数年前の夏、インドに住む友人を訪ねたときのことです。私は「毎日できる限りたくさん観光したいな」と思っていました。
しかし、その友人は優れた洞察力を持っており「午後に外を歩いているのは外国人ばかりだ」と言います。
暑い気候の土地で育った人なら、生活のペースを落とし、日陰でのんびり過ごすことがどれだけ重要か理解しています。それは、命に関わることだからです。
しかし「天候に左右されてはいけない」と思い、暑くても頑張ろうとしてしまう人もいるでしょう。そんな人には、猛暑を乗り切るために普段よりゆっくり過ごす方法と、そうしたほうが良い理由をご説明しましょう。
1. 頻繁に休憩を取る
最初に、当たり前のことかもしれませんが暑くなると、身体は体温を下げようとするので普段より負荷がかかります。
現在、アメリカ国内の多くの地域で、約37℃を超える気温が予想される日が何日も続いています。赤十字は「熱中症を避ける対策を直ちにとるべきとき」だとしています。
猛暑だと単に生きているだけで、身体には普段より負荷がかかっているので、1日に何度も、できるだけ頻繁に休憩を取るべきです。
熱中症や熱射病の兆候も知っておきましょう。
2. 最も涼しい時間帯(早朝・夕方)に活動する
猛暑だからといって、生活を完全に停滞させるわけにはいきません。屋外での作業やそのほかの活動のスケジュールは慎重に立ててください。
1日の計画としては、屋外での活動は早朝と夕方の時間帯にすること。
週単位では、天気予報をチェックして、涼しいときに用事を済ませましょう(一番暑い時間帯には休息しましょう)。記録的な猛暑日に、どうしても必要な食料品の買い出しに行くのはキツすぎますから。
3. 暑さが厳しい時間帯に昼寝する
涼しい時間帯に活動する一方で、暑さが最も厳しい時間帯に休憩を入れるべきです。できれば、一番暑い時間帯(午後3時ごろから)には昼寝をしましょう。
ほとんどの人は、1日のスケジュールに本物のシエスタ(昼寝)を入れることができていませんが、それでも少なくとも午後2時以降は陽が沈むまで屋内にいるように。
また、ただ屋内にいるだけでなく、冷房の効いたところで過ごすようにしてください。赤十字によると「毎日数時間、冷房が効いているところで過ごすと、熱中症の予防や軽減につながる」そうです。
4. 行動のペースを落とし、活動量を調整する
活発で積極的な人には、猛暑で生活のペースが落ちるのは受け入れ難いことです。
たとえば、この夏、意欲的なフィットネスの目標を立てていたとします。
もちろん、暑い中で運動するのに慣れることはできます。効率的に身体を冷やせるようになるからです。
しかし、高温多湿の環境で運動すると、熱中症や熱射病のリスクが高まることも事実です。そこで、赤十字は「猛暑の場合は運動を中止するよう」指示しています。
行動のペースを落として休憩するのは辛いですが、猛暑の時無事に過ごすには、何もしないことが一番なのです。
暑さ対策のために覚えておきたい3TIPS
自分も周りの人も大切にするために、次のことを実践しましょう。
水分補給を怠らない
飲み物はなるべく水にしましょう。甘い飲み物やアルコール飲料は控えめに。
電解質を摂取する
汗をかくと体内のナトリウムが失われますが、普通は通常の食事で十分補うことができます。
医師に相談する
服用中の薬のせいで、猛暑に弱くなることがあるかどうか確認しましょう。厳しい暑さが続く夏の間、適切に水分補給して、涼しく過ごすための指導をしてくれるはずです。
Source: Red Cross