「あれが欲しい」「これが足りない」など、知らず知らずのうちに“ないもの”に対してはつい目が向いてしまうもの。それは、“物質的なもので満たされることによってでしか、自分は幸せになれない”という思いがあるから。

「ありがとう」の教科書 良いことばかりが降りそそぐ感謝の技術30』(武田双雲 著、すばる舎)の著者は、こう指摘しています。

そして本書は、そんな方に“もうひとつの考え方”を知ってもらい、幸せを手に入れてもらうために生まれたものなのだそうです。そして注目すべきは、タイトルからもわかるように「感謝」がテーマとなっている点。

本書を通してわたしがあなたに伝えたいのは、

「何もしてもらっていないとき。つまり“あなたが最初に”感謝をしましょう」ということです。

あなた自身のトクになる/ならないに関係なく、最初に感謝をすることで、不思議とあなたには、また感謝したくなるような現象が起こりはじめるのです。(「Prologue」より)

「ないもの思考」では、手に入れたかったものを手に入れても、またほかの「ないもの」を探し始めてしまうことになるでしょう。しかし、「ありがとう思考」を身につけることで、結果的には多くのものを得ることができるようになるというのです。

また著者は、ひとつの思考である「感謝」は「技術」でもあると主張しています。その使い方を知ることができれば、この先見ることになる世界はまったく違うものになるのだと。そればかりか、自分の身に起こる現象や、集まってくる人までが変わるのだとか。つまりは感謝の技術を身につけるだけで、人生そのものが大きくかわるということです。

そんな考え方に基づく本書の第2章「自分のまわりが“好きな人だらけ”になる考え方」のなかから、きょうはいくつかのトピックスを抜き出してみたいと思います。

リアクションがいい人を見つける

著者いわく、「ありがとう」の心を持つことは人生によい影響を及ぼすもの。とはいえ、いくら「よし、まずは目の前の人に感謝をしよう!」と意気込んで感謝を伝えようとしても、そういった気持ちを受け止めてくれない人だっているものです。「突然なんなの?」「なんか下心でもあるの?」というように。

しかしそれでは、感謝を口にする勇気がなくなってしまっても当然です。そこで著者は、感謝に慣れるための秘策を紹介しています。それは、リアクションがいい人を探し、その人にひたすら感謝するという方法。

あなたのまわりにも、リアクションが大きい人がいるはずです。

まずはそういう人にターゲットを絞って、感謝を伝えてみましょう。

普段からリアクションが大きな人は、あなたの「ありがとう」に対し、大きなリアクションで受け止めてくれます。

そして、リアクションが良い人は、人間関係も良好な人が多いです。感謝を伝えたあなたに対して、意地悪な反応はしないでしょう。

だからこそ、そういう人に感謝を伝える練習をさせてもらいましょう。相手もきっとよろこんでくれるはずです。(59〜60ページより)

世の中は、すべて需要と供給でできているものだと著者。しがたって、感謝を受け入れてくれる人に向けて感謝をすれば、自分自身の感謝力が上がるという考え方なのです。(58ページより)

「許せない人」を思考で追わない

誰にでも少なからず、「許せない人」がいるもの。当然のことながら、そういう人に感謝をしようとしても、なかなかできるものではありません。ただし、許すことはできなかったとしても、その人のことを「思う時間を減らす」ことはできるはず。

嫌な人のことを考えるのは、時間とエネルギーのムダです。好きなことをして、楽しいことで自分を満たすほうがよっぽどいいです。

なにより自分を悪くいう人のことを考えていると、自分自身が良い状態ではなくなります

自分の機嫌を取れるのは、自分しかいません。許せないと思う人がいたら、その人を思考のなかで追うことはやめましょう。(65〜66ページより)

また、身近な誰かに対してネガティブな感情を抱くときは、その人との距離感が近すぎる場合も。あまりに近すぎると、マイナス要素が際立ってしまうのかもしれないということです。だから、人間関係は距離感が大事。嫌だなと思う人も、離れることで嫌な人ではなくなる可能性が高いわけです。(64ページより)

「当たり前」は傲慢のはじまり

「ありがとう」を忘れると、どうしても上から目線になってしまいがち。しかし、天狗になったり裸の王様になってしまったりすれば、仕事のパフォーマンスは下がっていくものです。

わたしがNTTで働いていたとき、営業成績でトップを収めていた時期がありました。

当時、まわりの人たちは会社に不満ばかりを言っていたのですが、わたしは入社したばかりの新人だったこともあり、「この会社で働かせてもらい、さらにはお金ももらえるなんて、ありがたいなぁ」と心から思っていました。

つまり、みんなが不満や愚痴を口にしていたとき、わたしは真逆の思いで働いていたのです。

今になって考えると、そういう思いが営業成績につながったような気がします。

雇用する立場からしても、不平不満を言いながら仕事をする人と、感謝しながら働いてくれる人では、後者のほうが良いに決まっていますよね。(73〜74ページより)

仕事も人間関係も、馴れ合うと傲慢になりがち。そして傲慢になるのは、感謝を忘れている証拠。あらためて、意図して感謝を見出すことが大切であるわけです。そのためには何歳になっても、初心に返る軽やかな気持ちを保つことが重要だと著者はいいます。それが、感謝を見出すきっかけを与えてくれるのだと。(73ページより)

本書は年齢や性別に関係なく、誰でも読めるように意識して書かれているそうです。しかも最初から読み進める必要はなく、目次を見てピンときたところから読み始めればいいといいます。なぜならそれは、いまの自分にとっていちばん必要な部分だから。そこで直感を大切にしながら、気楽にページをめくってみてはいかがでしょうか?

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Source: すばる舎