どんなに生産性向上ハックを試しても、見ただけで気が重くなるToDoリストをクリアするのは至難の業です。
困難なタスクに直面した時、常に一番難しいのは最初の一歩を踏み出すこと。それなら、その最初の一歩をできるだけ小さくしてみてはどうでしょう? 小さな、小さな一歩にしてみるのです。
難しいタスク満載のToDoリストとにらめっこしている時は、できるだけ実行できそうなToDoリストに分解してみましょう。
ミニToDoリストが効果的な理由
このミニリストは、どんなに平凡なタスクでも、徐々に難易度を上げながら、「済」の印をつけることができるアイテムに分解してしまいます。
目標は、リストにあるアイテムに「済」の印をつけることで達成感を得ること、そしてその達成感を利用して、さらにモチベーションを上げることです。
このハックは、実はうつ病の対処法に由来します。うつ病の時は食事をするのも大変なように、どんなに簡単なタスクでも、手順を踏んでいくのが辛くなり、片付けていくことに苦労します。
シャワーを浴びることが単なる「シャワーを浴びる」ではなく、「服を全部脱ぐ」「その服をどこかに置く」「お湯を適温にする」「10分間まっすぐ立つ」「髪や顔や身体を洗う動作をする」「お湯を止めるタイミングを選ぶ」「身体を乾かす」「新しい服を選ぶ」「その服を着る」、という一連の手順に変わります。
しかし、うつ病と診断されなくても、自分自身に必要な優しさを与えてあげることはできます。
ミニToDoリストをつくってみる
上記のシャワーの例のように、ToDoリストで1つのアイテムであるべきタスクが、20個の小さなアイテムのように感じられることはよくあります。それをうまく利用しましょう。
そのミニステップはすべて、一口サイズの達成感の源としてととらえていくことができます。
ToDoリストをつくるという、まさに最初のステップで苦労しているなら、考え方のコツをいくつかご紹介するので、参考にしてください。
- 「ベッドメイキングをする」を「布団をはぐ、ベッドから出る、枕を整える...」に変える。
- 「メールを送る」を「ラップトップを開く、メールにログインする、「返信」を押す、メールの概要を下書きする、件名を書く、etc...」に変える。
- 「運動する」を「運動着を選ぶ、運動の種類を決める、気分が高揚する曲を聴く、靴紐を結ぶ、水筒に水を入れる...」に変える。
ToDoリストのこのミクロレベルのアイテムさえ揃えれば、行動に出すことができます。
実際にすべてを書き出す必要はありませんが、アイテムを完了してリストから消していくという物理的な行為は間違いなく役に立ちます。
最後に1つ。マルチタスクは避けましょう。
ここでの目標は、ToDoリストにあるアイテムを完了させること。
そのために大きなタスクをせっかく一口サイズに分解したのに、複数の一口サイズのタスクでマルチタスクしようとすると、もとの大きなタスクに戻ってしまいます。