焦りますね。今年も残すところ、あと3カ月。「このまま、自分の時間なんて取れずに、忙しさに流されて2022年を終えるのだろう」とあきらめてしまっていませんか?
1日のなかで、自分が好きなことや学びにあてる時間なんてないと思っているあなた。でも、1日の1%でいいなら、なんとかなりそうな気がしますよね…。
1日の1%は15分。ぼーっとしていたら過ぎてしまうこの時間を使って「知識貯金」をしてみませんか?
15分を「1%」と表現すると、気持ちがラクになる
1日の1%を有意義に使うコツを教えてくれるのは、『1日15分の知識貯金 1%読書術』(KADOKAWA)。著者のマグさんは、4,000冊以上の本(うち100冊以上は読書術を紹介した本)から導き出した「読書効率を最大限まで高めるメソッド」を紹介しています。
めんどうくさがりでも毎日の習慣にでき、1日1日成長していきたい。1年後、「1年前の自分が信じられない……」と、毎年言いたい。そう考え、実践してきた方法があります。(中略)それが、「1%の考え方と習慣」です。
(『1%読書術 1日15分の知識貯金』172ページ)
1日は1440分。その1%は15分(正確には14分24秒)。「15分を毎日続ける」と考えると「意外と長いな…」とマグさんは逃げてしまったそうですが、「1%だけがんばろう」と視点を変えることで頑張れたのだそうです。
「20ヘクタールの広さ」と言われてもピンときませんが、「東京ドーム4個分」と言われれば想像ができて、その印象が変わるでしょう。同様に、15分ではなくて1%と表現することで、「それなら頑張れるかも」と思考が変わるのです。
(『1%読書術 1日15分の知識貯金』173〜174ページ)
ここまでで、まだ読書術にふれてもいないわけですが、すでに「視点を変えて、思考を変える」という大きなテクニックを教わったような気がします。
1日の99%はそのままに、1%に新しい工夫を
さて、ここからはマグさんがたどりついた読書術の紹介です。
「読書が大好きなのに時間が確保できない」という人も、「苦手な読書を習慣にして見聞を広げたい」という人も、読書効率を最大化させることで、15分という短い時間でも知識を貯金できるというのです。
「1%読書術」基本メソッドは、以下の6つがポイントとなります。以下の6つの動作を1%(15分)で行なうことを目指しましょう。
1. 目的を定義する
まず読む本を選んだら、その目的を明確にしましょう。「朝礼の1分スピーチで話すネタがほしい」「速読を習得するため」など、どんな目的でもOKです。
2. 目次を開き予測する
「1」で設定した目的の解決となりそうなページを、目次から見定めます。目次を見て、本の内容を予測することで、最短で自分の必要とするページに辿り着けるそうです。
3. 気になるページを飛ばし読みする
「2」で見定めたページを開いて、飛ばし読みをします。「1」の目的が明確となっているので、欲しい情報が「ピン」と目にとまるようになるそうです。
4.目的の箇所を読み込む
目にとまった場所を、一字一句じっくりと読みます。著者が主張したいこと、その理由、具体例を押さえて、じっくり読み込みましょう。
5.言葉を置き換える
読んだあとは必ず「自分の言葉」に置き換えてください。「要するに、◯◯ってことだ」と、説明できるように一文にします。すると、自分で定義した言葉がフックになり、記憶に定着します。
(『1%読書術 1日15分の知識貯金』9ページ)
6.想起し、考えながら休憩する
目をつぶって、これまでの流れを頭の中で思い返します。これは、「大切な知識だと海馬に認識させ、長期記憶に落とし込むため」とマグさん。
これを15分でやるのは至難の業。はじめは同じ本を繰り返してやるのもいいし、今日は半分の「3」まで、明日は残りの「6」まででもいいかもしれません。できなくても長々とやらず、15分を1クールとして感覚に覚え込ませるといいのかなと感じました。
1日1%の知識貯金をするというアイデア。はじめは読書から始めてみてペースをつかみ、いずれは英語の学習やジョギング、片付けといったことに応用もできそうな気がしますね。
1日の99%はそのままに、1%に新しい工夫を。そんな時間の使い方、とても有意義ではないでしょうか。
Source: KADOKAWA