糖質制限など、ある食材や成分を厳しく制限するダイエットはよくありますが、健康面の観点からいえば、どのようなものを制限するにしても、いずれも“食事制限”に当たります。

今回は、砂糖/チョコレート・アルコール・カフェイン・お肉というよくある4つの食事制限が、体や脳に与える影響を見ていきましょう。

目次

1. 砂糖・チョコレート

2. アルコール

3. カフェイン

4. お肉

1. 砂糖・チョコレート

生物学的に人間は糖分が好きですし、脳は本当に糖分が好きです

神経科学者は、砂糖のような基本的なものに「中毒」という言葉を使うべきか議論していますが、ドラッグやセックスのような快楽的なものと同じように、人間の脳は砂糖に反応してドーパミンを放出します。

砂糖断ちをした最初の数日間は厳しいことが多く、強い欲求があり、(欲求に屈した場合)反動で食べ過ぎてしまう可能性があります。

砂糖断ちをした人は、1週間ほどしたあとで、より砂糖断ちがしやすくなると報告していることが多いです。

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欲求が低下しただけなのか、お菓子を食べないように食事をたくさん食べるというような、ほかの習慣に置き換えるのがうまくなるからなのかは明らかではありません。

砂糖のようなよくある食べ物を制限することによる精神的な影響は、考慮したほうがいいでしょう。食べ物にあまりにも厳しいルールを課すと摂食障害になる人もいます

お菓子や砂糖など糖分全般ではなく、チョコレート断ちをする人もよくいますが、その効果も似たようなものです。

しかし、チョコレートだけを絶っている場合、甘いものを欲した時に別のお菓子を食べることができます。それがチョコ断ちの目標と一致しているかどうかは、その人次第ですが。

2. アルコール

お酒を飲み過ぎるのが問題だと思っている人は、自力でお酒を断つだけでなく、専門家の力を借りてもいいかもしれません。自己診断の質問と治療の方法などについてはこちら(厚生労働省)にあります。

アルコール断ちの効果は、それまでどれくらいの量のアルコールを摂取していたか(英文)によって違います。

たとえば、寝る前にいつも飲んでいた人は、お酒をやめるとよく眠れるようになる可能性が高いです。

酒量が多く、1日の摂取カロリーのかなりの量を占めていた場合は、お酒をやめると体重が減ったり、維持したりできるでしょう。

また、よく二日酔いになっていた人は、お酒をやめると頭痛なしで週末を過ごすことができるようになります。

3. カフェイン

コーヒーやカフェイン入りの炭酸飲料をやめる場合、カフェイン断ちになります。

アルコールと同じく、突然カフェイン断ちをした場合の効果は、それまでどれくらいカフェインを摂っていたかによります。

カフェインの離脱症状(英文)として最も一般的な症状は頭痛と倦怠感です。また、不安や抑うつ、イライラなどのわずかな症状もあります。このような症状には、水を飲み、十分な睡眠を取ることで対処できます。

睡眠不足で眠気を抑えるためにカフェインを使っていた人は、カフェイン断ちをすると、ただ眠いだけになります。ですから、あらゆる面で自分のことをきちんとケアしてあげてください。

カフェインをやめるだけで、あらゆることが魔法のように良くなるという期待はやめましょう。

離脱症状なしでカフェインをやめるには、徐々にやめていくことです。ハーフ・カフェイン・コーヒー(半分普通のコーヒーと半分デカフェ)、カフェインなしやカフェインレスの炭酸飲料を飲むといいでしょう。

4. お肉

植物由来の食生活に切り替えた場合、体は違いに気づかないかもしれません。植物性の食材は、肉よりもタンパク質が少ないので、十分なタンパク質を摂れる食材をきちんと選ぶことが大事です。

タンパク源についてきちんと勉強している人は大丈夫でしょう。豆腐、豆類、穀類、肉の代替食品はたくさんあります。

しかし、以前と同じ食事を食べ続けながら、肉だけをやめる場合は、問題が起こるかもしれません。

たとえば、昼食にハンバーガーとフライドポテトをよく食べていた人は、フライドポテトを倍食べるのではなく、ベジバーガーとフライドポテトにするのが良いです。

こちらに植物由来の食生活に切り替えるガイド記事もあります。急に大量の食物繊維を食べるような食生活になったら、お腹を壊したり、体がびっくりするかもしれませんので気をつけましょう。

よく考えて、徐々に新しい食生活に慣れるようにしてください。

──2021年2月24日の記事を再編集のうえ、再掲しています。

訳: 的野裕子/Source: e-ヘルスネット, Healthline