表示と明るさ」で、配置やミラーリングもしくは拡張を選べます。標準ではミラーリングになっていたので、別々の画面を表示したい場合はミラーリングのスイッチをオフにします。

そして、今回は複数のディスプレイにつないでみました。1台目はDellの4Kモニター「U2720QM」。USB-Cで接続できてHDRやSDR設定なども行なえます。
これがめちゃくちゃキレイにiPad画面が出るの。
表示解像度をチェックしてみたら、「文字を拡大」ではモニターネイティブの3840×2160。これが「デフォルト」では5120×2880、「スペースを拡大」にすると6016×3384という表示解像度が設定されていました。
モニター側で4Kにダウンして表示しているにしても、そりゃーキレイだわ…。って話。

一方で、LGのウルトラワイドモニター「34WN780-B」ではUSB-CのHDMI変換ハブを使って接続したのですが、モニター解像度と同じ5120×2160出力となり、画面の拡大設定もいじれませんでした。
ちょっと画面が狭くて粗めな表示で、あまり快適な拡張体験とは言えないかもしれません。
接続も頻繁に切れていたので、出力するハブやモニターとの相性がありそうですね。買ってて良かったDELLの4K! やっぱりUSB-Cは正義なんだよなぁ。
作業領域は圧倒的に増える! でも、使いやすいかは別問題
使ってみたファーストインプレッションとしては、外部ディスプレイに対応したことで、作業領域が圧倒的に増えて、本来皆さんが期待していた使い方ができるようになったと思います。
最初からこうあるべきだよね! っていうのは置いておいて、家ではモニターで広く、外出時にはコンパクトに、という作業環境で、「iPadだけで仕事する&趣味を楽しむ!」 がさらに加速するんじゃないかな。
ただ、やはり個人的にはウィンドウは好きな場所に好きな大きさで置きたい。ステージマネージャの特定のパターンでしか配置、サイズ変更を受け付けない、初代「リッジレーサー」のドリフトみたいな仕様(※)には、引き続き閉口しています。
ここは2画面広く使えるようになっても、ストレスに感じちゃった。
(※リッジはドリフト開始角度によって、曲がり終わりまでのルートが確定していました。ドリフト中ぐるぐる回転しても、ちゃんと無事故でカーブを曲がれる楽しくて安全な世界)
でも、「普段からフルOSの自由なウィンドウ配置に慣れているから違和感なだけであって、iPadやiPhoneの操作から入った層には、そこまで気にしない可能性もある」とフォローさせてください。
まぁ、独自性だけじゃなくて、ほかの標準に合わせるってところも必要だと思うんですけどね。
まとめ:広く、格段に便利にはなった。USB-C対応モニターは正義
というわけで、好き嫌いが分かれるインターフェースだというのは引き続きそうなのですが、画面が広く使えるようになったので、恩恵もかなり増えました。本来の姿になったと言えるので、対応iPadを持っている方は、外部モニターに接続してみましょう。
あっ、USB-C対応モニターが唯一の正義です。
執筆・撮影:小暮ひさのり
ギズモード・ジャパンより転載(2022.12.14公開記事)