早朝の5時50分。

清々しい気分で目が覚める。カーテンを開けると日差しが飛び込んできて、「世界中が自分を祝福している」かのような気持ちになる。

着替えをさっと済ませ、近所を軽くランニング。自宅に戻ると健康的な朝食に舌鼓を打つ。朝食がすむと、急ぎのメールをてきぱきと片付け、ついでに企画書を1本仕上げる——。

…なんて、絵に描いたようなリア充体験は、1週間に1回もあるでしょうか?

筆者も含め多くの人は、寝ぼけ眼を擦りながら、なんとかエンジンをかけようと頑張るのが現実かと思います。

エネルギーの高低に応じたルーティンを

とは言っても、早起きは三文の得、長寝は三百の損。朝は早めに起き、モーニングルーティンをこなすのが、充実した1日の秘訣だというのもまた事実でしょう。

以前ライフハッカーでは、「朝の習慣は3種類つくるのが理想。その理由とは?」という記事をご紹介しました。

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朝の習慣は3種類つくるのが理想。その理由とは? | ライフハッカー[日本版]

朝の習慣は3種類つくるのが理想。その理由とは? | ライフハッカー[日本版]

あらかじめ「3種類のルーティンを用意する」というものでしたが、その3種類とは、

  • エネルギーが不足している時のルーティン
  • 中間の気分の時のルーティン
  • やる気満々の時のルーティン

つまり、エネルギーの高低に応じたルーティンをこなせばいいという考え方です。

筆者はこれを読んだ時、「なるほど!」と膝を打ちました。モーニングルーティンは、自分が最上のコンディションであるという想定でつくりがちなもの。

なので、調子がいまひとつだと、ほとんどこなせず自己嫌悪になるだけでした。それは3日坊主への近道です。

自分なりのルーティンをつくる

この記事をきっかけに、自分なりのモーニングルーティンを組んでみました。

エネルギーが不足している時のルーティン

  • 布団から出ず、枕元に置いていた本を読む。
  • シャワーを浴びるか顔を洗う。
  • メールやSNSへのコメントをただチェックする(その時点ではレスポンスしない)。
  • 食事の下ごしらえや自室の床拭きといった、ごく簡単な家事。

中間の気分の時のルーティン

  • メールやSNSをチェックし、考える必要のないレスポンスだけする(「いいね!」を押す、「メール拝受しました、ありがとうございます」で済むものなど)。
  • ストレッチのようなゆるい運動をする。
  • ToDoリストを見て、あまり頭を使わないものだけ実行。

やる気満々の時のルーティン

  • できるだけ早く仕事をスタートさせるの一択。

上記のモーニングルーティンを組んだのは最近のことですが、結構うまく機能しています。以下、そのコツについて詳しく述べましょう。

「エネルギーが不足している時」はその日が期限の単純作業を

まず、エネルギーが不足している時のルーティンについては、「結局、その日のうちに絶対やらなくてはならない単純作業」だけに注力します。

これは、中でも家事がおすすめです。それをする気すら起きない時は、ダンボールを解体する(外へゴミ出しまではしない)、洗濯槽に洗濯物を放り込むだけなど、最後までやらずに中途半端なプロセスだけするのでもOK

その日にしなくてはならないことが確定しているので、これをやることで小さな達成感が生まれます。その達成感が、次のより面倒くさい行動をする意欲を引き出だしてくれます。

本当に何もするエネルギーがない場合は、午前は半休にしてしまったほうがいいかもしれません。

布団にこもって二度寝、三度寝しているうちに、「昨晩ゲームして夜更かししたのがいけなかったんだ…」など、次につなげる反省点がいろいろ出てくるはずです。その反省を今後に生かしましょう。

「中間の気分の時」は軽い運動や頭の使わない作業を

1週間のうち4~5日は、可もなく不可もなしの中間の気分だと思います。

何かしら運動習慣を持っているなら、朝のうちに軽い運動をするのがベター

作業的なものについては、あまり頭を使わずにできるものにとどめます。

脳は、調子がまあまあの時は、半分も働いていません。無理に頭脳労働に当ててもミスばかりで、手戻りが多いです。

また、特別なダイエットやファスティングをしているのでなければ、起床後1時間くらいで朝食をとるのがベスト。朝食は、体内時計にスイッチを入れ、活動的にさせる働きがあるからです。

「やる気満々の時」は朝一に重いタスクを

目が覚めた瞬間から頭が冴え、エネルギーが横溢(おういつ)していれば、早めに出勤し(リモートワーカーならデスクに向かい)ます。

そして、その日にすべき仕事で一番面倒・複雑なものに着手しましょう。

この場合、ニュースに目を通すといった雑事は一切しないのが秘訣。身支度を整え、ごく軽い食事をすませたら、すぐに仕事に取りかかるのです。

そうすれば、びっくりするほど仕事が捗ることにきっと気づくでしょう。

そうなればしめたもの。「やる気満々の朝」は、仕事をすぐスタートする習慣が身につき、生産性が爆上げされること間違いなし

「朝起きてから脳が本格的に働くようになるまで4時間くらいかかる」といった話を聞きますが、やる気満々の朝については無視してOK。

ほかのタスクはすっとばして、即はじめるが吉。ワークもライフも余力が生まれ、より充実した人生につながるはずです。