清潔感あふれるビジネスパーソンでいたいなら、黄ばみやニオイ、汚れがついたままの服を着ていてはいただけません。

洗濯物のお悩みは、どうやら「きちんと洗えていない」ことに原因があるようです。きちんと洗濯してから衣替えしたのに、翌年「あれ黄ばんでる!」と困らないためにも、いま覚えておきたい5つの正しい洗濯テクニックをお届けます。

洗っているつもりで、実は洗えていない

洗濯機は買い替えたばかりだし、洗剤や柔軟剤にもこだわっているのに、どうも汚れが落ちていない気がする…。

そんな悩みに共感する人は、もしかしたら洗い方が間違っているのかも。洗濯機の終了ブザーが鳴れば、とりあえず安心しますが、汚れが落ちているとは限りません。

そんな悩める人たちを救ってくれるのが日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)。横浜や東京・三宿でクリーニング店を営む3兄弟「洗濯ブラザーズ」の著書です。

やってしまいがちな「洗濯」のNG行為は?

洗濯が嫌い、いつも家族に任せきりというという人も多いでしょう。しかし、「なぜ」「なんのために」という思考を持てば、きっと洗濯がもっと楽しいものになるはずです。

今回は、本書より勘違いしがちな5つのポイントを抜き出してご紹介します。

1. 汚れがひどくても、洗剤の量を増やさない

ハードな汚れを落とそうと、洗剤の量を増やしたくなる気持ちもわかります。しかし、洗濯機に入れる洗剤の量は増やさないほうがいいのだそう。泡が立ちすぎてしまい、泡が汚れを保護しようとしてしまったり、すすぎきれなくなったりするそうです。

もっと悪いことに、洗剤が残ったところから、さらに黄ばみが始まったり、部屋干し臭を起こすモラクセラ菌の栄養分になったりします。

(『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』133ページ)

2. 洗濯槽には「水」から入れる

洗濯槽に洗濯物を入れてスタートボタンを押せば、自動で洗濯物の量にあった水が流れ、洗剤が投入されるのが全自動洗濯機のすごいところ。

しかし、この洗い方では生地を傷めてしまうのだとか。真水にはかなりの洗浄力があるからです。衣類を水から保護するのが洗剤。ちょっと意外ですね。

洗剤にはもちろん洗浄成分が入っていますが、しっかり水に混ぜると、衣類を水の攻撃から守ってくれるのです。

(『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』115ページ)

タテ型の洗濯機なら、まず水を張り、そこへ洗剤を入れて洗濯機を少し回します。泡が立ったらここでようやく洗濯物を投入。そうして洗ったタオルは、急水性が高まり、ふっくらした風合いが長持ちするそうです。

ドラム式の場合は、水と洗剤を1対1で混ぜたものを洗剤ケースに入れればよいとのこと。

3. 汚れを落とすのは「脱水」と「すすぎ」だった

汚れを落とすのは、「洗い」の工程だときっと誰もが思っているはず。しかし、汚れを落としているのは、じつは「脱水」と「すすぎ」なのだとか。

「洗い」によって、繊維からはがれた汚れを「脱水」で吹き飛ばし、「すすぎ」で汚れが落ちるのだそうです。脱水は、ただ乾きを早くするためのものではないのです。

とくにニットやおしゃれ着を手洗いするときは洗うことばかりを大切にして、すすぎと脱水は二の次にしてしまいがちですが、手洗いでもしっかりとすすいで、必ず洗濯機で脱水をするようにしましょう。

4. 部屋干しするときは、狭い部屋のほうがいい

部屋干しをするときは、洗濯物同士の間隔を空けて干したほうがいいと聞きます。さらに、広い部屋に干したほうが空気が循環して早く乾きそうな気がしますが、狭い部屋に干すほうが部屋干しには適しているそうです。

理由は簡単です。狭い部屋のほうが、効率的に湿度を下げやすいからです。部屋の面積が広いと、それだけ湿度を下げるのが大変になります。

(『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』176ページ)

湿気は部屋の低いところに溜まるため、なるべく高い位置に干しましょう。

5. 黄ばみは、漂白剤を頼るより、まずお湯洗い

黄ばみのもとをやっつけるために、頼りたくなるのが漂白剤。でもその前にできることがありそうです。

黄ばみとは、皮脂や汗などタンパク質の汚れが繊維にこびりついて酸化してしまった状態です。40℃以上のお湯で洗うと、皮脂やタンパク質が分解されやすくなります。

(『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』126〜127ページ)

まずは上記の5つを守るだけでも、きちんと洗えてることの気持ち良さを実感できそうです。

身だしなみや清潔感にこだわっている人は、ぜひ身につけたい「洗い」のテクニック。この夏にお世話になった服たちも、きれいに洗って来年も大切に着たいですね。

Source:アスコム