昔から、「元気?」と聞かれたら、答えに多少のバリエーションはあるにせよ、「元気ですよ」と返すのが普通でした。
けれどもここ数年、特に新型コロナウイルスが流行してからは、そう答えないのがますます一般的になってきています。
「いやあ、疲れちゃって」とか「もう、クタクタ」という答えが増えているのです。
そうなった背景を紐解けば、多くのことがわかると思いますが、いずれにせよ多くの人は疲れ切っていると考えて差支えありません。
最後に十分休んだと感じたのはいつでしょう。覚えていませんか。私も覚えていません。
なぜ休んでも疲れがとれないのか
Saundra Dalton-Smith博士によると、それは、あなたの心身が本当に必要としている種類の休息をとっていないからかもしれません。
Dalton-Smith博士は、医師であり、研究者であり、『Sacred Rest: Recover Your Life, Renew Your Energy, Restore Your Sanity(神聖なる休息:生活をとり戻し、エネルギーを補充し、健康を回復しよう)』(邦訳なし)の著者でもあります。
この記事では、博士が言う7つのタイプの休息について知っておくべきことと、自分に適した休息をとることが大きな効果をもたらす理由についてご説明しましょう。
睡眠だけが休息ではない
「ぜんぜん疲れがとれない」と言うと、おそらく「睡眠時間を増やしてみたら」とか、「睡眠の質を改善したほうがいいのでは」と言われることが多いのではないでしょうか。
もちろん、そうしたところで害はありませんが、Dalton-Smith博士は、『Stylist』誌のインタビューで、睡眠だけが休息ではないと説明しています。
私たちは、睡眠をとればそれだけで十分回復できるはずだ、と単純に考えたくなります。けれども残念ながら、寝るだけでは解決できない疲れもあるのです。
7つのタイプの休息とは
Dalton-Smith博士は、自身の研究のなかで、人間の心と体が必要とする休息には、明確に7つのタイプがあることを突き止めました。
良い睡眠をとったつもりでいても、目が覚めたら疲れがまったくとれていないというなら、あなたに足りないのは別のタイプの休息かもしれません。
7つの休息タイプ
- メンタルの休息:脳を休ませる。
- 感覚の休息:外部からの刺激を減らし、感覚を休ませる時間をもつ。
- クリエイティブな休息:新しいアイデアを出し続けるのを一旦やめ、創造性を育むようなことをする。
- 感情の休息:気持ちを抑えこまずに済むよう感情を処理し、本当の自分でいられるようにする。
- 社会からの休息:人付き合いに疲れたら、1人になる時間をもつ。
- 魂の休息:身体的、メンタル的なものを超えた何かとつながりをもつ(宗教以外のことでもかまわない)。
- 身体の休息:睡眠をとって体を休めるか、休憩してリラックスする。
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自分に必要な休息はどうとる?
Dalton-Smith博士によると、自分が必要とするタイプの休息を得るには、まずは自分に欠けている休息のタイプを見極め、そこを出発点とすることが大切だそうです。
そのためには、自分を見つめることからはじめます。普通の人は1日の中で7つの領域すべてを使っていますが、どの領域に最もエネルギーを費やしているかを割り出す必要があるのです。
「あなたはどのような毎日を過ごしていますか」と、Dalton-Smith博士は問いかけます。
あなたの1日は、ブレインストーミングをして、新しいアイデアを出すことに費やされていますか? それとも、カウンセラーやセラピストのように、人と向き合い、難しい感情の問題を話し合って過ごしていますか?
さらに、彼女は、どの領域で最もエネルギーを費やしているかがわかったら、大きな改善が期待できると言います。
エネルギー不足だと思われる領域を改善すると、大きな効果があるでしょう。
特に、自分の立場や仕事にとって、「回復すること」がどんな状態であるかをこれまで考えたことがなかった場合には、大きな効果があるでしょう。
訳:浅野美抄子/ガリレオ
Source: Dr. Saundra Dalton-Smith, Bookshop.org, STYLIST