美しき天才であることの欠点は、人々がその頭脳や身体に恐れをなすあまり、アイデアをすぐに却下されてしまうこと。たとえば、私が考案したMSGマティーニは当時あざ笑われたのに、その数年後にPUNCHというサイトで特集されていました。
また、私が思いついたキャビアの食べ方は無視されたというのに、The New York Timesが「bumps」と名付けて紹介していました(読者数やSEOの違いと言わないでくださいね。そこにあるのは、明らかに「嫉妬」と「性差別」です)。
最近、また同じ力が働いているのではないかと思うことがあります。3年以上前に「Hash Browns Are the New Toast」という画期的な記事で取り上げたアボカド・ハッシュブラウン・トーストが、巷で流行っているからです。
トレーダー・ジョーズのハッシュブラウン・パティ、アボカド、そして卵という組み合わせが、TikTokでバズっているのです。
でも今回は、悲しいとは思いません。むしろ、わがハッシュブラウン・トーストが広く愛されているなんて光栄でしかありません。だって、それがフード・メディアの目的そのものなのですから。
基本形はシンプルで、ハッシュブラウン・パティを200℃で12分焼いた後、アボカドと卵をのせるだけ。アボカドは、薄く切るのもよし、マッシュするのもよし。卵は目玉焼きが普通です。
レシピによって異なるのは、仕上げの味付けです。一般的なのは、エブリシング・ベーグル・シーズニング、チリオイル、パルメザンチーズなどでしょうか。
たしかに、どれもおいしいですよね。でも、私にはあえておすすめしたいトッピングがあるんです。それに、この料理のあらゆるものを最適化する戦略もいくつかあります(ええ、それが私の仕事ですから)。
ハッシュブラウン
楕円形のハッシュブラウン・パティは、そのままですでに完璧ですが、1つ、私がおすすめする裏ワザを教えましょう。それは、ワッフルメーカーに一口サイズのハッシュポテトを入れて、巨大ハッシュブラウン・ワッフルをつくるというもの。
ハッシュブラウンが大きければ大きいほど、たくさんのアボカドを食べられるというものです。
アボカド
ハッシュブラウン同様、アボカドもそのままで十分においしい食べ物です。そこにあえて手を加えるとするならば、ライムまたはレモンを一絞り、梅干しビネガーを一振り、しょうゆ、魚醤、ウスターソースを少々。
いずれも、アボカドと一緒にマッシュすることで、味が引き立ちますよ(試したことはありませんが、ハッシュブラウンとアボカドの間にオニオン・ディップやレブネを塗るのもよさそうです)。
もっと舌を喜ばせたいなら、イタリアのカラブリア州のトウガラシを使った発酵ポークのスプレッド、ンドゥイヤを薄く切ってのせましょう。ンドゥイヤは、辛くて脂肪たっぷりでしょっぱいだけでなく、フルーティでファンキーでもあります。
これが、アボカドにとてもあうんです(ンドゥイヤが手に入らないなら、加工肉とトウガラシを使ってオリジナルの類似品を自作しましょう)。
卵
私は焼いた卵に情熱を燃やしています。目玉焼きをアップグレードする方法は数えきれないほどあります。中でも一番のアドバイスは、バターであれ、オリーブオイルであれ、ベーコングリースであれ、自分が十分と思うよりも多くの脂肪を使うこと。
卵2個に対し、大さじ3杯は必須です。そうすることで、熱くなった脂肪が白身の上側まで加熱してくれるので、黄身が固くなる前に調理を終えられます。そして、まわりはレースのように美しく仕上がります。
それ以外にも、クリームの中やチーズの上で焼いたり、白身に直接ハーブや調味料を加えたりしてみてください。うまみアップにはトマトがおすすめです。トマトペースト、または瓶詰めドライトマトのオイルで焼いてみてくださいね。
仕上げ
今あるチリオイルをそれ以上おいしくするのは難しいですが、お好みならゼロからの自作は可能です。また、ハーブオイル系はなんでもおすすめです。
それ以外にも、ペスト、フレークソルト、パルメザン、ペコリーノ、生のハーブ、カリカリに揚げた玉ねぎ、そのほかカリカリのトッピングなどなど。でも、まずはチリオイルをお試しあれ。チリオイルと卵は、結ばれる運命にあるのです。
Source: PUNCH, The New York Times, TikTok