いきなりですが、実は筆者はSONYの「wena 3」を愛用しています。
個人的に、これ以上お気に入りのスマートウォッチが見つかるとは思えないレベルなのですが、そんな私の心をグラグラと揺らしてくるプロダクトに出会ってしまいました。
『HUAWEI WATCH GT 3 Pro』が、それです。

直径46mmの「アクティブモデル」と「クラシックモデル」、直径43mmの「クラシックモデル」と「エレガントモデル」という4つのラインナップのなかから、1本お貸しいただけることに。
今回は、43mmのエレガントモデルを試用してみることにしました。
ちなみに、基本的には女性をターゲットにしているであろう43mmエレガントモデルを選んだのは、何といってもこのルックスに惹かれたから。




シックなラグジュアリー感が、なかなかいい感じですよね。
というわけで、この「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」をたっぷり2週間ほど試用してみました。最強のライバル「Apple Watch」とも比較しながら、さっそくレビューしていきましょう!
Androidユーザーなら迷わなくていい

スマートウォッチを語るとなると、どうしても「Apple Watch」を避けて通れないわけですが、Androidユーザーの場合そもそも連携できませんので、選択肢には残りません。
では、残るスマートウォッチのなかで「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」がどういう位置づけになるかというと、先頭集団の中でも1位2位を争うレベル。
ちなみに、現状ほぼすべてのスマートウォッチは、ジャンル的に“フィットネスバンドの進化形態”だと言えます。
ブレスレット形状のフィットネスバンドからウォッチ形状へと進化していく様子を想像していただければ、ルックス面だけを見ても、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」が最先端に位置しているプロダクトだとイメージできるでしょう。
あとで書きますが、肝心の機能面についても、不満のないレベルに仕上がっていますよ。
iPhoneユーザーが選ぶのもアリ

透明感がある白いナノセラミック製のボディ(46mmモデルはチタンボディ)と頑丈なサファイヤガラスの組み合わせ。これは「Apple Watch」の最上位モデルと同レベルの仕様になっています。
デザインには好みの問題があるので、どちらが上と決められるものではありません。
しかし、よりトラディショナルなデザインの「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」は、ガジェットっぽさが強調されていないところがポイントですよね。
しかも実勢価格(執筆現在)は、43mmエレガントモデルを除いて、「Apple Watch」最上位モデルの半値に迫るほどです。
電子決済には非対応

ただし、HUAWEI Wallet(ウォッチ上の電子決済)は、日本未対応です。
日本における電子決済では「Apple Watch」がずっと先をいっていますし、ウォッチで決済したい人にとっては、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」は選択肢に残らないかもしれません。
とはいえ大半の人の場合、スマホはいつでも取り出せるようにスクランブル状態になっているはず。
ウォッチで決済できないからといって、特に問題じゃないと思う人も少なくないでしょう。
気になる使い勝手は?

ルックス以外の面で、「Apple Watch」と「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」の目立つ相違点は、設計思想の違いにあります。
誤解を恐れずにシンプルに言えば、「Apple Watch」はiPhoneの機能限定版、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」はフィットネスバンドの機能追加版です。
言い換えれば、「Apple Watch」がパーソナルコンピュータだとすれば、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」はタブレットのようなもの。
「Apple Watch」の電池は、丸1日もつかどうかのレベルなのに、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」の電池が何日ももつのは、こうした根本的な設計思想の違いがあるからだと考えられます。
ちなみに「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」は、各種センサーをフル活用、常時時計表示ONの状態でも、約1週間は電池がもちます。(※1)
また、ワイヤレス充電にも対応していますので、スマートウォッチ最高レベルの電源環境を構築できていると言えるでしょう。
※1: 公式では通常使用で43mmシリーズは1週間のバッテリー持ち。使用条件は公式サイトを参照。
機能性の違い

iPhoneにアプリをインストールすれば、自動的に「Apple Watch」にも該当アプリがインストールされる(※Apple Watch用アプリがリリースされている場合に限る)など、「Apple Watch」の機能性の高さは、ほかとは一線を画しています。
しかし、多くの一般ユーザーにとってあまり使うことがない“小さなスマホ”的機能は、本当に必要なのでしょうか。
PC(Mac)がより多機能で便利だとわかっていても、スマホやタブレットで十分という判断があるのと同様に、「Apple Watch」が過剰スペックだという判断があっても、おかしくないのです。
こうした視点に立てば、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」の優れているポイントが見えてくると思います。
一般ユーザーにフィットする機能性

「Apple Watch」を含めたスマートウォッチ、そのほかのフィットネスバンドと比較しても、健康管理アプリのコンパニオンデバイスとして、「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」にはほとんど弱点らしい弱点が見あたりません。

高精度GPSの内蔵、5気圧防水、100種類以上のワークアウトモード対応などの基本的な機能に加え、睡眠の分析、客観的なストレスモニタリングなど、フィットネスバンドの上位機種として価値を高めた仕様。
もちろん、カクカクした動きでストレスを感じることもありませんし、オーソドックスなインターフェイスなので、必要なメニューが見つからないという心配も不要でしょう。

GPSログを振り返るときに、俯瞰的な視点でルートをアニメーション再生してくれる機能もユニーク。
少し長い距離をジョギングしたり、自転車でロングライドしたあとに確認すると楽しいですよ。


さすがHuaweiという技術力の高さは、今さら言うまでもないところ。独自のHarmony OSも、かなりつくり込まれている印象です。

「Apple Watch」のような、スマホアプリとのシームレスな連携はないものの、専用の追加アプリをインストールすることも可能。
ほかにも、スマホカメラのリモコンとして使えたり(iOS 9.0以降、EMUI 10.1以降のみ)、電話着信、通話もできます。こういった点から、間違いなくスマートウォッチとして最前線を走っている「HUAWEI WATCH GT 3 Pro」。
これは、本当にお世辞抜きで素晴らしいデバイスでした。
ビジネスシーンやオシャレを楽しむ場面でも、違和感なく身に着けられるフィットネスバンドが欲しいと思っている人なら、購入を迷っている時間がもったいないレベルだと思いますよ。
Source: HUAWEI, Amazon.co.jp