快適だと思われがちな在宅ワーク。でも実際は1日中部屋に閉じこもっていて、息苦しさを感じることもしばしば。
これは感覚だけの話ではなく、実は文字通り部屋自体が息苦しい空間になっている場合があります。そして、それはあなたの部屋でも同じことです。
今回は、私と同じく1日中部屋に閉じこもっている在宅ワーカーにこそおすすめしたい、「二酸化炭素濃度計(CO2センサー)」を導入すべき理由をご説明します。
家で仕事をしているとすぐに集中力が切れてしまう人は、ぜひこの記事をきっかけに「仕事部屋の環境づくり」について考えてみてください。
なぜ部屋に閉じこもっていると集中力が下がるの?

私は自宅のひと部屋を仕事部屋としており、日中はそこで仕事をしています。家にはまだ小さい子どもがいるので、会議中に声が入ってこないようにドアを閉め切るのがいつものスタイル。
実はこの「ドアを閉め切る」というのが問題で、このような部屋で作業していると部屋の二酸化炭素濃度はかなり高くなるようです。

部屋の二酸化炭素濃度が高い状態だと、集中力が低下して作業効率も下がるという研究結果もあり、私もこれが原因なのか、在宅ワークだと集中力が続かない時期がありました。
この「二酸化炭素濃度と集中力の関係性」を知ってから、なるべく部屋を集中しやすい状態にするために導入したのが、CO2センサーです。
そもそも、CO2センサーとは何か?

CO2センサーとはその名の通り、空気中の二酸化炭素の濃度を数値で表示してくれるアイテム。
コロナ禍で部屋の空気環境が話題になったのをキッカケに目にするようになった商品で、値段は3000円~1万円以上するものまでピンキリです。
私が使っているのは、リンクジャパンの「eAir(イーエアー)」。
「NDIR(Non Dispersive InfraRed=非分散型赤外線)方式」という感度が高い赤外線を採用したモデルで、比較的測定精度も価格帯も高いほうに当たります。

この本体裏面にある穴から空気を取り込んで、空気中の二酸化炭素濃度を計測してくれる仕組み。
本来は、コロナ禍で飲食店や会議室などの閉め切った部屋の換気を促進するために広がったアイテムですが、在宅ワークでもかなり役立つアイテムです。
CO2センサーを導入した在宅ワーク1日の流れ

ここからはCO2センサーを導入した私の「在宅ワーク1日の流れ」を簡単に紹介します。
結論からお伝えすると、CO2センサーを導入したことで在宅ワークでの集中力の持続時間はかなり上がり、毎日の残業時間が30分~1時間ほど減少。
正直ここは人によって成果が変わるところだと思いますが、私にとってはなくてはならないアイテムになったので、私の暮らしを参考にCO2センサー購入後の暮らしをイメージしてみてください。
8:30:朝の空気環境チェック
仕事をはじめる前に部屋のCO2濃度を確認。
朝の数値はたいてい低く、始業前は500台のことが多いですが、高いと900台になっていることもあります。

ここでいつもより数値が高かったら仕事前に窓を開けて換気をしておくのが日課です。
私の部屋は6畳ほどですが、20〜30分もあれば十分換気できる広さです。
10:00:仕事開始
開けておいた窓も閉めて仕事開始。
私は25分作業・5分休憩というポモドーロのサイクルで仕事を進めていて、休憩のたびにCO2濃度を確認しています。
一般的には、数値が「1500ppm」を超えると集中力に支障が出てくると言われていますが、私の場合は1200ppmを超えると集中力が切れてくる感覚があるので、1000ppmを基準に窓を開けるようにしています。
12:30:昼休憩
なるべく部屋の空気を入れ替えられるよう、ドアや窓を開けておきます。

雨の日は窓は閉めていますが、部屋のドアを開けるだけでも1時間あれば十分に換気できます。
13:30:午後の仕事~終業まで
基本的には午前と同じサイクルで仕事を進めます。
特に夏と冬はエアコンをつけているのでもったいない気もしますが、それよりも仕事が長引くほうが嫌なので窓も開けて換気するようにしています。
CO2センサーは仕事部屋の「集中度」を維持する監視役
仕事部屋を集中しやすい快適な状態にキープすることは、大切な自己管理の一部。
私は在宅ワークをはじめた当初、温度や湿度は気にしていましたが、二酸化炭素濃度までは気にしたことがありませんでした。
CO2センサーを買う前は、正直に言うと「少しでも変わればラッキーだな」くらいの軽い気持ちでしたが、実際に使いはじめてからは残業時間も短くなり、本当に買って良かったと感じています。
あなたの仕事部屋を快適に維持するための監視役として「CO2センサー」はチェックしておいて損はありません。
イチ

IT企業で働きながらブログ・Webライターをしている会社員。2016年からテレワーク開始。ブログ「MILIBLO」では仕事に役立つガジェットやテレワークで働くコツを発信しています。(Twitter)
Source: 空気調和・衛生工学会, Amazon.co.jp