テクノロジーは急速に進化しており、前のモデルより大きくて性能もアップした新製品が、毎年のように発表されています。
買い替える時に古いデバイスをすべて売り払っていない限り、使わなくなったスマホやタブレット端末が少なくとも1台は、ガラクタの入った引き出しの奥でホコリをかぶっているのではないでしょうか。
ですが、眠らせておく必要はありません。古いスマホやタブレットは、最新モデルに機能は劣っても、まだ十分に使い道があります。
私が古いデバイスの活用法を考えるようになったのは、使っていたiPad Air 2が、発売から約8年経ってついにAppleのサポート対象外となったことがきっかけです。今年に入って新しいiPadを購入しましたが、手元にはまだiPad Air 2があります。
動作が速いとはいえず、iPadOS 16にも対応していませんが、それでもまだiPadとして機能します。売り払ってわずかなお金に換えるより、私は手元に置いて活用したいのです。
古いスマホは、ウェブカメラにうってつけ

スマホには、10年近く前から、申し分のない性能のカメラが搭載されるようになっています。かなり前のものでも十分優秀です。
それどころか、現在お使いのノートパソコンに搭載されているカメラより、引き出しにしまい込んであるiPhone 6のカメラのほうが性能が上かもしれません。
そのため、iPhoneやAndroidデバイスを、コンピューターのウェブカメラとして再利用できる手軽な方法が用意されています。
スマホをウェブカメラとして使えるようにするソフトウェアには、タブレット端末に対応しているものもあります。ただしタブレットは、ウェブカメラとしてはかさばるサイズでしょう。
タブレット端末の古さにもよりますが、ビデオ通話専用ツールにしてしまうのもアリ。ZoomやTeams、Skypeをインストールして、手軽にアクセスできるようにしてもいいですし、すでに搭載されているFaceTimeやGoogle Duoを、そのまま使っても構いません。
動画配信サービスの視聴専用にする

タブレット端末は、メディアを消費するのに大変適したデバイスです。古くなったからといって、その特性が失われるとは限りません。
メーカーのアップデート対象から外れていても、ご利用の動画配信サービスが古い端末に対応している限り、お気に入りの番組や映画をタブレットで楽しむことができます。
人気の動画配信サービスがこの先、お使いのデバイスに対応しなくなったとしても、ファーストパーティストア、すなわちiOSとiPadOSの場合はiTunes、Androidの場合はGoogle Playで購入した番組や映画を再生することはできます。
それ以外から入手した動画を視聴する時は、「VLC」のようなオープンソースのメディアプレイヤーが便利です。
複数人で使える、スマートホーム用コントローラーにする

スマートホーム家電をお持ちなら、あれこれ試してみるのが楽しいですよね。スマート電球の色を自在に変えてみせて、来客者を驚かせたりしてみたと思いますが、スマートホームに対応する製品はそれだけにとどまりません。
家にある電化製品のほぼすべてに、スマートホーム対応版が存在するのです。そうしたものをすべて導入すれば、一度に管理するデバイスはかなりの数になります。
それらのスマート家電はすべて、現在お使いのスマホやタブレットにダウンロードしたアプリから操作することができます。
ただし、それには1つ問題があります。アプリが入っているスマホやタブレットがすぐに使えない場合、スマート家電を操作することが難しくなるのです。
スマート家電がスマートスピーカーに接続されていれば、音声コントロールで対応できます。でも、スマートスピーカーがない場合や、ライトを消そうとするたびに声で指示を出すのが嫌な場合はどうすればいいのでしょうか。
そんな時は、古いスマホやタブレットを、スマートホーム専用コントローラーに変身させればいいのです。
そのデバイスを、家のみんながすぐに手に取れる場所に置いておき、スマート家電を操作したい時に、誰もがいつでも使えるようにしましょう。
メインで使うスマホを取り出したり、Google Homeに声で指示したりしなくても、スマートホーム専用にした古いデバイスをほんの数回タップすれば、お目当ての家電をすぐに操作できます。
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