たとえば1人でアイデア出しをするとして、鉛筆とノートという組み合わせは、なかなか良いチョイスだと思います。
黒鉛の滑らかさに由来する独特の書き味は、集中を妨げることなく、思考を広げていくのに向いているからです。
ただ、鉛筆は使うほどに芯が減っていきますから、途中で必ず削らねばなりません。これは、本気で集中している時には勿体ないロスタイム。もちろんシャープペンシルだって、芯が減ったらノックの手間が発生しますし。
つまり黒鉛芯で書こうとした場合、だいたいどこかで思考が中断するタイミングが出てしまうというわけ。
できれば、無限に書くことができる鉛筆があるとうれしいんですが…。
進化した最新メタル鉛筆で解決です
もちろん「無限に書く」なんてのは、物理的にどう考えたって不可能。ですが、削らずに16kmの長さを書くことができれば、気分的には無限に近い感覚で書けるのでは。
そこで試してみてほしいのが、サンスター文具の「メタシル」です。


実はこれ、16世紀ごろに鉛筆が発明される以前、ダヴィンチやミケランジェロなど数多くのアーティストがスケッチをするのに用いていた、「メタルポイントペン」と呼ばれる筆記具の進化版なんです。
当時のものは芯先が銀や鉛の合金でできており、これを紙にこすりつけると、金属の微粒子が紙の繊維に残り、それが酸化することで筆跡となる、という仕組み。
硬い金属芯なので、書いていても芯が減りにくいのは大きなメリット。ですが、残念ながら黒鉛芯の鉛筆と比べると、致命的に筆跡が薄くて読みづらいんです。


そこで進化版たる「メタシル」は、特殊合金製の金属芯に黒鉛を配合。これによって、従来よりもかなり濃い筆跡となりました。
といっても鉛筆の濃さで比較するとだいたい2Hぐらいなので、さすがに「ハッキリ濃い!」とは言えませんが、それでも充分に実用的だとは思います。
また、鉛筆と同様、筆跡を消しゴムでこすって消せるのもポイントと言えるでしょう(メタルポイントペンは消しゴムで消せない)。

書いた感じ、かなり鉛筆っぽい!?
書き味に関しても、金属オンリーのメタルポイントペンがガリッとした引っかかりを感じやすいのに対して、かなり滑らか。
黒鉛は固体潤滑剤として使われるぐらいに摩擦低減効果があるので、その効果が出ているようです。長時間書いていると指先にちょっと硬さを感じますが、とはいえ、それなりに鉛筆に近い感触だと思います。

なにより金属芯の特性は引き継いでいるので、冒頭で述べた通り、なんと削ることなく最長で16km(メーカー公称値)も書くことが可能となっています。
つまり、鉛筆を削ったり、芯出しでノックする手間は完全になし。ただ思うがままに書き続けられて、集中が途切れるスキもありません。

ただ、やはり筆跡の薄さや書き味の硬さで「こんなの鉛筆じゃない!」と拒否反応が出る人も、おそらくいるはず。
気になる方は、できれば文房具店頭で試し書きをすると安心でしょう。
※Amazonでの予約販売は8月、楽天での予約販売は10月となっています(2022年8月8日編集時点)。
Source: sun-star, Amazon.co.jp