「タスク管理」の重要性を意識している方は少なくないでしょうが、興味深いのはなぜか仕事が早く終わらない人のための 図解 超タスク管理術』(佐々木正悟 著、あさ出版)の著者のタスク管理ついての考え方。というのも、タスク管理は金銭管理と似ているというのです。

潤沢な資産があり、収支状況もバッチリ黒字で、何を買うにも心配なく、しかも倹約家であるというなら、家計簿をつけたりしなくても問題は起こらないでしょう。

毎月赤字なのに、どうしても節約できず、クレジットカードの明細をまともに直視できないなら、家計簿をつけてよく検討するべきです。(中略)

断言しますが、家計簿をつけたり、カードの明細をチェックしたりするのは節約するのに役立ちます。

お金を使ううえで必要な判断基準が、収支の記録によって得られるからです。(「はじめに タスク管理は役に立つの?」より)

つまり、仕事もまた同じだということ。抱えているプロジェクトや約束、用事、するべき準備などのすべてを頭のなかで整理でき、常に適切な行動を起こせるならタスク管理は不要。しかし、なかなかそうはいかないからこそ、カレンダーやTo Doリストが意味を持つわけです。さらにタスク管理には、プラスαがあるそう。

手に負えないたくさんの情報を単に書き込んでおくだけではなく、「今すぐ何をするのが最も適切か?」の答えを得るために、デジタルカレンダーやウェブサービスを組み合わせ、システムとして活用するのです。

言ってみれば、個人の仕事を支える秘書を雇うようなものです。(「はじめに タスク管理は役に立つの?」より)

だとすれば、タスク管理について具体的な知識を得ておきたいところです。そこできょうはCHAPTER 1「なぜ、タスク管理が必要なのか?」のなかから、「今日のリスト」をつくることの重要性に焦点を当ててみたいと思います。

まずは「今日のリスト」をつくろう

タスク管理をするうえで大切なことは「する」か「しない」か。書き出したタスクを実行しなければ、結果的には相手からの信用が得られなくなったり、その結果として信用そのものを失ってしまいかねないわけです。

もちろんタスク管理をしようと考える人は、多少なりとも仕事を進めるモチベーションを持っているということになるはず。ところが、いざ大事なプロジェクトを手がけようとすると、「いまはやりたくない…」というような気持ちにもなってしまったりもするものです。

では、どうすればいいのか? この問いに対して著者は、ネガティブな気持ちになることを防ぐための、いちばんタスク管理らしいテクニックとして「今日のリストをつくる」ことを挙げています。

タスク管理に必要な3項目

なお、タスク管理によって管理する必要がある項目は次の3つだそうです。

【タスク管理によって管理する項目】

・予定(カレンダーで管理)

・プロジェクト(カレンダーとTo Doリストで管理)

・タスク(To Doリストで管理)

(33ページより)

つまり、これら3項目を管理するためには、最低でもカレンダーとTo Doリストが必要だということになります。とはいっても、それら2つのツールを別々に使うのはなかなか不便。そこで3つ目のツールとして「今日のリスト」を用意すべきだというのです。

「2つのツールを使い分けるのは不便だといいながら、3つ目のツールを使うのか?」と疑問に思われるかもしれませんが、「今日のリスト」にはカレンダーとTo Doリストとは異なる役割があるのだそうです。それは、次の2つを1日分だけ融合させて管理すること。

【今日のリストで管理する項目】

・今日の予定(カレンダー)

・今日のタスク(To Doリスト)

(33ページより)

当然ながら、今日のリストに書かれている予定やタスクはすべて、今日中に終える必要があります。そして著者は、今日のリストは1日に一度必ず更新すべきだと述べています。

当日の朝でも前日の夜でもかまわないけれども、自分に合ったタイミングで更新すべきだと。(32ページより)

「今日のリスト」のつくり方

今日のリストのつくり方はとてもシンプル。To Doリストから「今日取り組むタスク」をピックアップし、タスクの間にカレンダーに記録されている「今日の予定」をはさみ込むだけ。つまり、以下のようになるわけです

今日のリストがあれば、毎日進めるべきタスクを参照しながら実行することが可能。そのため、カレンダーに記録されている予定をすっぽかしてしまうこともなくなるわけです。

最大のポイントは、「する」か「しない」かで悩む必要がまったくないこと。リストに書かれていることは「絶対に今日中にやらなければいけないこと」だからです。最後に、今日のリストの構造をまとめてみましょう。

【今日のリストの構造】

1. 絶対に今日やらなければならないことがリストアップされている

2. 約束の日時を守ることが最優先されている

3. 約束の日時を守るためのタスクが優先されている

4. 開始時刻の決まっている予定と決まっていないタスクが区別されている

5. 明日以降でもなんとかなる約束はない

6. やらなくても文句の出ない約束はない

(36ページより)

「今日のリスト」をつくれば、タスクの可視化と、タスクを遂行することによって自分への信頼が高まるという2つを実現できるのです。(34ページより)

秘書が必要な人にはタスク管理が役立つと著者は述べています。状況によっては、タスク管理が秘書ひとり分以上の仕事をしてくれるだろうと。抱えすぎた仕事をうまくさばけないという方は、本書を参考にしてみてはいかがでしょうか?

>>Kindle unlimited、30日無料で読み放題トライアル中!

>> 3カ月無料でオーディオブック聴き放題。Audibleをチェック!

>> 「Voicy」チャンネルでは音声で「毎日書評」を配信中【フォロー大歓迎】

Source: あさ出版