リモートワーク時代の今、何よりも大切なのは、簡単に共同作業ができることです。
ありがたいことに、Googleでは、複数のユーザーが同じプロジェクトで作業できるように、共有のための機能をいろいろ用意しています。誰がいつファイルを変更したかを知ることは、効果的なスプレッドシート管理に欠かせませんね。
Googleスプレッドシートには、シートに加えられた変更を確認できる機能が2つあります。1つ目は「通知機能」、2つ目は「変更履歴を確認する機能」です。
この記事では、これらの重要な機能を詳しく説明し、設定を有効にする方法や、スプレッドシートにこの機能が欠かせない理由についてお話しします。
Googleスプレッドシートで「メール通知」を使うのはなぜか
複数の社員が変更を加える大がかりなスプレッドシートを使っていると、共同で作業している各メンバーがどのような変更を加えたかを把握するのが難しいことがあります。
けれども、誰がどの変更をしたか知っておいたほうが格段にやりやすいですし、プロジェクト・リーダーであれば、なおさらそうです。
変更履歴を使えば、誰が変更したか知ることができますが、何回も更新されている場合は、履歴を見ていくのが面倒かもしれません。そんな時は、スプレッドシートの通知を使いましょう。そうすれば、スプレッドシートがメールで変更を知らせてくれます。
外出中は、モバイル端末のメール通知を必ずオンにしておきましょう。そうすれば、メールを見逃すこともありません。
Googleスプレッドシートでメール通知を有効にするには
メール通知をオンにする操作は数分で済みます。一度オンにすれば、設定を変更するまでずっと有効になっています。以下の手順に従って、通知をオンにしましょう。

1. メール通知をオンにしたいスプレッドシートを開きます。
2. スプレッドシートの上の「ツール」を選択すると、ドロップダウンメニューが表示されます。
3. 「通知ルール」を選択すると、画面中央に新しいウィンドウが開きます。

4. ここでルールを設定できます。1つ目の項目では、いつ通知を受け取りたいかを選びます。「変更が入った時」、または、「ユーザーがフォームを送信した時」のどちらかを選択してください。
5. 2つ目の項目では、「メール - 1日1回」または「メール - その都度」のどちらかを選びます。

6. 好みの設定を選んだら、「保存」を押してください。
各設定については、のちほど詳しくご説明します。
Googleスプレッドシートで通知ルールを追加・削除するには
通知ルールを追加したり、現在のルールを編集したり削除したりしたい場合は、「ツール」から、「通知ルール」をクリックして、「通知ルールの設定」を開いてください。

すでに通知ルールがある時は、リストに表示されます。「削除」または「編集」をクリックするか、「通知ルールを追加」を選んで、新しいルールをつくりましょう。変更し終わったら、「完了」を選んで保存します。
「通知ルール」の選択肢を理解する
「通知ルール」には、2つの項目があります。1つ目は、どの場合に通知するか。2つ目は、どの方法で通知するかです。
1. 次の場合に「あなたのメールアドレス」に通知する
- 変更が入った時:これを選択すると、スプレッドシートに加えられたすべての変更は記録され、メールですぐに、あるいは、1日1回読みやすくまとめて通知されます。
- ユーザーがフォームを送信した時:このオプションを選択すると、誰かがフォームを送信した時に通知が来ます。「Googleフォーム」はアンケートから大学の願書までさまざまに使えて、Googleスプレッドシートとリンクさせることができます。
2. 通知方法
- メール - 1日1回:ユーザーが実行した変更のリストが、1日の終わり、もしくは決まった時間に届きます。このオプションを選んだ場合は、通知は「変更後すぐ」より遅くなります。変更があるとすぐに通知されるのを好まない人には、このほうがいいでしょう。大企業で働いていて、作業しているスプレッドシートが絶えず変更されている場合も、こちらを選んでおけば、受信箱が通知でいっぱいになるのを防げます。メールをブロックする時間をもうけている人は、その時間に通知が来ないようにしましょう。
- メール - その都度:これを選択すると、スプレッドシートに変更があればその都度メールが届きます。細心の注意が必要な情報を扱っていて、変更があればメールで知りたいという人向けの選択肢です。
この設定をおすすめするのは、共同作業者が2~3人までです。でないと、通知がひっきりなしに届いて大変なことになりますから。この選択肢を選ぶ必要がある時は、Gmailで通知を受け取るためのフォルダーを設定するといいかもしれません。
Googleスプレッドシートで「変更履歴」を使うのはなぜか
メールで通知されたくはないけれど、スプレッドシートの変更は把握しておきたい、という人は、Googleスプレッドシートの「変更履歴」が使えます。
Googleスプレッドシートは、それぞれのユーザーが加えた変更は、小さなものでも記録します。ですから、どんな重要な変更も見逃す心配はありません。
スプレッドシートの「オーナー」と「編集者」だけが、そのシートの変更履歴を見ることができます。
変更はクラウド上にあり、変更履歴にアクセスして、目的のバージョンを見つけることが可能です。チームのメンバーの誰か(もしくはあなた)が間違って変更してしまい、古いバージョンに戻る必要がある場合に役に立つ機能です。
欲しいバージョンがわかりやすいように、変更した版に名前をつけることもできます。
Googleスプレッドシートで変更履歴を見るには
Googleスプレッドシートの変更履歴にアクセスする時は、まずは、変更ログが作成されるだけの変更がシートに加えられていることを確認しましょう。変更履歴を見るには、以下の手順で行なってください。

1. 画面の上にあるメニューバーから「ファイル」をクリックすると、ドロップダウンメニューが表示されます。
2. 「変更履歴」をクリックします。
3. メニューから「変更履歴を表示」をクリックします。「Ctrl+Alt+Shift+H」を押しても同じ操作ができます。

画面右側にサイドバーが表示されます。古いバージョンの横にある縦に並んだ3つのドットをクリックし、「この版を復元」を選びます。
「この版に名前をつける」をクリックすれば、保存したバージョンに名前をつけることもできます。シートを新しくしたい場合は、「コピーを作成」をクリックしてください。
スプレッドシートをコピーすると、変更履歴も最初からスタートします。新しいスプレッドシートでも変更履歴を残したいなら、あとで紛らわしくならないように、古いほうは削除したほうがいいでしょう。
メール通知と変更履歴の違い
Googleスプレッドシートの通知では、ユーザーがスプレッドシートを変更すると毎回メールを受け取ることができます。変更履歴では変更が記録されるだけで、シートがユーザーへ知らせてくれることはありません。
ほかにも機能はたくさんある
たいていの場合は、重要なスプレッドシートなら両方の機能を使うといいと思います。この記事で説明した2つの機能は、共同作業をするうえで大いに役立つものですが、チームで作業するために用意されているさまざまなツールの一部にすぎません。
学ぶべき機能は、ほかにもたくさんあります。この優れたプログラムで提供されているあらゆる機能について、ぜひ研究を続けてください。
Original Article: How to Track Changes in Google Sheets With Email Notifications and Version History by MakeUseOf