長時間の座りっぱなしが健康に良くないのは、皆さんご存知と思います。
でも、デスクワークが立て込んでいるときは、どうしても座る時間が長くなりますよね。特にリモートワークで自宅を仕事場にしている人は、その傾向が強いかと思います。
座りっぱなしの代償として、猫背、巻き肩、ストレートネックになり、頭痛、肩こり、腰痛などの不定愁訴をもたらすリスクが高まります。厚生労働省は、生活習慣病や命にかかわる病気の一因になるとも警告しているくらいですから、無視できません。
お金も手間もかからない座り方改善法
筆者も、座りっぱなし族の1人。仕事柄、座っている時間を短縮するのが難しく、しばしば肩こりや腰の違和感に見舞われました。
そこで、椅子を買い替えたり、椅子に乗せるタイプの姿勢改善グッズを、いろいろ試してみました。
しかし、「これは!」と思えるような、効果的なものには巡り合えません。
そんな折、図書館でたまたま、『肩こり・腰痛が消えて仕事がはかどる 究極の座り方』(文響社)という書名の本を見つけ、読んでみました。著者の木津直昭さんは、KIZUカイロプラクティックの院長で、ストレートネック研究の第一人者です。
本書ですすめている「究極の座り方」とは、バスタオル1枚を使っただけの簡単なものでした。これは、坐骨をまっすぐにし、猫背でもなく反り腰でもない、ちょうどいい姿勢に自動的にしてくれるという仕掛け。
今まで姿勢改善にかなりのお金をつぎ込んできた筆者としては、シンプルすぎるがゆえに疑いが先立ちました。
しかし、やってみると、これがどんぴしゃ。自分史上最高の座り姿勢が実現したことが、肌感覚でわかりました。それ以来の数年間、筆者は、このタオルを敷くだけの姿勢改善法を活用しています。
バスタオル1枚で理想の座り姿勢をキープできる
では、このタオルを使った座り方について、説明しましょう。
厚手のバスタオルを1枚用意してください。これを8つ折りにします。そして、若干厚みが出た側を椅子の背もたれに向け、座面に置きます。あとは、その上に座るだけです。最初の内は姿見(全身鏡)を用意し、自分の姿勢が猫背でもなく反り腰でもないことを確認するとよいでしょう。
ところで、最近のバスタオルの生地は吸湿性が優れているため、薄手のものが多いです。このバスタオルしかない場合は、2枚使うとよいでしょう。筆者は、使い古した薄手のバスタオル2枚をそれぞれ4枚折りにして重ね、端っこを少し折って、厚みを作っています。

注意したいのは、たとえ理想的な座り方をしても、長時間座りっぱなしでいれば、姿勢が崩れがちになるということです。
基本的に人体は、ずっと同じ姿勢を保つのが苦手な構造をしています。「究極の座り方」といっても、あくまでも普通の座り方よりも少しは長く座れるものだ、ということに留意しましょう。
Source: 『肩こり・腰痛が消えて仕事がはかどる 究極の座り方』