最近「CJR」で、家の掃除からボクシングのコーチまであらゆる副業でお金を稼ぎ、家賃や光熱費の支払いの心配をせずに済むようになった、フリーランスのジャーナリストのことが取り上げられていました。

このような選択には賛否両論ありますが、パソコンなしで余分にお金を稼ぐ術を学ぶことは、デスクワーカー、特にウェブ系のフリーランスや社会人に役立ちます。

ここでは副業の中でも、パソコンを使わない副業で得られるメリットをご紹介していきましょう。

目次

1. 副業で心の安定を手に入れる

2. 体を動かすと頭がクリアになる

3. クリエイティブなことに挑戦できる

4. コミュニティに参加できる

5. リアルな感覚を得られる

1. 副業で心の安定を手に入れる

ニューヨークのブルックリンで、フリーランスのライターと編集者をやっているBecca Schuhは、バーテンダーの仕事で安定した現金収入を得ることを生きがいにしています。

彼女はこのように言っています。

仕事に行って、頭をほとんど使わずに2〜3万円お金を稼げるという事実は、自分には経済的な支払能力があると感じられてとても意義があります。不安になると、生産的になるのが難しくなります。

ですから、家賃が払えることがわかって、経済的な不安が解消できると、理論的にはもっと生産的になれます

また、文芸誌を運営したり、作家にインタビューしたりするような、お金にならない、もしくはギャラの少ないクリエイティブな仕事を追求することもできます。

2. 体を動かすと頭がクリアになる

ブルックリン在住の臨床心理学者Megan J. Claryは「憂鬱になっている時、体を動かしはじめると、頭の中の考えに囚われ続けにくくなります。動きまわることで自分の知覚が変わり、現状が少し変化することはよくあります。」と説明します。

Schuhの場合、バーで"協力的な同僚と比較的リラックスした環境で"働くことで、書くことでは得られない"ある程度落ち着いた、健全な状態"でいられます。

彼女は「ある日、仕事をしている時にパニック発作が起こりましたが、レストランの中を歩きまわり、オーダーを取り、お客さんに飲み物を渡すというシンプルな行動で、私の脳が切り替わり、不安な状況を切り抜けることができました。」と説明しています。

規則的な運動と精神衛生の向上や改善に関連性があるという研究はたくさんありますが、その恩恵を受取るためにマラソンランナーになる必要はないと研究は証明しています。特に、1日中座っていることが多い人は、軽い身体的な運動でも、十分気分がよくなります。

また、コロンビア大学臨床心理学教授のDoug Mennin博士は「行動活性化」とも関係があると説明しています。

この治療法では、抑うつ症状を乗り越える方法として、孤立するのではなく、環境を変え「ポジティブな強化因子(気分をよくしてくれるような人や行動)」を探すよう患者に促しています。

3. クリエイティブなことに挑戦できる

自宅で働く人のなかには、メインの収入源では足りないので、積極的に副業をしてクリエイティブなことをする機会を設けようとしている人もいます

Brian Penningtonの場合は、昼はウェブ開発者、夜はDJをやっています。

彼は「ほかのDJのイベントをオーガナイズしている時でも、次の曲を選んだりすることができます。クライアントの幸せが最優先されるサービスとしてではなく、決定権のある対等なパートナーとしてやっています。」と言います。

Claryは「フリーランスの人は、自分にとって大事なことを仕事以外に持てることは有効です。ほかの場所で何か目的を見つけるチャンスが頻繁に与えられ、家も仕事も一緒で、どこにも逃げ場がないという行き詰まった考えに陥りにくいです。」と言っています。

ライターのMarian Bullは、これで救われました。彼女のセラピストが「フリーランスのジャーナリストという自分の仕事に直接的にも間接的にも関係ない何かが、あなたの人生には必要だ。」と言い、彼女は陶芸にハマりました(今では作品を売っています)。

週1回クラスを受けることからはじめ、結局「ピンときてハマった」と言います。おまけに、陶芸のスタジオにいる時間は、1人で家にいて四六時中パソコンと向き合い、閉じこもっているイライラを中断してくれます。

4. コミュニティに参加できる

Bridey Heingの場合は、ワシントンD.C.の典型的な毎日座りっぱなしのフリーランスのカルチャーライターに、地元の学校での代行教師という、うれしい切り替えの機会があります。

いつも家で働いている人にとっては得難い、コミュニティの一部になった気分にさせてくれるだけでなく、スケジュールはかなり管理しやすく、仕事の給与も彼女にとっては十分です。

彼女は「副業で、毎日午後3時半頃に仕事が終わり、平日に自由な時間が少なくとも1時間持てるというのは、どちらも大きな特典です。燃え尽きてライターとしてのキャリアを犠牲にせず、長く続けられるようになります。」と言っています。

5. リアルな感覚を得られる

また、Bullは部屋の外に出ることだけでなく、"陶芸スタジオにいる間は、手を使って陶芸をしているので、手が湿った土だらけでスマホが実際に使えない"というのも気に入っていました。

手を動かし続けることも、自分の頭や心の中を見つめるのに効果があります

「生活のなかでのマインドフルネスの実践について語るのであれば、書いたりパソコンに向かっている時は特に、自分の体ととても切り離されています。」とClaryは説明します。

感覚的な仕事」を探すと、「より自分の肉体を意識させられる」ことになり、「体験していることとよりつながったり、自分全体との関わりをより深めたりすることができる」と言っています。

Jesse Marion BowleyがはじめてNYに引越してきた時、フリーランスでのグラフィックデザインとウェブ開発のキャリアを、肉屋さんでのアルバイトで支えており、それで元気になっていると気づきました。

より精神的にも肉体的にも集中し鋭い包丁を使う時に心ここにあらずだとすぐに曲がってしまう)、パソコンの画面からも強制的に離れることで、不安な気持ちをやわらぎ、よりよく眠れていました。」と彼女は言っています。

人間の経験には変化が重要なので、新しいスキルを学んだり、新しいアクティビティに没頭することも役に立ちます。同じことをいつもやっていたら、認知的な挑戦が十分ではありません。

Menninは「人間は、新しい状況で新しいことを学ぶことができ、それで認知的なパフォーマンスを向上させられると知っている。」と説明しています。

──2019年3月4日の記事を再編集のうえ、再掲しています。

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訳:的野裕子/Source: CJR, The Lancet, Time, Positive Psychology Program