ブラックな職場環境で働くと自分に自信が持てなくなり、別の職場へ転職できたとしてもその自信のなさを引きずってしまいます。

ダメ出しばかりの上司や、いつクビを切られるかわからない社風、そんなブラックな環境から立ち直るのは容易ではありません

「過度な警戒心や反応が出るのは、ブラック職場の影響です」 と、エグゼクティブ・コーチで、『Trust Yourself: Stop Overthinking and Start Channeling Your Emotions for Success at Work』の著者、メロディー・ウィルディング氏は述べています。

良いアイデアを思いついても、それを新しい上司に提案するのが躊躇われたり、転職先の同僚を信頼できなかったり、会議での発言で気後れしたり、はたまた求められている以上の成果を常に上げていないと不安だったり、という言動になって表れます。

「ダメージを振り切るのは、容易ではありません。本来の自分が出せなくなってしまうのです」 とウィルディング氏は続けます。

こうした言動を新しい職場まで引きずってしまうと、本来の実力が発揮できなくなります。

また、「新しい職場で期待されているパフォーマンスが出せないという事態にも」ともウィルディング氏。

ブラックな職場環境から立ち直るには日にち薬が必要ですが、新しい職場では次の手法を使って良好な関係性を早めに構築しましょう。

前の職場から決別する

「まず、過去の経験から決別しましょう」 とウィルディング氏。

ブラックな仕事による過度なストレスで心が折れると、「ああすればよかったのに、もっとうまく立ち回れたのに…」など、過去の出来事を頭の中で何度も自問してしまいがちです。

こうして過去を反芻してばかりいると、次に進めなくなってしまい、長い目で見てダメージがさらに大きくなります。

そんな時は、手紙を書いてみるといい、とウィルディング氏は提案します。

過去の職場に別れを告げる手紙でもよし、過去の自分に宛ててもよし。あの職場であったことは、普通じゃない、許されることでもない、逃げ切れたから事態はこれから好転する、と過去の自分に語りかけるのでもかまいません。

上司や、自分をいじめ抜いたあの同僚が、謝罪してくれることはまずないでしょう。

でも、あの状況をよく切り抜けたと自分を褒めてあげることはできます

辛い状況を耐え抜いた自分を労わってあげましょう。そこまで労わってくれる人はほかにはいなかったでしょうから。

トリガー(引き金)には要注意

転職後、以前の職場で当たり前だと思われていたことが、実はそうでもないと気づくまでしばらくかかることでしょう。

それまでは、上司との個別面談だったり、同僚との飲み会だったり、上層部へのプレゼンだったりと、以前の仕事環境を思い起こさせるような出来事に遭遇する度に、以前あなたを不安に駆り立てた事柄が、今度の職場でも同じように不安にさせるリスクがあります。

このリスクに対処するには、それらの事象を慎重に見極め、時間的余裕を持って対処するよう、ウィルディング氏はアドバイスしています。

新しい上司との個別面談の前には少し休憩を取って気持ちを落ち着かせる、プレゼンの前には予行演習の時間を十二分に取る、プライベートな場で同僚と打ち解ける、など。

感情が揺さぶられるのをどうやって防ぐか、前もって対策を練っておきましょう」とウィルディング氏は助言します。

自責の念を振り切る

ブラックな職場を辞めた人には、その環境を克服できなかった自分を責める傾向がある、とウィルディング氏。

過酷な環境で懸命に努力し、それでも勝ち抜けなかった自分を責める人をよく見かけます。

そういう人は、なんでやり抜けなかったんだろうと自問しますが、この思考パターンが、不健全な状況を必要以上に長引かせてしまいます

たとえ、ほかの同僚がブラックとまでは感じておらず難なくやり過ごせていたとしても、肝心なのは、あなたにとっては劣悪な環境だったということです。

理不尽に耐えるのではなく、合わない職場には見切りをつけて、自分を評価してくれるところを探し当ててそこで活躍することこそが、自分を尊重するということです。

Source: Amazon, Melody Wilding