スマホがこの世に登場して以来、マイクロスクラッチの脅威は存在しています。
ガラスの傷つきやすさは、硬度によって決まります。スマホのディスプレイに使われているガラスの多くはモース硬度6であり、モース硬度が6以上の異物でしか傷を与えることができません。
そのため、ポケットにスマホを入れたとたんに隠れたホコリやゴミでたくさん傷がつくことはないのです。
iPhoneの画面が傷つく理由
iPhoneに傷をつけるのは限られた素材だけですが、世の中に存在しています。
たとえば、砂。画面を傷つけることがあります。
しかし、私を含めてテックコミュニティの大部分の人たちから見ると、最近のiPhoneは傷がつく頻度がはるかに高くなっています。
私はiPhone 12とiPhone 12 Pro Maxを持っていますが、どちらの機種にもそれなりに擦り傷がついています。
中には、新しいデバイスを箱から出したとたんに、傷がついていることに気づく人もいるでしょう。

割れにくいガラスは傷がつきにくい
iPhone 12以降、Appleは 「セラミックシールド」と呼ばれるガラス技術を採用しています。
響きはすごい感じがしますが、iPhoneの新しいガラスは、ほとんどのスマホのディスプレイを作っているCorning社のものなので、実際はちょっとしたマーケティング的アピールでしかありません。
とはいえ、優れた技術であることは確かです。セラミックシールドは、耐久性を向上させるために、ガラスにナノセラミック結晶を追加しています。
Appleはセラミックシールドを「どのスマホのガラスよりも丈夫だ」と主張しており、その主張を確認するにふさわしい基準はないかもしれませんが、最新のiPhoneは以前のモデルよりも落下に対する耐性が強くなっています。
セラミックシールドを使用しているiPhoneは、落としたときの衝撃で画面が砕け散る可能性が低くいのです。
しかし、それと耐傷性は、関連性があるように思えても、同じではありません。もしセラミックシールドのガラスがそんなに丈夫なら、落下に耐えるのと同じように、傷にも耐えられるのではないでしょうか?
ガラスの強度が傷への耐性に反比例する理由
実は、その逆です。割れにくいガラスを作るということは、往々にして傷がつきやすいガラスを作ることを意味します。
Marques Brownlee(MKBHD)さんは、iPhone 12のレビューで「普通に使用していたら、すぐにディスプレイにいくつかの醜い傷が見つかりました」と説明しています。これは私たちの多くの実体験と一致しています。
Brownleeさんは、この2つの性質は反比例することを指摘しています。衝撃で割れにくいガラスは柔らかいので傷がつきやすく、硬いガラスは傷はつきにくいのですが、その分衝撃で割れやすくなります。
「セラミックシールドは柔らかいから傷がつきやすい」というのは、ネット上でよく目にする主張です。
しかし、スマホのガラスについて、その主張を裏付ける確かなデータを見つけるのは難しいかもしれません。
YouTubeで最も優れた耐久性レビュアーの1人であるJerryRigEverythingさんは、iPhone 12 Proが依然としてモース硬度レベル6で傷がつき、「レベル7で深い溝がつく」とコメントしており、セラミックシールドを使用していない他のほとんどのスマホと同程度であるとしています。
つまり、新しいiPhoneが以前よりも傷つきにくくなっていることは確認できていません。
一方、iPhone 13 Proでは傷が薄くなったと報告しており、耐傷性が向上を示したことを示している可能性があります。
「傷がつきやすい」という声が出ている
しかし、最近のiPhoneには傷がつきやすいことを裏付ける話は枚挙にいとまがありません。
Googleで検索してみると、セラミックシールドのiPhoneに驚くほど傷がつくという苦情が次々と出てきます。
私が検索してみたところ、iPhone 12に関する2020年のAppleスレッドと、iPhone 13に関するRedditスレッドが上位に表示されましたが、他にもたくさんの検索結果が出てきました。
幸い、このような場合にはシンプルで長年の実績がある回避策があります。それは、スクリーンプロテクターです。
ガラスやプラスチックの薄い層でできている (ガラスの方が好ましい) スクリーンプロテクターはiPhoneのディスプレイを傷と割れの両方から保護してくれますし、iPhoneの外見を美しく保ち、転売価値が下がらないようにしてくれます。
誰もがスクリーンプロテクターの外観を好むわけではありませんが、スマホの画面が傷だらけになるよりはマシでしょう。
スクリーンプロテクターがないとスマホのディスプレイはすぐそうなりますよ。