皆さんは、写真のように「背中握手」ができますか?

まったくできなかった人は、肩甲骨周辺の筋肉が硬くなっている可能性が大。
そして、これは猫背の姿勢をもたらし、頭痛、肩こり、疲れ目、腰痛など、様々なトラブルの元になるリスクをはらんでいます。
そう指摘するのは、香川県にある篠丸接骨院の篠丸達也院長。篠丸院長は、過去十数年にわたり8万人もの患者を診るなかで、首や腰などの痛みを抱えている人の多くが、猫背となっていることに気づいたそうです。
猫背の人は、背中握手ができない!?
猫背というと、頭が前に突きだして背中が丸まった姿勢を思い浮かべますが、「一見、姿勢がよく見える人でも、実は隠れ猫背であることが少なくない」そうです。
自分が「隠れ猫背」であるか否かは自己判断しにくいのですが、その目安となるのが、背中握手ができるかどうかだと、著書の『背中握手で、ねこ背が治る!』(白夜書房)の中で述べています。
裏を返せば、背中握手ができるようになれば、猫背は解消してゆき、それに伴う痛みも改善してゆくと、篠丸院長は唱えます。
では、どう頑張っても背中握手ができない場合は、どうすればよいのでしょうか? その対処法も本書に盛り込まれています。
背中握手ができるようになる「篠丸式肩甲骨ストレッチ」
本書では、背中握手ができるようになるために「篠丸式肩甲骨ストレッチ」という何種類かのストレッチ運動が紹介されています。
これらは、肩回りがガチガチに硬くても簡単にできるものばかり。
上握手ストレッチ
片腕を肩側(上)から回して、肩甲骨の部位に人差し指でタッチはできないけれど、背中側(下)から回してならタッチできる人向けのストレッチが、「上握手ストレッチ」。
これは3種類あり、以下はその1つで三角筋を伸ばす効果があります。

【ストレッチ方法】
- 手は耳くらいの高さを保ち、足は肩幅くらいに開く。
- 壁(の角)に手のひらをつき、ひじを軽く曲げる(壁につく手の位置が下がると。背中が丸まるのでNG)。
- 伸びているのが実感できれば、揺らしてもよい。
下握手ストレッチ
上とは逆に、背中側から回して肩甲骨にタッチできない人向けのストレッチが、「下握手ストレッチ」。
これも3種類あり、例えば以下のストレッチには、広背筋を伸ばす効果があります。

【ストレッチ方法】
- 壁から一歩離れる。
- 肩幅くらい足を開く。
- 手のひらをしっかり壁につける(背中を丸めず、下を向かないように)。
背中握手ができるようになったら、習慣化を
本書にあるこうしたストレッチを最低1日1回、30日間は継続することで、背中握手ができるようになるそうです。
背中握手ができるようになったら、ストレッチはやめて、背中握手のみを習慣化することで、猫背は治ってゆくと、篠丸院長は述べています。
猫背が治ると、骨格のゆがみが改善され、血流が良くなり、結果として肩こり、頭痛、目の疲れなどが和らいでいくのだとか。
さらには、疲れにくい体質になり、集中力もアップするなど思わぬ効果も!
自身の猫背が気になる方は、本書のメソッドを実践してみてはいかがでしょうか。
――2019年4月15日の記事を再編集のうえ、再掲しています。
Image: shutterstock,『背中握手で、ねこ背が治る!』
Source: 『背中握手で、ねこ背が治る!』