スマホなどのバッテリーで動くデバイスと同じように、ノートPCも省エネのためにスリープモードに入ります。
ですが、これといった理由もないのに、作業の途中でスリープモードに入ってしまうことがあります。それは、ほかのデバイスを近づけすぎたのが理由かもしれません。
その場合、バッテリーが切れてしまったわけではなく、原因はもっとシンプルです。その理由についてご説明していきましょう。
スリープモードに入ってしまう原因
ノートPCを手動でスリープモードに切り替える方法は、いくつかあります。
Macの場合、画面の左上にあるリンゴのマークをクリックして、「スリープ」を選びます。
また、MacでもWindowsパソコンでも、たいていのノートPCは、電源ボタンを押せばスリープモードに切り替わります(macOSによっては、「画面をロック」が表示されて、1分後にスリープモードに入ります)。
もちろん、一番よく使われているのは、ノートPCのカバーを閉じるという単純な方法です。デバイスがクラムシェルモードになると、自動でスリープモードに入ります。
ただし、ここで問題が生じます。ノートPCの本体には、カバーがしっかり閉じられた状態をキープするために、マグネットが埋め込まれています。実はこのマグネット、カバーが閉じられていることをノートPCに教える役目も担っているのです。
カバーの上の部分が、ノートPCのベースに一定の距離まで近づくと、スリープモードが発動します。多くのノートPCが、カバーが完全に閉じられる前にスリープモードに入ってしまうのは、このためです。
ちなみにこのマグネットは、AirPodsがぴったりくっついてしまうほど強力な磁力をもっていることも多いのです(AirPodsをくっつけたままカバーを思い切り閉めることのないよう、くれぐれもご注意ください)。
ノートPCは、カバーと他デバイスのマグネットの違いを認識できない
さて、ノートPCは、カバーのマグネットと、ほかのデバイスのマグネットの違いを認識することができません。
たとえばiPadには、スマートデバイスをくっつけるためのマグネットが内蔵されています。そのため、iPadのマグネットを、ノートPCのベースに一定の距離まで近づけると、ノートPCはiPadをカバーだと勘違いしてスリープモードに入ってしまうのです。
Redditのこちらのスレッドに、実際の様子を映した動画が投稿されています。スレ主さんは、「iPadを近づけると、どうしてノートPCがスリープモードに切り替わってしまうのか」と疑問に思っていました。
もちろん、これはマグネットの仕業です。
スリープモードの設定を変える方法
マグネットが入ったデバイスがそばになくても、ノートPCが勝手にスリープモードに入ってしまうことはあるでしょう。
そのような場合、ノートPCの電源設定を開いて、スリープタイマーの設定を確認してみましょう。
私のMacは、使用しない状態が30分間続いたら、スリープモードに切り替わるようになっています。このタイマーを1分間等に変えることもできます。
キーボードを多用している時なら、スリープモード設定が作業の足を引っ張ることはないでしょう。
ですが、作業中に長時間キーを押さなかったり、カーソルを動かさなかったりという状況は、意外にも多いものです。スリープタイマーが短く設定されている場合は、これが犯人かもしれません。
Macでスリープタイマーの設定を変える方法
「システム設定」>「画面をロック(macOS Ventura)」、または「システム環境設定」>「バッテリー」もしくは「省エネルギー」の中に、該当するオプションがあります。
Windowsでスリープタイマーの設定を変える方法
Windows 11なら、「スタート」>「設定」>「システム」>「電源&バッテリー」>「画面とスリープ」の順に進んで設定することができます。
Windows 10なら、「スタート」>「設定」>「システム」>「電源とスリープ」の順に進んで設定してください。