これから投信積立をはじめたい投資初心者の方へ、投信積立の始め方や証券会社を選ぶポイントを解説します。
最後まで読んで、じっくりと比較検討したうえで、後悔のない証券会社選びをしましょう。
投信積立は、はじめに商品や金額などの条件を設定すれば、あとは自動で定期的に投資信託を買付できるサービス。購入タイミングを気にする必要がなく、購入の手間も少ないため、投資初心者の方におすすめできる方法のひとつです。
投信積立を始めるなら、どの証券会社がよいのか、各社のサービスを比較してみました。
目次
投信積立で証券会社を比較する主なポイント
証券会社の投信積立サービスを比較する際に確認したい主なポイントは、次の4つ。
- ポイント1:最低いくらから投資できるか
- ポイント2:積立頻度(毎月、隔月など)の種類や自由度
- ポイント3:引落方法の種類
- ポイント4:ポイントが貯まるか
大手ネット証券のサービスを比較しながら、ひとつひとつ見ていきます。
投信積立のサービス比較
投信積立の最小投資額/積立頻度/引落方法などの比較
SBI証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎日、毎週、毎月、複数日、隔月 ※複数日、隔月はつみたてNISAでは選択できない |
引落方法 | 証券口座 クレジットカード決済 |
証券口座への
入金サービス | 自動入出金(住信SBIネット銀行) 定額自動入金(銀行引落サービス) |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | 三井住友クレジットカード 2.0%:プラチナ系カード 1.0%:ゴールド系カード 0.5%:スタンダード系カード ※タカシマヤクレジットカード (高島屋ファイナンシャル・パートナーズ仲介口座限定)、東急クレジットカード(東急カード仲介口座限定)も利用可 |
楽天証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎日、毎月 ※毎日はつみたてNISAのみ |
引落方法 | 証券口座 クレジットカード決済 楽天キャッシュ その他金融機関口座 |
証券口座への 入金サービス | 自動入出金(楽天銀行) |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | 自動入出金(楽天銀行)楽天カード 1.0%:信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料(代行手数料)が年率0.4%(税込)以上のファンド 0.2%:上記以外
※楽天キャッシュ(電子マネー)のポイント還元率0.5% |
松井証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎日、毎週、毎月 |
引落方法 | 投資信託口座 ※証券口座とは別 |
証券口座への 入金サービス | 定額自動入金(定期入金) |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | - |
マネックス証券
最低投資額 | 100円 |
---|---|
積立頻度 | 毎日、毎月 |
引落方法 | 証券口座 クレジットカード決済 金融機関口座 |
証券口座への 入金サービス | 定額自動入金 |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | マネックスカード
1.1% ※100円につき1ポイントのほか、1,000円につき1ポイントが加算 |
auカブコム証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎月 |
引落方法 | 証券口座 クレジットカード決済 指定銀行口座(7行) |
証券口座への 入金サービス | 定額自動入金(ゆうゆう決済) |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | au PAY カード 1.0% |
GMOクリック証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎月 |
引落方法 | 証券口座 金融機関口座 |
証券口座への 入金サービス | 自動入出金(GMOあおぞらネット銀行) |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | - |
岡三オンライン証券
最低投資額 | 100円 |
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積立頻度 | 毎月 |
引落方法 | 証券口座 |
証券口座への 入金サービス | なし |
利用できるクレジットカードと ポイント還元率 | - |
▼ポイント1
最低いくらから投資できるか
調査対象のすべてのネット証券で100円という少額から投信積立できます。100円ならいろいろな商品を少しずつ買ったり、積み立ての頻度を上げたりといったことも可能になります。
▼ポイント2
積立頻度(毎月、隔月など)の種類や自由度
積立頻度は、毎月の他、毎週、毎日などの設定ができる証券会社もあり、購入タイミングをより分散できるようになってきています。
究極の時間分散は「毎日」の積立ではありますが、「毎月」でも分散効果としては充分あります。
▼ポイント3
引落方法の種類
楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券などでは、証券口座のほか、銀行口座からの引き落とし(手数料無料)もできて便利です。証券口座への入金の手間が省けるだけでなく、入金忘れで購入できないリスクも防げます。
そのほか注目されるのは、クレジットカード決済を利用できるネット証券が増えている点です。SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券の4社は、投信積立でクレジットカード決済が利用できます。
利用は特定のカードに限定されるものの、積立額に応じたポイント還元が受けられますので、よりおトクに投信積立ができます。
ポイント還元率は、証券会社によって異なりますが、年会費無料のクレジットカードの中ではマネックス証券のマネックスカード決済が1.1%と最も高くなっています。
クレジットカード決済による投信積立の上限額は、各社とも月間5万円です。
また、楽天証券では、楽天カード決済でのポイント還元率が多くの銘柄で引き下げられた一方、楽天キャッシュ(電子マネー)決済が導入されています。楽天キャッシュ決済では、すべての銘柄で0.5%のポイント還元が受けられるのも嬉しいポイントです。
▼ポイント4
ポイントが貯まるか
投資信託の残高に応じてポイントが付与されるサービスを実施している証券会社もあります。SBI証券、楽天証券、マネックス証券などですが、ポイント付与率はそれほど高くなく、銘柄や残高によってポイント付与率に変動がある場合もあります。
インデックスファンドはポイント付与率が低い傾向があり、例えばSBI証券での「SBIV・シリーズ」銘柄の付与率は0.022%となっています。
投信残高に応じたポイントサービス比較
SBI証券
ポイントの種類 | Tポイント Pontaポイント dポイント |
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付与条件 | 月間平均保有金額が -1,000万円未満:年率0.1% -1,000万円以上:年率0.2% ※通常銘柄の場合 ※SBIプレミアムチョイス銘柄は年率0.15%/0.25% ※指定銘柄は年率0.02%~0.05% |
投資信託100万円保有の場合の 年獲得ポイント | 1,000ポイント ※通常銘柄の場合 |
楽天証券
ポイントの種類 | 楽天ポイント 楽天証券ポイント |
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付与条件 | 下記の残高を達成ごとにポイント付与 10万円:10ポイント 30万円:30ポイント 50万円:50ポイント 100万円/200万円/300万円/500万円:100ポイント 1,000万円/1,500万円/2,000万円:500ポイント ※対象月の月末時点の残高で計算 |
投資信託100万円保有の場合の 年獲得ポイント | 100ポイント ※残高100万円達成時 |
松井証券
ポイントの種類 | 松井証券ポイント |
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付与条件 | -(月間平均保有金額)×{(販売会社が受け取る信託報酬率(税抜))- 0.3%)×ポイント増量分110%} ※現金還元の場合は、ポイント増量分110%が除かれる |
投資信託100万円保有の場合の 年獲得ポイント | 1,100ポイント ※販売会社の信託報酬率0.4%の場合 |
マネックス証券
ポイントの種類 | マネックスポイント |
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付与条件 | -投資信託の月中平均保有残高の最大0.08%(年率) ※通常銘柄の場合 ※指定銘柄は年率0%~0.03% |
投資信託100万円保有の場合の 年獲得ポイント | 800ポイント ※通常銘柄の場合 |
auカブコム証券
ポイントの種類 | Pontaポイント |
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付与条件 | 月間平均保有残高の -100万円未満:年率0.05% -100万円以上3,000万円未満:年率0.12% -3,000万円以上:年率0.24% ※通常銘柄の場合 ※指定銘柄は年率0.005% |
投資信託100万円保有の場合の 年獲得ポイント | 1,200ポイント ※通常銘柄の場合 |
投信積立の始め方
投信積立を始めるには、証券会社に口座を作る必要があります。おすすめは、税金の優遇がある「つみたてNISA」の口座を利用した投信積立。
ちなみに、(つみたて)NISA口座は、一人につきひとつの金融機関でしか開設できず金融機関の変更は年単位でしかできないため、事前にしっかり比較して選ぶ必要があります。
投信積立を始めるおおまかな流れは以下のような感じです。
STEP 1:証券会社に総合口座をつくる
STEP 2:つみたてNISA口座をつくる
※総合口座と同時開設できる場合あり
STEP 3:積み立てする投資信託を選ぶ
STEP 4:引落方法を決め、必要に応じて入金などの手続きをする
STEP 5:投信積立の注文をする
大切なのは、いろいろなポイントで比較して選ぶこと
投信積立では、証券会社とは長い付き合いになります。
「あっちの証券会社の方が良かった…」とあとから後悔しないように、あらかじめさまざまなポイントを比較して自分に合う証券会社を選ぶことが大切になってきます。
投資信託についてはこちらの情報を参考にしてください
>>「投資信託のスマホ対応」ネット証券比較 スマホで取引するなら?
>>つみたてNISA(積立NISA)におすすめのネット証券は?手数料、商品数などを比較
各社投信積立ページへのリンク
>>楽天証券
>>SBI証券
>>マネックス証券
>>松井証券
>>auカブコム証券
2022年8月22日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。
*本記事は、Fin/d(ファインド)より提供のコンテンツを加筆変更して掲載しています