以前Basecampにアマゾンの創業者ジェフ・ベゾスが来訪した際、起業家なら誰もが知りたいと思っていることを誰かが尋ねたことがありました。
それは、どんな資質を探し求めれば超優秀な人材を採用できるか?ということ。
すると、輝かしい業績や素晴らしい経歴、追随を許さないリーダーシップ、といった答えが返ってくると思いきや、間違っていることの多い人間を採用するのがいいんだ、と(時に)世界一の資産家ベゾスは力説したのです。
知的謙虚さがあれば、より聡明で成功者に近づく
Basecamp創業者のジェイソン・フリードは次のように述べています。
聡明な人間ほど、常に自身の考えを修正したり、解決済みと思われていた課題を再検討したりする。
さらに、新しい視点や情報、アイデア、矛盾、あるいは、自身の考え方に突き付けられた課題にもオープンである、とベゾスは語っていた。
新しい考え方を取り入れるのは、従来の考え方を捨て去ったり、新たな知見に基づいてそれまでの自身の信条を疑ってみたり、放棄したりする意欲があるということです。
より賢くなるということは、以前は無知であったと認めるも同然。この気質は知的謙虚さと呼ばれ、高い知性と思考能力の証であると説くのはベゾスだけではありません。
知的謙虚さのある人ほど学習スピードが速く、検討事項をより公正に評価し、好奇心旺盛で、反対意見の人とも対話をする傾向があります。結果的に、自分と自分を取り巻く世界を深く理解するに至るという研究結果が出ています。
間違うことにオープンな人ほど、正しいことが多いというパラドックス的なことになるのです。
あなたの知的謙虚さはどれくらい?
以上のことから、知的謙虚さは、億万長者(や億万長者の元で働きたいと志している人)だけが持っていればいいものではないと言えます。
すなわち、何を成し遂げるにも、新しい視点や反対意見、さらには自身の考えの誤りを受け入れられる人の方が成功する確率が高いのです。
知的な謙虚さを養うことは可能です。
それにはまず、自分の強みや弱みを熟知しておく必要があります。自分は知的な謙虚さをどれほど持ち合わせているのか、新しい考え方を受容できるようになるにはどうすればいいのか… ?
幸いなことに、これが科学の力で解明されつつあります。
知的謙虚さを測る指標がいくつか開発され、既に科学的に検証されており、カリフォルニア大学バークレー校グレーターグッド・サイエンス・センターでは、近年それらを簡単なクイズ形式にまとめて一般向けに公開しました。
「相手の意見に反対であっても、100%間違いではないと思える」「自分の意見は、根拠となる事実の確かさに合わせて述べるようにしている」などのチェック項目が自分に当てはまるかそうでないかを回答していきます。
重要なのは、診断で判明した自分の知的謙虚度に一喜一憂するのではなく、結果を足掛かりにこの資質をさらに養う方法を模索することだ、とGreater Goodは述べています。クイズはここから見られます。
Source: Greater Good
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