Android 134カ月間のベータ版テストを経て、2022年8月15日に正式リリースされました。全員というわけではありませんが、多くのAndroidユーザーはすぐにアップデートが可能です。

Android 12で採用された「Material You」も、デザインの幅がさらに広がりました。

セキュリティ機能もぐんと改善されています。Android 13対応機種にとっては、どれもマストなものです。

Android 13に対応するのは、どの機種?

いまのところ、すぐにAndroid 13にアップデートできるのは、GoogleのPixelシリーズのみです。

Androidではいつものことですが、ほかのOEMは少しあとにアップデートが可能になる見込みで、Googleによれば年内になるようです。

今後Android 13にアップデートできるのは、SamsungのGalaxy、Asus、NokiaのHMD、iQOO、Motorola、OnePlus、Oppo、Realme、シャープ、ソニー、Tecno、vivo、Xiaomiなどです。

いますぐ提供されるのは、Android 13が公式に対応している以下の機種に限られます。

  • Pixel 4
  • Pixel 4 XL
  • Pixel 4a
  • Pixel 4a 5G
  • Pixel 5
  • Pixel 5a 5G
  • Pixel 6
  • Pixel 6 Pro
  • Pixel 6a

1. デザインの幅が広がった「Material You」

Android 12で採用されたMaterial Youのデザイン言語は、Google製Androidアプリと構成要素を、壁紙にマッチした配色で統一してくれるというものです。この素晴らしい機能が搭載されたおかげで、色が混然とせず、ホームスクリーンとAndroidの体験全般が意図的にデザインされているという雰囲気が生まれます。

Material YouはAndroid 13で進化を遂げ、サードパーティ製アプリにも適用できるようになりました。

つまり、サードパーティ製アプリのアイコンも、壁紙にマッチした色合いになるわけです。

Material Youのカスタマイズ用カラーパレットも増えました。そうした新しい「スタイル」のおかげで、同系色でも濃淡の選択肢が広がっています。Androidと言えば、やはりカスタマイズが命ですよね。

2. アプリごとの言語設定が可能に

複数の言語を操る人は、Androidがシステム全体でひとつの言語しか設定できないことに不満だったのではないでしょうか。アプリによって、使いたい言語が違う場合があるはずです。

Android 13では、システム全体で設定した言語に加え、アプリごとに異なる言語を設定できるようになっています。全体の表示言語は英語に設定しておいて、WhatsAppはフランス語に設定することが可能なのです。

3. ダイナミックなメディアプレーヤーを新搭載

Android 13のメディアプレーヤーが刷新され、これからは、再生しているものによって表示が変わるようになりました。

たとえば、音楽を聴いているときは、メディアプレーヤーのウィンドウ全体にアルバムのアートワークが表示され、プログレスバーが音楽に合わせて、クネクネした波線を描きます。

4. アプリと共有する写真や動画が選択可能に

Android 13では、iOS最強のプライバシー機能のひとつが採用されました。アプリからGoogleフォトへのアクセスを求められたときでも、もうライブラリ全体へのアクセス許可を与える必要はありません。

これからは、アプリがアクセスできる写真や動画を選択することが可能です。特定の画像のみをアプリと共有したいときに打ってつけです。

5. クリップボードの機密情報を削除

Android 13では、クリップボードの中身が1時間後に削除されます。おかげで、アプリがこっそりクリップボード上の機密情報にアクセスしようとしても、盗み見ることはできません。

Googleの文字入力アプリ「Gboard」には前からこの機能がありましたが、Android 13では、どのようなキーボードでも、このセキュリティ機能を利用できるようになります。また、アプリがクリップボードにアクセスしたときにはアラートが届きますから、怪しげな動きには目を光らせておきましょう。

6. Androidデバイス間のコピペが可能に

クリップボードの話が出たついでに説明すると、Android 13ではまもなく、Androidデバイス間でコピー&ペーストができるようになります。スマートフォンの画像をコピーして、タブレットにペーストしたり、タブレットの文字列をコピーして、スマートフォンにペーストしたり、といったことが可能になるわけです。

7. 不要な通知にさようなら

Androidの通知システムは、最高水準のものではありますが、それでも通知であることに変わりはなく、イラっとさせられることが多いのも事実です。

新しいアプリをダウンロードしたら、どうでもいい内容の通知が大量に表示されるようになることほど、いらだたしいものはありません。けれどもAndroid 13では、アプリが通知を送信するためにはユーザーの許可が必要となります。自動では通知がオンになりません。これは素晴らしい進化です。

8. Bluetooth Low Energy(LE)オーディオに対応

Android 13は、Bluetooth Low Energy(LE)オーディオに対応しています。

音源と、イヤフォンやスピーカーなどBluetooth対応オーディオデバイスのあいだの遅延が低減されるので、アップデート後は、デバイス間の接続が以前より安定していることに気づくはずです。

9. 就寝時にダークモードを自動でオン

Android 13では、これまでのようなダークモード設定オプションに加えて、就寝時間にダークテーマが自動でオンになるよう設定できるようになります。

すでに夜間にダークモードを使っている人もいるかもしれませんが、そうでない人は、1日の終わりにスマートフォンがダークモードにする使い方を試してみると、気に入るかもしれません。

10. 空間オーディオに対応

空間オーディオと互換性のあるヘッドフォンがあれば、頭の動きに合わせてサウンドも動くので、ぐるりと音に囲まれているような錯覚が生まれます。お気に入りの楽曲や映画、番組を楽しみながら、より深い没入感に浸ることができるでしょう。

11. チャットアプリをChromebookにストリーミング表示(近日公開)

年内にリリース予定なのが、Androidスマートフォンのメッセージアプリで交わしているチャットを、Chromebookにストリーミング表示できる機能です。近いうちに、Chromebookから友人や家族にテキストを送れるようになります。

12. タブレットにタスクバーが登場

タブレット端末をAndroid 13にアップデートすると、新しいタスクバーが表示され、アプリがそこにずらりと並んでいるのが目に入るはずです。

アプリを自在にドラッグ&ドロップできるようになったので、iPadOS並みにマルチタスクがラクになります。Android 13はさらに、手指とスタイラスペンの違いを検知してくれるので、誤タッチの回数が減るでしょう。

13. ロックを解除しなくても、スマートホーム機器の操作が可能に

お使いのスマートホーム機器が対応していれば、Android 13にアップデート後は、スマートフォンを解除せずにスマートホーム機器をコントロールできるようになります。

おかげで、友だちにスマートフォンを手渡して、照明や音楽、ほかのスマートホーム機器を操作してもらう際にも、ほかのことに使われる心配がないので気がラクです。

14. 100を超えるバグを修正

Android 13の公式アップデート初回では、Pixel機種のバグが大量に修正されました。たとえば、WiFiの接続がうまくいかないといったことや、顔認証と指紋認証を巡る問題、バッテリーや充電の誤作動などに加えて、インターフェースに関しても、バグが多数、修正されました。

パッチが適用されたバグの全リストは、Google「Pixel Phone Help」のこちらで確認できます。

Source: Google