運転中のヒヤリ・ハット、何かの物音、地下鉄で他人にガン見されたとき、言いにくいことを同僚に告げないといけないとき…よく考えてみると毎日と言っていいほど、それも考えてもみなかったところで、不安に駆られる場面に出くわしますね。

プロジェクトを成功させられるだろうか…などという膨らみ続ける不安に向き合わずにうやむやにしていると、そのうち最悪の恐怖反応が現れてしまうことも。

Velocity社の会長John BairdとCEO Edward Sullivanは、フォーチュン10のような大企業から小さなスタートアップまでさまざまな企業のトップを指導するなかで、次のように語っています。

言い争い、締め切りに遅れる、コミュニケーションが取れないなど、職場でよく問題視される言動は、いずれも『闘争、逃走、固まる』という恐怖に対する典型的な反応のいずれかの顕れであることが明らかになってきた。

両氏の新著Leading With Heart: Five Conversations That Unlock Creativity, Purpose and Resultsの出版に際して、この問題についてお話を伺いました。

職場で沸き起こる不安にどう対処するかクライアント企業にアドバイスするため、両氏はひとつのフレームワークを考案しました。

不安をただ抑えるだけでなく強みにしてしまえるこのフレームワークは、たったの 4ステップから成り立っていますが、実に単純明快です。

1. 不安を言語化し、向き合う

不安にオープンに向き合える指導者ほど、うまく対処できる確率が高いと両氏は述べています。これを言うは易しなのですが、まず不安を言語化して理解しようとするところからはじめるといいでしょう。

不安に向き合うことの重要さは研究でも裏付けられています。指導者が不安を的確に言葉にすることで、問題解決に向けての戦略を練ったり試行錯誤したりがスムーズに運ぶとTonya Jackman Hamptonは指導者と不安に関する研究で言及しています。

また、不安が完全になくなることはないものの、対処法を考えているうちにだんだん和らいでいくことも明らかにしました。

ストレスの多い事態や不安を、成長の妨げではなく、むしろ学びのあるチャレンジとして捉えられる指導者はより良い成果を出す傾向があります。

ただ、即座に不安に向き合うことのできる指導者ばかりではありません。障壁を乗り越えて変革を起こすまでに時間を要する指導者もいれば、最後まで不安に向き合えずに転落していく指導者もいます。

2. 不安を共有する

不安の正体を認識して書き出せたら、それをチームメンバーと共有してみましょう。

不安が原因で指導者のパフォーマンスが落ちていると感じるか尋ねてみるよう、両氏はアドバイスしています。共有するのはチームメンバーでもいいし、指導者と密に仕事をしている人でもいいでしょう。

この場合、指導者自身が不安をまず言語化し、さらにその不安に駆られることでどんな支障をきたしているかを共有することからはじめるよう、両氏はアドバイスしています。

指導者らが不安に対するお互いの経験談や心境をオープンに語り合うことで、これまでの望ましくない態度の原因への理解が深まり、率直に話せる環境を醸し出すことで個々のチームメンバーも安心して不安を口にすることができるようになります。

こういったフィードバックを募ることで、指導者も自身の不安を受け入れやすくなります。

今後控えてもらいたい行ないや、逆に続けてもらいたい行動などの具体的なフィードバックをもらったら、今度はそれらの行ないを意識的に変えていくようチーム全員に積極的に関わってもらうことが肝要です。

3. プランを立てる

不安とは根深いもので、それに対処するのは容易ではありません。

よって、変化を促すには明確なプランが必要になります。簡単なもので構わないので、まず次の問いかけからはじめてみましょう。

  • 何が不安なのか
  • 不安になったとき、どんな行動に走ることが多いか
  • 不安に押しつぶされたら、どんな不都合が起こるか
  • 不安を味方につけるためにはどんな行動はやめたほうがいいか。逆にどんな行動をはじめるのがいいか

このプランは、ひとりで立ててもいいし、アドバイザーと一緒に立てても構いません。いずれの場合でも、チーム全員とプランを共有することでさらに具体化させ、全員がプランに従って行動に移す必要があります。

「それはもうしないと決めたじゃないですか」とチームメンバーが指摘できるような環境をつくることで、指導者みずからもプランにコミットすることになります。信頼している相手から軽く指摘してもらうだけで、不安のモヤモヤから抜け出せることもよくあります。

4. 経験談を語る

最後に、不安にまつわる自身の経験談をチーム全体に語りましょう

経験談は、聴く人のモチベーションアップに繋がり、指導者との距離を縮めます。指導者が感じる不安は、往々にしてチームのメンバーも同じように感じているものです。

指導者が不安をオープンにして解決策を模索する姿勢を見せることで、チームもそれに寄り添うことができたり、チームメンバーの内面をよく理解することで各自の不安に向き合う場を提供することができるようになります。

職場では常に自信に満ちていてすべてを把握しているかのように振る舞う必要があり、「弱みを見せたら負けだ」と言われてきたため、職場での不安を直視するのはことさら難しいものです。

にもかかわらず、不安には正面から取り組むのが実はベストであると近年数多くの研究で示されており、これに同意する指導者もまた多くいます。

不安は放置すればするほど膨らんでいくものなので、指導者が不安に正面から向き合わないでいると職場の環境はどんどんブラックになっていきます。

逆に、不安に正面から立ち向かって強みにできる指導者は、むしろチームから尊敬され、信頼を勝ち得ることになります。

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Source: LEADING WITH HEART

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