この記事では、投資信託初心者の方やこれからネット証券を始めたい方のために、各証券会社の取扱商品数やサービスなど比較し、選び方のポイントを解説します。

最後まで読めば、数ある選択肢の中から、自分に合ったひとつを見つけられるでしょう。

投資信託で投資を始めたいけれど、どの証券会社を選んで良いかわからない、という人のために、取扱商品の数や利用デバイス、投信積立サービスなど、さまざまな視点でネット証券を比較していきます。

目次

  1. 5つのポイントで比較すると
  2. 取扱商品の数
  3. スマートフォンでの利用(スマホサイト・アプリ)
  4. 積立(定額、定期購入)サービス
  5. 投資信託の保有残高に応じたポイント付与
  6. ロボアドバイザー
  7. SBI証券・楽天証券・auカブコム証券ではポイントで投資信託が買える
  8. 投資信託関連のサービスは各社とも充実

ネット証券の投資信託を5つのポイントで比較!

各ネット証券の投資信託サービスを、次の5つのポイントで比較してみました。

▼ポイント

1. 取扱商品の数

2. スマートフォンでの利用(スマホサイト・アプリ)

3. 積立(定額、定期購入)サービス

4. 投資信託の保有残高に応じたポイント付与

5. ロボアドバイザー

1. 取扱商品の数

投資信託の取扱商品の数については、欲しい商品が出てきた際に取り扱っている可能性が高いという点では、初心者にとっては多い方がベターかもしれません。

しかし、むやみに多いことに意味はありませんし、他にも比較すべきポイントはありますので、商品数だけで判断せずに総合的に判断する必要があります。

投資信託 取扱商品数の比較

証券会社取扱本数投信積立可能本数
SBI証券2,6602,490
楽天証券2,6512,522
松井証券1,622不明
マネックス証券1,2711,227
auカブコム証券1,579不明
GMOクリック証券133不明
岡三オンライン証券658不明

2. スマートフォンでの利用(スマホサイト・アプリ)

投資信託取引に関するネット証券のスマートフォン対応は国内株式と比べると遅れていましたが、現在では対応するネット証券が多くなってきました。

調査対象の中では、GMOクリック証券以外はスマホサイトやスマホアプリで投資信託の取引ができます。

SBI証券

スマホサイト
(※商品情報はログイン後のみ)
スマホアプリ
商品情報
取引○(通常のみ)
○(積立のみ)
保有商品情報○(積立のみ)

楽天証券

スマホサイトスマホアプリ
(なし)
商品情報×
取引○(通常/積立)×
保有商品情報×

松井証券

スマホサイトスマホアプリ
商品情報
取引×○(通常/積立)
保有商品情報×

マネックス証券

スマホサイトスマホアプリ
商品情報
取引○(通常/積立)○(通常/積立)
保有商品情報

auカブコム証券

スマホサイトスマホアプリ
商品情報
取引○(通常/積立)○(通常/積立)
保有商品情報

GMOクリック証券

スマホサイトスマホアプリ
(なし)
商品情報××
取引××
保有商品情報××

岡三オンライン証券

スマホサイトスマホアプリ
(なし)
商品情報×
取引○(通常/積立)×
保有商品情報×

スマートフォンでの利用について詳しくは、下記の記事をご覧ください。

>>「投資信託のスマホ対応」ネット証券比較 スマホで取引するなら?

3. 積立(定額、定期購入)サービス

定額、定期で投資信託を購入する積立サービスですが、主なサービス内容の違いは、積立頻度や引落方法の選択肢の多さです。

積立頻度を見ると、「毎日」積み立てられる証券会社もあり「毎月」よりもさらに時間を分散させることができます。

引落方法については、証券口座の他、銀行から直接引き落とせる証券会社もあります。資金移動の手間がなくなりますので便利なサービスです。

また、クレジットカード決済を導入しているネット証券が増えています。利用は特定のカードに限定されるものの、積立額に応じたポイント還元が受けられますので、よりおトクに投信積立ができます。

なお、購入時手数料は、調査対象のネット証券では取扱投資信託すべてにおいて0円となっています。

投信積立サービスの比較

SBI証券

最低投資額100円
積立頻度毎日、毎週、毎月、複数日、隔月
※複数日、隔月はつみたてNISAでは選択できない
引落方法証券口座
クレジットカード決済
証券口座への入金サービス自動入出金(住信SBIネット銀行)
定額自動入金(銀行引落サービス)
利用できるクレジットカードとポイント還元率三井住友クレジットカード
2.0%:プラチナ系カード
1.0%:ゴールド系カード
0.5%:スタンダード系カード
※タカシマヤクレジットカード(高島屋ファイナンシャル・パートナーズ仲介口座限定)、東急クレジットカード(東急カード仲介口座限定)も利用可

楽天証券

最低投資額100円
積立頻度毎日、毎月
※毎日はつみたてNISAのみ
引落方法証券口座
クレジットカード決済
楽天キャッシュ
その他金融機関口座
証券口座への入金サービス自動入出金(楽天銀行)
利用できるクレジットカードとポイント還元率楽天カード
1.0%:信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料(代行手数料)が年率0.4%(税込)以上のファンド
0.2%:上記以外
※楽天キャッシュ(電子マネー)のポイント還元率0.5%

松井証券

最低投資額100円
積立頻度毎日、毎週、毎月
引落方法投資信託口座
※証券口座とは別
証券口座への入金サービス定額自動入金(定期入金)
利用できるクレジットカードとポイント還元率

マネックス証券

最低投資額100円
積立頻度毎日、毎月
引落方法証券口座
クレジットカード決済
金融機関口座
証券口座への入金サービス定額自動入金
利用できるクレジットカードとポイント還元率マネックスカード
1.1%
※100円につき1ポイントのほか、1,000円につき1ポイントが加算

auカブコム証券

最低投資額100円
積立頻度毎月
引落方法証券口座
クレジットカード決済
指定銀行口座(7行)
証券口座への入金サービス定額自動入金(ゆうゆう決済)
利用できるクレジットカードとポイント還元率au PAY カード
1.0%

GMOクリック証券

最低投資額100円
積立頻度毎月
引落方法証券口座
金融機関口座
証券口座への入金サービス自動入出金(GMOあおぞらネット銀行)
利用できるクレジットカードとポイント還元率

岡三オンライン証券

最低投資額100円
積立頻度毎月
引落方法証券口座
証券口座への入金サービスなし
利用できるクレジットカードとポイント還元率

投信積立サービスについて詳しくは、こちらをご覧ください。

>>「投信積立」のネット証券比較

4. 投資信託の保有残高に応じたポイント付与

投資信託の残高に応じてポイントが付与されるサービスを実施している証券会社もたくさんあります。

ポイントの付与率や条件はさまざま、銘柄や残高によってポイント付与率に変動がある場合も。インデックスファンドはポイント付与率が低い傾向があり、例えばSBI証券での「SBIV・シリーズ」銘柄の付与率は0.022%となっています。

また、楽天証券では、残高が一定額達成ごとのポイント付与となり、他社より獲得できるポイントは少ないでしょう。

投信残高に応じたポイントサービス比較

SBI証券

ポイントの種類Tポイント
Pontaポイント
dポイント
付与条件月間平均保有金額が
-1,000万円未満:年率0.1%
-1,000万円以上:年率0.2%
※通常銘柄の場合
※SBIプレミアムチョイス銘柄は年率0.15%/0.25%
※指定銘柄は年率0.02%~0.05%
投資信託100万円保有の場合の年獲得ポイント1,000ポイント
※通常銘柄の場合

楽天証券

ポイントの種類楽天ポイント
楽天証券ポイント
付与条件下記の残高を達成ごとにポイント付与
-10万円:10ポイント
-30万円:30ポイント
-50万円:50ポイント
-100万円/200万円/300万円/500万円:100ポイント
-1,000万円/1,500万円/2,000万円:500ポイント
※対象月の月末時点の残高で計算
投資信託100万円保有の場合の年獲得ポイント100ポイント
※残高100万円達成時

松井証券

ポイントの種類松井証券ポイント
付与条件-(月間平均保有金額)×{(販売会社が受け取る信託報酬率(税抜))- 0.3%)×ポイント増量分110%}
※現金還元の場合は、ポイント増量分110%が除かれる
投資信託100万円保有の場合の年獲得ポイント1,100ポイント
※販売会社の信託報酬率0.4%の場合

マネックス証券

ポイントの種類マネックスポイント
付与条件-投資信託の月中平均保有残高の最大0.08%(年率)
※通常銘柄の場合
※指定銘柄は年率0%~0.03%
投資信託100万円保有の場合の年獲得ポイント800ポイント
※通常銘柄の場合

auカブコム証券

ポイントの種類Pontaポイント
付与条件
月間平均保有残高の -100万円未満:年率0.05%
-100万円以上3,000万円未満:年率0.12%
-3,000万円以上:年率0.24%
※通常銘柄の場合
※指定銘柄は年率0.005%
投資信託100万円保有の場合の年獲得ポイント1,200ポイント
※通常銘柄の場合

5. ロボアドバイザー

ロボアドバイザーは、アドバイス型と投資一任型の2つのタイプがあります。

アドバイス型は商品の提案のみ、投資一任型は商品の提案から運用までのすべてが含まれ、対象商品は投資信託、もしくはETFです。

初心者の方にとって商品選びはつまずきやすいポイントですので、ロボアドバイザーの活用もひとつの選択肢になります。無料でできるシミュレーションを試して、どんなものなのか見ておきましょう。

ロボアドバイザー比較

証券会社ロボアドバイザー(アドバイス型)ロボアドバイザー(投資一任型)
SBI証券SBI-ファンドロボSBIラップ
楽天証券らくらく投資楽ラップ
松井証券投信工房
投信提案ロボ
投信見直しロボ
×
マネックス証券マネックスアドバイザー(ETF)ON CAMPASS(ETF)
auカブコム証券××
GMOクリック証券××
岡三オンライン証券投信ロボ岡三Naviハイブリッド(ETF)

ネット証券のロボアドバイザーについて詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

>>「ロボアドバイザー」でおすすめのネット証券比較

SBI証券・楽天証券・auカブコム証券ではポイントで投資信託が買える

SBI証券、楽天証券、auカブコム証券では、ポイントで投資信託を購入することができます。

利用できるポイントは下記の通りで、ポイントは1ポイントから利用できます。

  • SBI証券:Tポイント、Pontaポイント、dポイント
  • 楽天証券:楽天ポイント(または楽天証券ポイント)
  • auカブコム証券:Pontaポイント

現金で投資信託を購入するのがためらわれる方や、余っているポイントを活用したい方にはおすすめのサービスです。

>>ポイントで投資信託が買える「楽天証券のポイント投資」

投資信託関連のサービスは各社とも充実

投資信託をネット証券で始める際の比較ポイントを5つご紹介しました。今回はご紹介できませんでしたが、SBI証券であれば情報や機能に優位性があり、松井証券であれば投信工房という特徴的なサービスがあるなど、各社とも特徴がありますので別途ご紹介したいと思います。

投資信託におすすめのネット証券

投資信託を始めるなら、総合的に楽天証券やSBI証券がおすすめ。楽天証券、SBI証券ともに、投信積立でクレジットカード決済するとポイント還元される。

>>楽天証券

>>SBI証券

投資信託についてはこちらの情報を参考にしてください

>>「投信積立」のネット証券比較

>>松井証券のロボアド「投信工房」利用料0円でおすすめ

各社投資信託トップへのリンク

>>SBI証券

>>楽天証券

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>>マネックス証券

>>auカブコム証券

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2022年8月18日現在の各サイトの情報をもとにまとめています。最新の情報は各サイトでご確認ください。

*本記事は、Fin/d(ファインド)より提供のコンテンツを加筆変更して掲載しています