筆者は会社員時代、翻訳の仕事をしていました。その時に読んだ、翻訳者を目指す人向けの参考書に「最低でも4時間は机にかじりつけ」みたいなことが書かれていたのが、妙に記憶に残っています。

要するに「ド根性のススメ」ですが、座りっぱなしの弊害が知れ渡った今、そんなことを言う人は少ないでしょう。

ライフハッカーのこちらの記事によると、「座る時間が1日合計8時間を超えると死亡リスクが急上昇する」のだとか。

在宅ワークの普及で、1日8時間以上座っている人はざらにいるのではないでしょうか。厚生労働省も肥満、糖尿病、心臓病などの疾患リスクを指摘し、「座り過ぎ」に警鐘を鳴らしています。

座りっぱなしは死亡リスクが40%高まる? 正しい姿勢でも長時間はNG | ライフハッカー[日本版]

座りっぱなしは死亡リスクが40%高まる? 正しい姿勢でも長時間はNG | ライフハッカー[日本版]

「5分の休憩」がネックだったポモドーロ・テクニック

そもそも、人間はそんなに長い時間、集中していられません。何時間もPCとにらめっこして根を詰めているつもりでも、知らないうちに作業効率は落ちているものです。

その問題を改善し、より効率的に仕事を進めるために生まれたのが、ポモドーロ・テクニックです。

ライフハッカー読者であればご存じの方も多いと思いますが、これは、25分のタスクと5分の休憩のサイクルを繰り返して、4サイクルごとに30分の長めの休憩をとる生産性向上のテクニックです。

ずっとデスクにかじりついているよりも集中力を保つことができ、仕事の作業効率が上がるといわれています。

筆者は、ポモドーロ・テクニックを解説した訳書が出た際にすぐ買って、実践。しかし、数カ月でやめてしまいました。その後、何度かチャレンジしたのですが、短期間に挫折を繰り返しています。

挫折の原因は、5分の休憩が短すぎるように感じたことです。ただ横になるとか、何か気晴らし的なことをするにも、短くて休憩した気になれません。この5分間をどう過ごすかがカギだと思うのですが、そこがうまくいきませんでした。

また、25分のタイマーが鳴ったら、すぐにタスクを止める。つまり、「キリのいいところまでやる」ことが禁止されているのも、自分の性格に合っていないように思えました。

結局、2時間、3時間と座りっぱなしで、疲労を感じるまでやるというスタイルに逆戻りしてしまいました。

絶妙にしっくりきた「45分作業・15分休憩」のサイクル

そんな折、『小林教授の肩の力を抜くとすべてよくなる』(クロスメディア・パブリッシング)という本に出合いました。「小林教授」とは、数々の健康指南の書籍の著者として有名な、小林弘幸順天堂大学医学部教授です。

本書の中に、「1つの作業を45分やったら、15分の休憩を入れる。その60分のワンセットを繰り返していくと、質の高い集中状態を維持しながら仕事ができるはずです」という一文があり、不思議と引きつけられました。

小林教授によると、人間が1つのことに集中できるのは45分が限界だそうです(小学校の1コマの授業時間と同じですね)。そして15分の休憩には、スクワットなどの運動をすることがすすめられています。

「これは自分に合っているかも」とさっそく実行してみたところ、これがドンピシャ。45分のタスクも15分の休憩も、実にしっくりくる長さなのです。特に15分の休憩時間というのは、何か1つか2つのことをするには十分な時間です。例えば、

・夕食の食材を切ってラップをかけておく

・洗濯物を取り込んだあと、近所をブラブラする

・しばらく横になったあと、ストレッチをする

・デスク周りを整理し、室内の掃除機をかける

といった具合です。

ポモドーロの5分休憩では起きがちだった、何もかも中途半端にしかできないというフラストレーションがありません。結果として、仕事の効率アップも、家事・雑事もどんどんはかどるという一石二鳥的なメリットを感じられ、習慣づいています。

個人的に「45・15メソッド」と呼んでいますが、ポモドーロが続かないという方に特におすすめしたい方法です。騙されたと思って、今日からでもはじめてみてはいかがでしょうか。

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