先日、米Lifehackerの音声メディア連載The Upgradeで、人生の“完璧なタイミング”の科学(活動ごとの最適な時間帯や、人生をやり直すのに最適な時期)を紹介しました。
日常生活におけるタイミングといえば、自分のクロノタイプを理解することがなにより大切です。
つまり、自分は朝に強いヒバリ型なのか、夜に強いフクロウ型なのか、あるいはダニエル・ピンク氏が「第三の鳥」と呼んでいるタイプ(朝型と夜型の中間)なのか、ということです。
ピンク氏によると、私たちの約15%がヒバリ型(つまり、睡眠中央時刻が午前1:30から3:00)で、65%が第三の鳥(睡眠中央時刻が午前3:30から5:30)なのだそうです。
「ピーク」はいつ? 適した作業は?
もしあなたが、早朝から午前中の間に起床する傾向にある80%の人たち(ヒバリ型・第三の鳥)の1人なら、ピンク氏が「ピーク・谷・回復」と呼んでいる認知パターンを1日のうちに推移していると思われます。
ピンク氏は次のように説明しています。
ここで理解しておくべき最も重要なことは…私たちの知力、認知能力は、1日中同じレベルを保つわけではないということです。
私たちは通常1日のうちに、ピーク・谷・回復という3つのフェーズを推移します。
ピークは1日の早い時間に、谷は1日の真ん中、昼下がりから午後の半ばに、回復は遅めの午後から夕方にかけて訪れます。
わかっていることは、80%の人(フクロウ型は除く)にとって、ピークは1日の早い時間帯に訪れるということです。
そして、80%の人にとって、このピークが、1日で最も警戒心が高まる時間帯となります。警戒心が働くとは、気を散らすものを締め出すことができるということです。
そしてもう1つ研究で明らかとなっているのは、ピークの時間帯には、分析的な作業をすべきだということです。分析的な作業とは、集中力と注意力を要するタスクのことです。
「谷」の間はどう過ごす?
ピンク氏によると、谷の時間帯は、1日で最も調子の悪い時間帯です。判断力は鈍り、疲れ、全体的な機能も低下します。
この、昼下がりから午後半ばまでの時間帯は、なるべく休憩(または昼寝!)をとり、事務業務など、それほど思考力を必要としない作業に取り組むことを、同氏はすすめています。
「回復」はクリエイティブなタスクが最適!
ピンク氏によると、「回復」の時間帯は、最も創造的になる時間帯でもあるそうです。
回復フェーズは、80%の人にとっては午後遅くから夕方に訪れます。
気分は高まり、警戒心は影を潜めます。高揚した気分と低い警戒心。これが、自由な発想や、新しいアイデア、心理学者が洞察的作業と呼ぶブレインストーミングなどにとって、最適な時間を作り出します。
以上を踏まえると、答えはとてもシンプルです。
(中略)
分析的な作業はピークに、(多くの人のにとってそれは日中早い時間帯)に、そして、事務的な作業は昼下がりから午後半ばまでの谷の時間帯に、洞察的作業や、想像力、自由な発想が必要な作業は、遅めの午後から夕方に行うべきだということがわかります。
80%の大多数の人にとっては、これが最適な構成となります。
自分が残りの20%に該当したら?
では、残り20%のフクロウ型の人はどうすればいいのでしょう?
フクロウ型の人は事情が少し異なります。フクロウ型の人は、1日のうちに各フェーズが、「回復・谷・ピーク」の順で訪れます。
ピンク氏は次のように言っています。
フクロウ型の人にとって最も頭に入れておくべきことは、ピーク、つまり、警戒心が最も高まる時間帯は、ほかの人よりずっとずっとずっと遅く訪れるということです。つまり、夕方あるいは夜になります。
フクロウ型の人は、この時間帯に分析的な作業のパフォーマンスが最も高くなります。フクロウ型の人は、この時間に分析的な作業を行なってください。
認知能力のこうしたパターンを理解すれば、日常生活を有利に運ぶことができます。
たとえは、谷の時間(パフォーマンスが低い)に大きなイベントや会議が入っているときに、スケジュールを調整したり、事前にしっかりと準備をすることができます。
また、ピンク氏は、こうしたフレーズは、運動などほかの分野のパフォーマンスにも影響を与える可能性があると指摘しています。
クロノタイプに関する詳細とタイミングを有効に活用する方法については、このトピックに関する 米LifehackerのThe Upgradeのエピソードを聞くことと、ダニエルピンクの最新の本『When 完璧なタイミングを科学する』をチェックすることをおすすめします。
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Image: shapovalphoto/Shutterstock.com
Source: Amazon
Micaela Heck - Lifehacker US[原文]