さる9月11日、池袋サンシャインシティにて、3年ぶりに「JAPAN CAT SHOW」が開催されました。主催は、犬と猫の真の健康的な生活を支えるプレミアムペットフードや食事療法食でおなじみのロイヤルカナンです。

会場では、世界最大の血統登録団体・TICA(ティカ)と、世界最大の愛猫協会・CFA(シーエフエー)によるキャットショーが開催されたほか、フォトコンテストやセミナー、猫用グッズを販売するショップコーナーもあり、多くのペットオーナーや猫好きが集まりました。

今回は、このイベントで語られた「愛猫の健康を守り、共に幸せに暮らすためにペットオーナーが知っておくべきこと」についてご紹介します。

3年ぶりに開催されたJAPAN CAT SHOWにはたくさんのペットオーナーや猫好きが集まった
3年ぶりに開催されたJAPAN CAT SHOWにはたくさんのペットオーナーや猫好きが集まった

猫は全国で約900万頭飼われている日本一人気の高いペット

一般社団法人ペットフード協会の調査(2021年)によると、猫の飼育頭数は2013年以来緩やかに増加。今では犬の飼育頭数を上回り、全国で894万6千頭が飼われていると推計されています。

さまざまなメディアに登場したり、SNSでアイドルになる猫もいるなど、今や猫の人気はとどまることを知りません。

そんな中、「より楽しく、一秒でも長く愛猫と一緒にいるためにはどうすればいいか」は、ぺットオーナーにとって最大の関心事ではないでしょうか。

今回のキャットショーのメインステージでは、「猫を幸せにする」をテーマにした特別セミナーが開かれ、猫の習性をふまえたケアポイントについて聞くことができました。

最初に登壇したのは、東京猫医療センター院長の服部幸先生。東京猫医療センターは「猫にストレスがかからない」をコンセプトにした、猫専門病院。2012年に開院してわずか1年で、アジアで2件目となる「キャット・フレンドリー・クリニック」=猫にやさしい病院のゴールドレベルを受賞しています。

この日は、「猫を幸せにするための動物病院活用術」と題して、獣医師の目線からお話がありました。

猫を飼ったことがある人なら、動物病院に連れて行こうとすると愛猫の姿が見えなくなったり、ペットキャリーに愛猫を入れるのに一苦労したりという経験があるでしょう。そのため、少し具合が悪いぐらいなら様子を見る飼い主も多い、と服部先生。

でも、万一のときに「もっと早く病院に行っていれば」ということだけは防ぎたいものです。

動物病院を賢く活用する3つのポイント

服部先生が、動物病院を活用するポイントとして勧めていたのは3つ。

1つ目は、かかりつけの病院を持つこと。猫はなかなか自分の体調を表に出さない動物として知られていますが、かかりつけの病院を持つことで、普段の様子や病歴・治療歴などをわかってもらうことができ、その分、異常を早く見つけやすくなるといいます。

例えば、吐きやすい子かあまり吐かない子かによって吐いたときの診断や対処が変わってくる、いつも診察台で暴れる子がおとなしく触らせてくれる場合は具合が悪いとわかるなど、かかりつけ医を持つことにはたくさんのメリットがあるのだとか。

2つ目は、動物病院は猫に関する悩みなら何を相談してもいいということ。病院は病気になったら行くところと思いがちですが、実は健康診断やダイエット、フードなどの相談、爪切りなどで受診してもOKとのこと。かかりつけの病院を見つけるときも、元気なときに行ってみるのがおすすめだそうです。

その理由は、愛猫の具合が悪いときは飼い主もパニックになって、冷静に判断できないから。病院探しの際は、前述の「キャット・フレンドリー・クリニック」かどうかが一つの目安になるということでした。

3つ目は、飼い主が普段から愛猫の様子を把握しておくこと。服部先生によると、診断を下す際の根拠となるのは、身体検査25%、レントゲンなど各種検査25%で、なんと残りの50%は飼い主からの情報なのだそうです。

普段お世話をしていない家族が病院に連れて行く場合はメモを託す、便に何か混じっていたり、歩き方がおかしいなどの場合には実物や写真・動画を持参する、セカンドオピニオンを求めるときには前の動物病院での検査データや薬を持参する。こういったことを心がけることがとても大切、と服部先生は強調しました。

日頃の様子をよく観察しておき、こまめにかかりつけ病院に相談することは、痛いとか苦しいと言えない愛猫のために、飼い主ができる愛情表現の一つかもしれません。

猫の習性を知れば、より快適に暮らせるようになる

次のセミナーでは、東京農工大学特任講師の入交眞巳先生が登壇。

入交先生は米国動物行動学専門医の資格を持ち、東京農工大学動物医療センター動物行動科や、どうぶつの総合病院行動診療科などで診察をするかたわら、全国各地で講演なども行なっています。

今回のセミナーでは、「猫を幸せにするための3ポイント」をテーマにお話がありました。

入交先生によると、猫を幸せにする第一歩は、まず猫の習性を知ること。猫の一日は睡眠が40%、休息が22%、ハンティングが14%、グルーミングが15%などから構成されているので、これを元に何をやってあげられるかを考えていくと、3つの工夫ポイントが出てくるといいます。

1つ目は寝床や食事場所の工夫。猫の祖先であるリビアヤマネコはなわばりを持っていましたが、家畜化されたイエネコは社会性を持っている動物だ、と入交先生。

とはいえ、人間と同様に1匹でいたいときもあれば、若年齢と高齢の猫で生活のスピードが異なることなどもあるので、それぞれが落ち着いて寝たり、食べたりできる場所を作ってあげることが必要なのだそう。

人間の1年は猫にとっての4年。共に過ごせる日々はかけがえのない日常

2つ目は、遊びの工夫。イエネコは人間が家畜化したため、触れ合ったり、遊んだりする時間はとても大切だといいます。ただ、そうはいっても、飼い主には愛猫との生活のためにも仕事しなくてはならないという面が当然あります。

そんなときは、入交先生が紹介していた一人遊びが役立ちそうです。これは、ガチャガチャの丸いプラスチックケースにフードを入れ、ハンティング気分を味わえるというもの。愛猫は楽しく遊びながらフードを手に入れ、飼い主も助かるという一石二鳥のゲームです。

もう一つは、指を猫の鼻先に出し、においを嗅いできたら指を移動させ、またにおいを嗅いできたらフードを食べさせる「指タッチゲーム」。猫にとってはやったことの報酬としてもらえることがうれしく、飼い主にとっては体重計に乗せたい時などにこの方法で誘導できるなど、うまくいけばWIN-WINの関係になるとのこと。

なかなか思い通りに動いてくれないのが猫なので、飼い主ならぜひ覚えておきたい方法ではないでしょうか。

最後はトイレの工夫。本来、猫はオープンなスペースでにおいを嗅いで砂や土を掘ってから用を足し、終わったら前足で掻いて埋め、ゆっくり立ち去るものだといいます。

そのため、フードカバーのあるトイレなどはNG。トイレ後に突然走り出したり、猛烈な勢いで砂をかけたりする「トイレハイ」も、実はトイレが気にいっていない証拠なのだとか。

入交先生のおすすめは、1辺が愛猫の頭からお尻までの長さの1.5倍の長さがあり、十分に中で動けるサイズのトイレ。毎日必ず使うからこそ、気持ちよく用を足せるところを用意してあげれば、猫も大喜びすること間違いなしのはずです。

人間の1年は猫にとっての4年といわれ、一緒に過ごす毎日は、一日一日がかけがえのないもの。今、愛猫と暮らしている人も、これから猫と暮らしたいという人も、猫の健康を守り、その生活を充実させて、お互いにハッピーな暮らしをしていきたいですね。

「JAPAN CAT SHOW 2022」でのキャットショーの様子
「JAPAN CAT SHOW 2022」でのキャットショーの様子

Source: ロイヤルカナン, TICA, CFA Photo: ロイヤルカナン