Mozilla Firefoxは、機能とプライバシーのバランスを求めるなら、今でもほとんどの人にとって最適なブラウザです。
それでも、Firefox上でプライバシーをさらに保護するためには、変更するべき重要な設定がいくつかあります。
データ収集の制限、ホーム画面のクリーンアップから、よくある「位置情報の要求」のブロックまで、今すぐできる(かつするべき)変更をすべて、Google Chromeで行なったのと同じように、順を追って見てみましょう。
目次
1. Firefoxのデータ収集を止める

Firefoxは情報を一部収集しています。まずはそれを止めます。
右上の縦線3本をクリックし、「設定」を選択します。左側のペインにある「プライバシーとセキュリティ」タブを選んだら、下にスクロールし「Firefoxのデータ収集と利用について」から、該当するオプションを外していきましょう。
外すオプション機能
- Firefoxが技術的な対話データをMozillaへ送信することを許可する
- Firefoxにパーソナライズされた拡張機能のおすすめを許可する
- Firefoxに調査のインストールと実行を許可する
- Firefoxがあなたに代わって未送信のクラッシュレポートを送信することを許可する
2. ホーム画面から不要な情報を削除する

Firefoxは、ホーム画面にブラウザの履歴と広告コンテンツを表示します。
これを取り除くには、Firefoxの「設定」>「ホーム」を選択、「Firefox Homeコンテンツ」セクションページに移動します。
外すオプション機能
- ショートカット
- 広告ショートカット
- 最近のアクティビティ
- スニペット
このページ上のオプションで唯一残す価値があるかもしれないものは、ホーム画面にシンプルな検索バーを表示する「ウェブ検索」です。
検索にアドレスバーを使っている場合は、「ウェブ検索」のチェックを外すとホーム画面がすっきりします。
3. デフォルトの検索エンジンを変更する

Firefoxは、デフォルトでは何でもGoogleで検索することができます。
プライバシーを気にする場合は、トラッキングなしで検索結果を表示してくれる「DuckDuckGo」に切り替えたほうが良いでしょう。
そのためには、Firefoxの「設定」>「検索」>「既定の検索エンジン」と進み、ドロップダウンメニューから「DuckDuckGo」を選択します。
4. Firefoxで検索候補を確認する

Firefoxを使って検索するたびに、既定の検索エンジンやブラウザの履歴、ブックマークなどから候補が表示されます。
こうした情報は役に立つ場合もありますが、ゴチャゴチャしてしまうだけのことがよくあります。
そういった場合は、情報を見直して本当に必要な候補だけを残すようにしましょう。
Firefoxの「設定」>「検索」 と進み、下にスクロールすると「検索候補」のセクションがあります。
プライバシーを最大限に高めるために「検索候補を表示する」のチェックは外すことをおすすめしますが、こうした候補が便利だと思うかどうかで決めると良いでしょう。
次に、「検索候補」内の最後のオプションである「アドレスバーの入力候補のそのほかの設定を変更」をクリックします。
ここから、アドレスバーに表示されるほかのものをコントロールできます。ここでどのオプションのチェックを外すか検討してみましょう。
外す必要があるか検討するオプション機能
- ブラウジング履歴
- ブックマーク
- 開いているタブ
- ショートカット
- 検索エンジン
5. より安全な「HTTPSウェブサイト」に切り替える

Firefoxでは、お気に入りのウェブサイトを暗号化されていないhttp版から暗号化されたhttps版に切り替えることができます。
これを有効にするには、Firefoxの「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「HTTPS-Onlyモード」と進んで、「すべてのウィンドウでHTTPS-Onlyモードを有効にする」を選択します。
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6. ウェブサイトの煩わしい動作を止める

一部のウェブサイトからの通知やビデオの自動再生、コンピュータ上のあらゆるデータポイントへのアクセス要求を停止するには、「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「許可設定」を選択します。
「位置情報」の隣にある「設定...」ボタンをクリックし、「位置情報へのアクセスの要求をブロックする」を有効にします。「変更を保存」をクリックして完了します。
サイトからのマイクやカメラの使用要求をブロックする方法
Firefoxを音声通話やビデオ通話に使用している場合は、サイトがマイクやカメラの使用許可を求めるのをブロックしてはいけない、ということに留意しましょう。
しかし、そうした使用許可をGoogle MeetやZoomなどのサイトにすでに出している場合は、ほかのサイトがマイクやカメラの使用を要求するのをブロックすることができます。
手順は、位置情報要求のブロックと同じです。「カメラ」、そして「マイク」の隣にある「設定...」ボタンをタップして「要求をブロックする」オプションをオンにします。
同様に、通知、自動再生、バーチャルリアリティに関する要求も、同じ手順でブロックできます。
7. 「閲覧履歴とCookie」を消去する

次のステップは少し不便かもしれませんが、プライバシーには最適です。
Firefoxの閲覧履歴とCookieを自動消去するのです。これを行なうと、Firefoxを起動するたびに各ウェブサイトにログインしなければならなくなります。
つまり、パズルゲーム「Wordle」 の連続記録が失われてしまうといった副作用もあります。
しかし、プライバシーのためには最善の選択肢であることには変わりありません。
Firefoxの「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「Cookieとサイトデータ」と進みます。「Firefoxを閉じたときにCookieとサイトデータを削除する」を有効にします。
また、Firefoxの「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「履歴」と進み、ドロップダウンメニューで「履歴を一切記憶させない」を選択することもできます。
8. 「トラッキング防止機能」を有効にする

Firefoxには、非常に優れたトラッキング防止ツールが複数搭載されており、そうしたツールは最大限に活用したほうが良いでしょう。
Firefoxの「設定」>「プライバシーとセキュリティ」>「強化型トラッキング防止」と進みます。
すると、「標準」が選択されていることがわかります。
ほとんどの人にはこれで十分ですが、プライバシー向上のために一部のウェブサイトが使えなくなっても構わないのであれば、「厳格」を選択すると良いでしょう。
9. パスワードマネージャーを良いものに変更する

Firefoxを使ってパスワードをすべて保存している場合は、それよりずっと良いものにアップグレードしましょう。
ブラウザベースのパスワードマネージャーは、セキュリティの観点からは不適切です。
アカウントがハッキングされた場合の被害を最小限に抑えたいのであれば、1PasswordやBitwardenなどの代替ツールに切り替えましょう。
10. プライバシーに配慮したアドオンを入手する

Firefoxは、その素晴らしいアドオンがなければ今日の地位を確立することはなかったでしょう。
インターネット上でのトラッキングを減らすためには、プライバシーに配慮したアドオンをいくつか入手したほうが良いでしょう。
ただし、こうしたアドオンは機能が重複していることが多いため、インストールのし過ぎに注意しましょう。
そのせいでブラウザの動作が遅くなったり、ネット上での自分のアクティビティが特定されやすくなったりする可能性があります。
おすすめのアドオン
- トラッキングを防止するuBlock Origin
- サイト上の不要なスクリプトを取り除くNoScript
- Facebookによるウェブ上のトラッキングを阻止するFacebook Container
(FirefoxでFacebookを利用しない場合、Facebook Containerは読み飛ばしてください)。
11. 最後の変更点

ここまですべて説明の通りにしてきたのであれば、Firefoxを使用する際のプライバシー保護は十分できています。
しかし、もう一歩踏み込みたい場合は、Firefoxの「about:configページ」で高度なヒントを得るという選択肢もないわけではありません。
自分が何を変更しているのかわからない場合には、このステップは飛ばしたほうが良いのですが、上級ユーザーは試してみても良いかもしれません。
Privacy Internationalには、プライバシーの改善に向けて検討の余地のある「about:config の変更」に関して、詳細なリストが載っています。
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Source: 1Password, Bitwarden, Fireforx Browswer ADD-ONS(1, 2, 3), Privacy International