Forbesは今月、イーロン・マスクの資産が約2650億ドルに達したと報じました。

これは、多くの人にとって成功の基準としては十分過ぎるものですが、指標は他にもあります。テスラやスペースXの設立がその筆頭です。

範囲を広げて見れば、マスクは電気自動車や自動運転車の限界に挑戦しており、宇宙旅行にも新たな基準を設けつつあります。そして今、Twitterのオーナーになることも視野に入れているようです。

50歳という比較的若い年齢で、一体どうやってこうしたことを達成したのでしょうか?

TEDトークで語った成功の秘密

マスクは先ごろ、バンクーバーで開催されたTEDトークで、ダグラス・アダムスの『銀河ヒッチハイク・ガイド』から着想を得て自身の成功の秘訣を明かしました。

これは、あらゆる業界の先駆的なCEOが吸収して使えるようになるべきだと思えるような、直感に反する考え方です。マスクは、「アダムスは『答えを見つけるより、正しい問いを立てるほうが難しい』という考えを述べています」と話しました。

なるほど、しかしなぜでしょうか?この前提をさらに一歩進めると、イノベーションや基準の設定、足かせのない自由な探求の機会が明らかになるのです。

ほとんどのリーダーたちは、他の人が投げかけた問いに対する答えを必死で探すものです。

しかし、マスクのような先駆者たちは、問いを投げかけることで、他の人の物語や方向性、戦略を形づくる人たちなのです。

イーロンマスクがテスラで立てた問い

その明白な例が、テスラです。

マスクは「どうすれば自動車会社はさらに優れた車を作ることができるか」という問いに答えようとしたのではありません。

これは、自動車の発明以来、自動車づくりの原動力となってきた問いです。その代わりにマスクは、「自動車とは何か」という考えそのものを押し広げる、もっと大きな問いを投げかけたのです。

人為的な運転ミスを減らし、結果として死亡事故を劇的に減らすには、AIをどのように利用できるか?手頃な価格で、再生可能エネルギーを100%使用し、自動化の活用で運転の簡素化・運転手のストレスの解消を実現する車をどのように作ることができるのか?

問いの立て方2つ

しかし、こうした問いかけには重要な要素が2つあります。

1つ目は、人間のニーズに合わせて問いを組み立てることです。これには、鋭い観察力が必要です。業界や分野の中だけでなく、より広く社会を観察する。コミュニティが必要としているにもかかわらず、対処されていないものは何か、と問うのです。

もう1つは、答えを求めて提起された問いのひとつひとつを追求しようとする暗黙の意思です。単なる都合のいい答えではなく、本当の、影響力のある答えを探すのです。

こうしてマスクは、様々な産業をひっくり返し、2500億ドルもの富を築くことができました。確かに、風変わりな人物と見られることもあり、Twitterでの問題発言も多いのですが、マスクの天才性は、大成功した自らの会社を支える問いと答えの両方を持っていることにあるのです。

ほとんどのリーダーが忘れていること

ほとんどのリーダーたちは、先駆的な取り組みには独創的で思慮に富んだ問いを投げかけ、真実に根ざした答えを見つけなければならない、ということを忘れています。

問うだけで、答えることを忘れてしまいます。あるいは、既存の問いに対する答えを見つけようと躍起になるのです。

自分の新しい道を切り開きたいのなら、マスクから学びましょう。

観察眼を研ぎ澄ます。大きな、取り組みがいのある問いを投げかける。そして、真実と価値に根ざした答えを探し出すのです。

Source: Forbes, TED

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