レノボが3~4月に実施した『Work For Humankind』プロジェクト。世界各国から公募した参加者が、チリの離島、ロビンソン・クルーソー島に約3週間滞在し、仕事を続けながら現地でのボランティアに参加する取り組みです。

日本から本プロジェクトに参加したフリーランスクリエイターの山口智さんが、島での生活の様子や、滞在経験を通して得たことを語ってくれました。

「週20時間のボランティア」が必須のワーケーション

このプロジェクトが実施された背景には、レノボが世界10カ国を対象に実施した働き方に対する意識調査があります。

調査によると、18~40歳の5人中4人が、場所にとらわれない働き方が社会、コミュニティ、雇用者、従業員にとって有益だと考えており、61%は、地域コミュニティへの還元や好影響を「非常に重要」と考えているとのこと。

そこで、『次世代のワーケーション「ワーク・“ボランティア”・ライフ」は実現するか』をテーマに、本業の仕事をしながら週20時間以上のボランティア活動を行なうことを条件にプロジェクト参加者を募集。

日本でスタートアップ企業の支援などに携わっていた山口さんは、知り合いがFacebookでシェアしているのを見て、すぐに応募したと言います。

イベントでプロジェクトの内容を語る山口さん
イベントでプロジェクトの内容を語る山口さん
Photo: 酒井麻里子

サステナビリティの領域でボランティアをしながら、意味ある貢献ができるということで、『これは応募しなければ!』と思いました。

ちょうど働き方をフリーランスに切り替えた時期だったこともあり、良いタイミングだったと感じています。

13時間の時差は「私にとってはメリット」

ロビンソン・クルーソー島では、それまで高速なインターネットが利用できなかったそう。

プロジェクト実施にあたり、現地でカフェとして使われていた建物を「テクノロジーハブ」として整備。ウェブ会議などにも耐えるレベルのネット環境を整え、モニターやPCなど各種の機器も常設しました。

プロジェクトには、海洋生物学者や獣医、デザイナー、エンジニア、登山YouTuberなど多彩な職種の人たちが参加。

3グループに分かれて現地の施設などに滞在していました。

日本とチリの時差は約13時間。クライアントに調整してもらいながら、打ち合わせなどは日本の17~19時にあたる早朝に実施していた山口さん。

午前中は滞在していた部屋やテラス、テクノロジーハブなどで仕事をこなし、午後からはボランティアと自由時間に充てる生活を送っていましたが、時差が負担になることはなかったといいます。

朝が大好きな人間なので早朝に起きることは苦ではなかったですし、集中しやすい時間帯なので、13時間の時差は私にとってはむしろメリットでした。

また、インターネット環境が整い、PCも利用できること、日本でもリモートワークが定着していることから、働きやすさの面でも日本に比べてデメリットを感じることはなかったと語ります。

ロビンソー・クルーソー島での山口さんの1日
ロビンソー・クルーソー島での山口さんの1日
提供: Lenovo / 作成: 山口智

マーケティングの知見を生かして現地コミュニティに貢献

ロビンソン・クルーソー島は、島の大半が自然保護地区となっているため大規模な農業を行なうことが難しく、野菜を輸入に頼っている状況があります。

これを解決する取り組みの一環として、山口さんはビニールハウスを建てるボランティアに従事しました。

また、これまで食やマーケティングにまつわる仕事をしてきた経験を生かし、SNSを活用して島の食文化を発信するアドバイスや、島のシェフへのインタビューも実施。インタビューは、近日ショートムービーとして公開されるのだそう。

いろいろな職種や、国籍の人が集まる場で生活していたことで、毎日のように新しい発見があり、自分の視野が広がりました。

現地の人との交流を通して地域コミュニティの大切さも実感し、自分の世界観が大きく変わったと感じます。

「フリーランス継続」で自分の時間にオーナーシップを

チリに滞在している間は、日本に戻ったら再び企業に勤めることも考えていたという山口さん。

一方、3週間の経験を通して、フリーランスで仕事を続けていく決心がついたと話します。

ほかの参加者の方がいろいろな職種でリモートワークを実現している姿を見て、もっと仕事の外にもフォーカスしてもいいのではないか、自分の時間にオーナーシップをとってもいいのではないかと思うようになりました。

今回の経験がなかったら、この一歩を踏み出すことはできなかったと思います。

Photo/Source: Lenovo