テレワークが広まった今、自宅のデスク環境は作業効率にも直結する重要なテーマです。早い時期からテレワークを実践してきた「達人」は、どのようにデスク環境を整えているのでしょうか?

今回お話を伺ったのは、2015年から無制限テレワークを導入したレノボで、ThinkPadシリーズなどの商品企画をリードしながら、「ワークスタイル・エバンジェリスト」の肩書きで柔軟性のある働き方を社内外に広める取り組みをしている元嶋亮太さん

現在の日本のテレワークの課題や、自身のデスク環境のこだわり、デスク環境を整えることの意義などについて教えていただきました。

デスクアイテムをどう選ぶか? リテラシーが求められる時代に

——まずは、元嶋さんの肩書き「ワークスタイル・エバンジェリスト」について教えてください。

レノボでは、2015年から全従業員を対象に、利用回数に上限のない「全社無制限テレワーク」制度を導入しています。

ワークスタイル・エバンジェリストは、そんな柔軟な働き方を社内外に推進する立場。

日本の働き方についての調査研究を行なったり、どんな働き方を実践すれば、もしくはどういったツールを使えば、場所を問わずに生産性の高い働き方ができるのかを模索したり。

また、そうした結果をもとにThinkPadなどのレノボ製品をお使いのお客様とディスカッションをしたりもしています。

——コロナ禍でテレワークが普及したように感じますが、現在の日本のテレワークはどのようなフェーズにあると考えていますか? また、今後のさらなる定着のための課題や、個人がアップデートすべき価値観は?

テレワークは、コロナ前と比較すれば数倍レベルで普及していると思います。ただし、大企業の半数以上がテレワークを導入する一方で、日本全体ではまだ2割程度にとどまっており、まだ多数派とはいえない状況です。

そして、もう1つの課題となるのがアフターコロナの働き方。感染対策をする必要がなくなった時に、以前のように毎日出社するスタイルに戻るのか、それとも柔軟性のある働き方を残すのか、ターニングポイントが来ています。

そこで必要となるのは、やはり価値観のアップデートです。「出社=しっかり働いている」ことを意味するわけではありません。出社してもサボることはできますし、逆に自宅でもしっかり働くことは可能です。大切なのは、どんなアウトプットを出したかでしょう。

加えて、デスクアイテムをどう選ぶかといったリテラシーも求められるようになります。これまでに学んでこなかったことを学び、疑問に思わなかったことを疑問に思い、1人ひとりが主体性を持って働く環境を選択していくことが必要になっていると感じています。

【主なデスク環境】

・デスク:イケア BEKANT 160×80cm

・チェア:アーロンチェア ライト/イケア MARKUS

・パソコン:ThinkPad X1 Carbon Gen 10

・モニター:LG 43UN700T-B/ThinkVision T27q-20/ThinkPad X1 Carbon Gen 10

・キーボード:ThinkPad トラックポイント キーボードII/Lenovo Go ワイヤレス数値キーパッド

・マウス:Lenovo Go USB Type-C ワイヤレス マルチデバイスマウス

・ドッキングステーション:ThinkPad ユニバーサル Thunderbolt 4 ドック

・ウェブカメラ:Jabra Panacast 20

・ヘッドセット:Poly Voyager 5200 UC

・スピーカーフォン:Jabra Speak 750

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こだわりのヘッドセットの選び方、ディスプレイ配置は?
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