ライフハッカーで過去に紹介した記事に、「嫌なタスクをまとめて片付ける『ヘイトデー』を設けるメリットとは」というのがあります。

「Hate Day(嫌な日)」、つまり「本当に嫌いな作業は全部まとめてその日に片付ける」というのが趣旨です。

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嫌なタスクをまとめて片付ける「ヘイトデー」を設けるメリットとは | ライフハッカー・ジャパン

嫌なタスクをまとめて片付ける「ヘイトデー」を設けるメリットとは | ライフハッカー・ジャパン

丸1日、たまった作業を処理する「タスク日」

筆者は、この記事を読んで思わず膝を叩くとともに、自分も似たコンセプトの日を設けていることに気づきました。

筆者は、単に「タスク日」と呼んでいます。

その日には、「ヘイトデー」同様に「嫌いな作業」も片付けますが、それ以外にも「なんとなく先延ばしにしていたこと」や「定期的に訪れる事務作業」などにも着手します。

「タスク日」をつくる前は、そうしたタスクを日中の仕事の合間に処理していました。しかし、この方法にはデメリットがあったために、やめた経緯があります。

「タスク日」を導入したおかげで、仕事や生活の生産性・クオリティも上がり、このやり方にとても満足しているのです。

というわけで、筆者流の「ヘイトデー」をご紹介しましょう。

週に一度の「タスク日」の運用ルール

今の筆者のデスクワークは、おおむね「45分仕事をしたら15分休憩を取る」のサイクルをとっています。

過去に遡れば、「25分仕事をしたら5分の休憩」など、いろいろ試行錯誤をしていました。

いずれの場合にも共通するのは、その休憩時間は休息ではなく、雑用系タスクにあてていたということ。

やがて気づいたのは、リフレッシュになるどころか、その後の肝心の仕事への集中力やモチベーションが途切れるなど、大きなデメリットがあることでした。

そこで思案の末、週に1回「タスク日」を設け、そこで雑用を処理してしまう方法を採用したのです。そして、仕事の合間の15分の休憩時間は、ストレッチ、軽い筋トレ、単に横になるなど、本当の休息だけをあてることに。

タスク日は、週に1回だけと決めていますが、「何曜日にする」「何時から何時まで」などは決めていません。

基本的には、大雨の日や歯医者に行く日など、すっきりした気持ちでデスクワークがしにくい日を選んでいます。

また、この日に限っては「45分仕事、15分休憩」といったタイムスケジュールはなし

時計も極力見ないで、いくぶん緩い気持ちで臨みます。日頃の細かい時間割からくるストレスを、リセットする日も兼ねているのです。

「バッチ処理」でタスクをまとめて片付け!

「タスク日」に行なう作業は多岐にわたりますが、カテゴリー分けすると、次のようになります。

【タスク日にこなす作業】

  • YouTubeや海外ドラマを見ながらできるタスク(掃除、まとめ買いした野菜の皮むきなど)
  • 執筆記事の企画の素材を集めるタスク(ニュースリリースサイトや新刊図書のチェックなど)
  • 外出が伴うタスク(図書館で書籍探索、銀行の支払い、郵便局での発送など)
  • 寝ころびながらでもできるタスク(読書、郵便物のチェックなど)
  • 乗り気ではないが、結局やらなければならないタスク(会計ソフト入力、スマホの細かい機能の習得など)
  • プリンターを使用するタスク(請求書や申請書の印刷など)
  • 調べものや勉強のタスク(普段疑問に感じたことを検索、カメラの撮影技術の独習など)

仕事に関することも私用も一緒くたになっていますが、これは筆者がフリーランスという立場で働いているため。オフィスワーカーであれば、タスクは仕事に絡んだことのみとなっていたでしょう。

上記のようなカテゴリー分けをしたのは、さまざまなタスクを処理するにあたっての煩雑さをミニマムに抑えるためです。

例として、「プリンターを使用するタスク」の場合で説明しましょう。

プリンターは、普段は押入れの中にしまっており、タスク日に押入れから取り出してパソコンと接続します。

ペーパーレス化が進んではいますが、一部の取引先への請求書は印刷して郵送しなければなりません。

この時、それ以外のプリンターを使うタスクも済ませてしまいます。たとえば、精読が必要なPDF資料、役所への申請書類、予定している日帰り旅行に持っていく確認用のGoogleマップのキャプチャー画像など。

もしも、これを以前のようにスキマ時間に1つずつ処理していたら、プリンターを出し入れする手間がそのたびに生じます。

その場合、プリンターはパソコンと常時接続しておいたほうがラクということになりますが、めったに使わない機器がデスクスペースを大きく占有するデメリットが生じます。起動時のプリンターインクの無駄な消耗も無視できません。

何よりも、小間切れの作業が煩雑化し、漏れやミスが発生しやすくなることに。だから、プリンターを一度出したら、プリンターを使うタスクを一度に完遂するわけです。

ライフハックの用語に「タスクのバッチ処理」というのがありますが、タスク日においてもそれは有効なのです。

日頃のタスクリスト作成が成功のカギ

一旦「タスクの日」を設けたら、それ以外の日に生じる諸々の雑用系タスクは、(緊急でない限り)放置し、タスク日に全部やると決心することが大事です。

例を挙げると、週に何回も通販やメルカリで購入したものが届き、郵便物もしょっちゅう来るのであれば、それらは部屋の片隅に積んでおきます。そしてタスク日に開封。その時に発生した段ボールやプラスチックのごみも、その場で一括して処理します。

中には、一見タスクとは思えないものが、実は雑用系タスクと見なせるものもあるので、精査することが大切

その代表的なものが、仕事中になぜかふと思いつく「ふとした疑問」です。

  • 週末も雨は続くのか?
  • 紅葉の穴場スポットはどこ?
  • 電気代はまた値上がりする?
  • キュウリは常温保存でよかったんだっけ?

など、インターネットでなんでも調べられる時代に、こうした疑問を「今すぐ」解きたいという衝動は抗いがたいものがありますね。

そこは1つ我慢して、代わりに「タスク日向けのタスクリスト」に、その疑問を記入してください。

これに限らず、次回のタスク日にしたいことを思い出したら、とにかくタスクリストに書くのを習慣づけましょう

このリストは、単にメモ帳に箇条書きするだけでOK。書かないと、モヤモヤした気持ちが続いて、仕事を中断してでもそのタスクをやりたくなってしまいますので。